ニコチン酸の酸アミドで、一般にはニコチンアミドnicotinamideとよばれている。ナイアシンアミドniacinamideともいう。分子式C6H6N2O、分子量122.13。ニコチン酸と同様に水溶性のビタミンB複合体の一つで、ヒトの抗ペラグラ因子である。植物界にニコチン酸と共存して広く分布するが、動物界の哺乳(ほにゅう)類では肝臓に多い。イヌの黒舌(こくぜつ)病にも効果があり、微生物発育因子としても効果がある。生体内ではこのビタミンの補酵素型ニコチンアミドヌクレオチド、すなわちNADおよびNADPとして存在し、デヒドロゲナーゼの補酵素として多くの酸化還元反応に関与する。生理代謝的にはニコチン酸と同様にトリプトファンから生合成される。また、ニコチンアミダーゼによって加水分解され、生じたニコチン酸はNAD合成に再利用される。なお、ニコチン酸アミドは肝臓でメチル化されてN-メチルニコチン酸アミドとなり、尿中に排出される。[有馬暉勝・有馬太郎・竹内多美代]
「若返りの薬」として知られるニコチンアミド・モノヌクレオチド(NMN)──。マウス実験で糖尿病に劇的な治療効果を上げたとして、米ワシントン大(ミズーリ州)の今井眞一郎教授が報告し、一般に知られるようになった物質だ。 その後、多くの研究者がNMNの研究を推進、今井教授自身もマウスへの長期投与実験を手がけるなど抗老化の分野で高い注目を集めている。そして今回、今井教授が進めていた長期投与実験の結果が明らかになった。その中身について、今井教授に語ってもらった。
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