ジャズの神様の思し召しのままに

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2005年11月23日

Duke Ellington 1939 Vol.2 (Classics)

(2)

テーマ： Jazz(2004)

カテゴリ： ★★★★☆

実はエリントンは1939年ものが一番好き。次が1938年でその次が1940年。何だかワインのような話だが、エリントンの場合はオーケストラのメンバーに合わせて曲を作るので、在籍メンバーはお気に入りの変遷によって微妙に違いが出てくるのだ。

この時代のエリントンは、演劇のように役どころがあったのかもしれない。参考までに、その役どころを書いてみよう。

＜ブラス隊＞
クーティー・ウィリアムス(tp)
エリントン楽団のエースであり、町内会長みたいな役回り。普段は（プランジャーを使って）コワモテで通しているが、実は人情味があり、（オープンで吹くと）優しさに溢れている。
一時期、県議員となり町内会長を辞職したが、その後町に復帰してからは、どうもイロモノ専門という役どころとなってしまったようである。

レックス・スチュアート(cor)
すばしっこく、（ハーフバルブ等の）トリッキーな技で魅了する「忍者」の役周り。しかし、実はロマンティストで、コルネットの甘い音色でささやいたりすることもある。
クーティー会長が県議会に行ってしまった後、会長代行を任されたものの、重責に耐えかねて隣町に引越してしまう。

横丁のオジサン役。いたずらっ子を見つければしかりつけ、酔っ払ってはひとに説教をして回る役。ただし、涙もろく人情味があるため、案外人気があったのだが、飲みすぎで肝臓を悪くして亡くなってしまう。

ローレンス・ブラウン(tb)
横丁の女たらし役。女を見ればとにかく口説きまくるイタリアーノな性格。ロマンチックで語り口で女性を魅了するが、夜は相当なテクニシャンらしい。

＜リード隊＞
バーニー・ビガード(cl,ts)
ストイックな修行僧で、念仏を唱えて托鉢して回る日々を送る。滝に打たれて修行するため、念仏に滝のように急降下する節がついた、という噂。

ジョニー・ホッジス(as,ss)
町で一番品の良い男と評される。語り口はマイルドで筋が通っており、やんごとなき雰囲気が漂う。しかし、実は絶倫男で、夜な夜な（ソプラノサックスを抱えては）大暴れしているらしい。

オットー・ハードウィック(as)
町の芸術家役。現実と妄想が混在してしまう危ない男なのだが、妄想モードの危なげな美しさには定評がある。ただし、失踪癖があり、気がつくとどこにもいなかった･･･ということが多々ある。

ハリー・カーネイ(bs,cl,b-cl)

今日はまったくＣＤの紹介になっていないが、まぁいいっか･･･。

猫麻呂ポイント：★★★★☆（4.5）
Duke Ellington 1939 Vol.2 (Classics)
Ellington 1938 Vol.2