ジュニア・マンスのピアノは、ホーン入りセッションでの伴奏として強烈な印象がある。特に、ロックジョー&グリフィンでの煽るようなリズムはマンスの貢献度が大であり、マンス不参加のロックジョー&グリフィンは今ひとつノリが悪いのである。そんなマンスのピアノトリオ作品だから、やっぱりアップテンポの"Playhouse"("Love for Sale"のコード進行)やブルースの"Mainstem", "Darling, Je Vous Aime Beaucoup"が面白い。オスピーやレッド・ガーランド、ウィントン・ケリーと同様の「イケイケ路線」でスイングしまくりなのである。ただし、オスピーのように華麗にスイングするのではなく、どことなく「土臭い」ところがマンスらしいところ。まさに"Soulful Piano"なのである。