ばみの乱読日記　と猫雑貨。

Free Space

今年も素敵な猫柄がそろってます。

レトロモダンが素敵♡

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

浴衣 2019 新作大人レトロモダン柄ハイカラ乙女の浴衣セットキャサリンコテージ送料無料
価格：14800円（税込、送料無料) (2019/5/20時点)

楽天で購入

わかりやすい猫柄が〇

［レディース］ゆかた単品梅に猫抹茶色 M・Lサイズ wko3
価格：4780円（税込、送料別) (2019/5/20時点)

楽天で購入

Profile

ばみとんきー

フォローする

Freepage List

夜と霧の隅で　北杜夫

テーマ：今日どんな本をよみましたか?(93967)

カテゴリ：本のこと

第二次大戦末期、ナチスは不治の精神病者に安死術を施すことを決定した。その指令に抵抗して、不治の宣告から患者を救おうと、あらゆる治療を試み、ついに絶望的な脳手術まで行う精神科医たちの苦悩苦闘を描き、極限状況における人間の不安、矛盾を追究した芥川賞受賞の表題作。他に「岩尾根にて」「羽蟻のいる丘」等、透明な論理と香気を帯びた抒情が美しく融合した初期作品、全5編。

夜と霧の隅で　北杜夫/著

表題の作品以外はさすがご自身がメンタル系（北杜夫先生は躁うつ病だったそうで）の文章だなという印象。
なんというか、ぼんやりとしたなんとなーく嫌な感じうっすら漂う短編集。

最近、ワタシ思うんですよね。

多分こういった繊細系、メンタル系の文章ってワタシと相性が悪い。

ですが。

それはワタシの精神が健全だから、とはいいません。
決して。

ワタシ、物事割とストレートに受け取るたちで文章もしかり。
共感力はないわけではないけれども、察してちゃんは苦手。
なので文章で察してちゃんされるともやっとしちゃうのよね。

これは本当に好みの問題なのですけれど。

ってかもやっとするなら読むなって話ですけれども。

・・というのが表題以外の作品の感想。

表題の『夜と霧の隅で』の感想は、というか考えさせられたのは

とううことですね。

西原先生が高須先生が『うつ病の人に頑張ってって言っちゃダメ。頑張って自〇しちゃうから』と言ってたと読んだことがありますがこの作品に出てくる日本人患者も正気に戻ったとたんに自〇してしまいます。

錯乱状態で他人はみな自分をはめようとしている、なのに妻からは何の連絡もない（実は妻はすでに亡くなっている）と悶々としていた病的状態のほうが妻が亡くなったという現実を受け入れて生きる気力をなくすよりも幸せだったんでしょうか。
この小説の場合精神病者は抹殺するというナチスの意向によりもし錯乱したままだった場合それはそれで命を落としていたかもしれませんが。
でもワタシだったらもはやそれを知った後もう生きる気力がなくなるとしてもちゃんと自分のことは理解してそのうえで自分のことは決めたいな。

あくまでワタシの場合は、ですけど。

どっちにしろ、世の中の役に立たない人間は殺してしまおうというナチスの方針にはとても賛同はできるものではありません。
大体、人間がほかの人間に対して役に立つかたたないかなんて決めるのは無理があるってもんです。
役立たずになりたいとうたった宮沢賢治の詩がこれほど後世に受け継がれているのがいい証拠。
ある人から見て役立たずでもある人から見たら救世主なのかもしれないのですから。

この小説に出てくる精神科医たちはそれぞれの方法で回復の見込みのない患者を、そのままではナチに『処分』されてしまうのでそうはさせまいと治療するのですがその中の一人の治療は、はっきり言って拷問。
ってか治療のために命を落とす患者まで出る始末。
それって本末転倒なんじゃないデスカ・・。
ってかこの医者自身も精神病んでそう。

長く精神科の患者さんと一緒にいるとどうも影響されてしまうのはプロでも同じ。

狂気っていったい何なんでしょうね・・。

お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう