超!俺流

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2024年09月18日
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実家から歩いて1分程の場所にスナックがあった。

「スナック ベル」

当時、地元で知らん奴がおらんくらいになんともややこしい、恐ろしい、おぞましいスナックだ。表向きはただのスナックだが、裏口には見るからにアウトな看板が掲げられている。詳しくは言わないが想像にお任せしよう。

小学生の頃に河内長野に引っ越して来てから、そこが親父の行きつけのスナックになる。ここでも数えきれない事件が起こったのは言うまでもない。

中学生の頃。親父が帰ってない夜中に家の電話が鳴る時は99%くらいの確率でベルのママからの電話だった。電話に出ると酒焼したガラガラの声でママが言う。

「マー君、お父さんが呼んでるで〜。早よおいで〜。」

この声を聞くと眠気が飛ぶと言うのか、吐き気がすると言うのか…。酷い時には週3くらいで電話があった。

店に入るといつもの光景だ。

デビュー当時のXのメンバーみたいな風貌のママ、チンチクリンのチーママのショウコ、小太りの女。手前の席には小指と薬指のない前ちゃん、真ん中辺りには車の免許がないのに会長の運転手をしてる男、奥の先には寿司屋の源さんが座ってる。



色んな人がおったな。

カラオケ歌ったら1万円くれるオカマのオッチャン。
「中学生でスナック通いかい。俺の舎弟になるか?」って言うてくるヤ○ザ。「おっ、マー君!前に見せたった刺青ここまで入ったんや!」とズボンまで脱いで見せてくれるヤ○ザパート2。「マー君、今週末遊ぼか?街宣車乗せたるわ。」言うてくる会長。

行く時はめちゃくちゃ嫌やねんけど、行ったら行ったで結構楽しんでたよね。

なんちゅ〜か、ええ様に言うたら人情味で溢れてたわ。まぁここでは書けない様な事も多々あったけどな。

毎回親父が絵に描いたような千鳥足で俺に言うてたな。
「勉強も大事やけども、もっと大事なもんがある。ベルにはそれがあるんや。分かるやろ?」

…。

…。

何百回とベルの扉を開けて来たが、当時の俺にはその大事なもんが見つけられずにいたのは言うまでもないだろう。


伝説の「スナック ベル」。



いや、どうだろうか。





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Last updated  2024年09月18日 07時32分31秒
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