世界の不条理に心地よい風を感じ始めていた
黒く染まりかけた心は空を感じ始めていた
秩序と混沌の中に慣れ始めた僕は
時間の追従が放つ恐怖にまたおびえ始めていたらしい
思うが侭に、風が吹くままに歩もうと決意したあの瞬間は
やはり、今の僕の中にはいないのか?
普通の人間と同じだとやっと思えてきていた
錯覚だったのか?
突然あのときの自分に戻っていた
世界が自分とは逆向きに巡るのをただ一人見ていたあのころに・・・
そう、僕は大事なものさえも区別がつかず
また、立ち止まってしまった
僕はきっと離したものの大きさにまだ気づいていない・・・