ぼくの細道・つれづれ草

ぼくの細道・つれづれ草

2011.05.20
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   加賀は南も 鄙の里
   はらはら椿 咲くなべに
   生を享けたる 星ひとつ
   如何なる星座に 恵まれて
   光芒いずこに 往くものか
   乙女十四の春浅く
   今様の舞 舞わんとて
   はるばる京へ上りゆく



   まいまい扇 舞扇
   挿頭(かざし)の花はまんじゅしゃげ
   仏・仏と称ばわれて
   京に名だたる白拍子
   玲瓏 玉をもあざむけば
   祇王・祇女にもまさりける
     <君をはじめてみる折は
      千代も経ぬべし姫小松
      御前の池なる亀前に
      鶴こそむれゐてあそぶめれ>
   入道相国御覧ぜよ



   月に群雲 花に風
     <萌え出づるも
      枯るるも同じ野辺の草
      いずれか秋にあはではつべき>
   仏を恨むは 詮もなし

   宿世のえにし 絶えしとき
   消ゆるさだめの 姉妹星
   嵯峨の奥なる山里に
   柴の庵をひきむすぶ
   祇王・祇女こそあわれなり

   サンタマリア 救い給え

   春過ぎ夏もたけにけり 
   白露の風も吹き初めつ
   諸行無常の 世のならい
   栄華の夢も浅かりし
   今は 祇王と祇女・仏
   後生のことを念じつつ
   得度の道を歩むなり
   仏 齢は十と七
   安元元年の秋という

   サンタマリア 導き給え






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Last updated  2011.05.20 15:46:22
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