アオイネイロ

July 19, 2011
XML
カテゴリ: 小説
私の好きな人は、彼に似ている。
整った容姿に涼し気な目元。
私より長いさらさらの綺麗な髪は、彼女に似ている。
彼も彼女も、二人ともとても美しいから
美青年と美女から生まれたあの人は、とても美しい。
女の子と間違えられること、度々。
その度に困ったような顔で私を見るから、毎回私は笑ってやる。
少しそのことを気にしてる。

私の好きな人は、本が好き。

汗ひとつかかずに涼しい顔で本を読んでいる。ちょっと憎らしい。
彼の隣に座るとよく分かるが、彼の居る場所は風が吹き抜けてとても涼しい。
だけど私はずっとじっとしていられないから、結局またお日様の下に走り出る。

やかましい私と違って、物静か。
馬鹿な私と違って、頭も良い。
でも結構おっちょこちょいで、物凄く鈍い。これは多分、二人に似たんだ。
運動は私の方が少し得意。
身長は私の方がほんのちょっと高い。

私の好きな人は、

私の好きな人は
私のことを好きではない。


ただの友達。

まだ、それでも良い。
もう少し先までは





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  July 19, 2011 05:50:24 PM
コメント(0) | コメントを書く
[小説] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: