アオイネイロ

July 5, 2012
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カテゴリ: 小説
真っ暗で
何も見えない。

唸り声が聞えたような気がして、目を開けた。


「…………」
目を開けても景色は変わらず、黒。
手を動かして自分の顔をぺたぺたと触った。
「あれー、起きたー?」
声が、した。
低く、ゆったりとした、優しい声。

掠れた声で呟く。
「今? 三時だよ。おやつの時間。おやつ、食べる?」
そう返ってきて、同時に温かく大きな手が僕の頬に触れた。
「ううん。だいじょうぶ」
「……………」
ここは、どこ?
あなたは、誰?

私は………


目が覚めても、眠りについても

深い深い、海の底では

日の光等届かない。





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Last updated  July 5, 2012 11:28:54 AM
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