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紹介文
愛を求めて、人生の意味を求めてインドへと向かう人々。自らの生きてきた時間をふり仰ぎ、母なる河ガンジスのほとりにたたずむとき、大いなる水の流れは人間たちを次の世に運ぶように包みこむ。人と人のふれ合いの声を力強い沈黙で受けとめ河は流れる。毎日芸術賞受賞作。
深い河 新装版【電子書籍】[ 遠藤周作 ]
遠藤先生が亡くなる3年前の1991年の作だそうです。
なので、ワタシ、この作品リアルタイムで発売されてたの覚えてます。
その時は読んでみようという気にならなかったのですが。
だって、若くて忙しかったし。
多分その後1度は読んでいるのですが感想も書いていないようだし今回再読。
いやー。
30年前ってこんな古かったっけ?
いや、30年前に60代だった人が主な登場人物の半数を占めるので余計にそう思うのか。
5人の主要人物のうちの一人、磯辺は奥さんを病気で亡くすわけですが亡くすまでどんなに奥さんが大事な人だったのか気が付くこともなく、生きていた時には仕事仕事で忙しいうえに『昔気質』で照れくさいからと奥さんにやさしい言葉の一つもかけなかった、と。
何かの用事で二人で遠出し電車に乗っていて奥さんが久しぶりの2人の旅行に喜んでいるように微笑んでいるのを見て照れくさくなり自分で飲み物を買いに行ってもどってきたら「飲み物くらい気を聞かせて買ってくるものだ」とか奥さんに言っちゃうんですよ、磯辺さん。
これ、このエピソードだけでツッコミどころ満載なんですが、ってかアンタ、奥さんの分の飲み物は?
自分で勝手に買いに行って(しかも自分の分だけ)戻ってきたら文句って…今の世の中はそれをモラハラって言うんですよ。
こんな夫婦生活してても死の間際に「私、生まれ変わるからあなた私を見つけてね」なんてよく言えたわねぇ、奥さん。
こんな扱いされててもちゃんと愛してくれてるから、なんて思ってたんでしょうか。
いやいや。
愛情ってーのはちゃんと言葉や態度であらわさないと100%伝わりませんから。
これはもう、遠藤先生の時代の男性の 幻想
ですな。
キッパリ。
オレって照れ屋だから愛情表現する代わりになんだかむしろつらく当たっちゃうんだけど、本当はわかっててくれてるよね?
なんて アンタは3歳児か?
だから、この磯辺さんがインドくんだりまで出かけて奥さんの生まれ変わりを探すっていうあたりもまったく共感できず。
死んじゃってからじゃ遅いんだよ。
もう一人の主要人物の大津が実はこのストーリーの主軸なんだろうなぁと思うのですが、彼の言う「キリスト教だけが正義なのではなくキリストもしくは神の愛は仏教の中にもヒンズー教の中にもどんな宗教の中にもあるものだ」という主張はとてもすんなり聞けます。
それはワタシ自身が無宗教だからなのかもしれませんが。
というより、日本人的な感覚なのでしょうか。
大体、愛を語るときになぜ宗教限定しなくてはいけないんのかさっぱりわかりません。
どの宗教もウチの神様だけが真実!と争わなくてはいけないのはその神様を人間が利用して政治に使ったりしして信者を増やす=勢力をつけるとなって争わなきゃいけない図式なんじゃないかと。
最期、他人のせいでこの大津は大けがを負って危篤になるところでストーリー終了なんですがなんとなく尻切れトンボな感じがするのはワタシだけでしょうか?
あとは自分で考えろってやつでしょうかね?
もうちょっとスッキリ話を回収してくれるラストのほうが好きなんだけどなぁ。
ってことで久しぶりに読書感想文でした☆
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