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A事業所では、発達障害者の就活に困難な現象が発生していると考えられます。理由については、いくつか心当たりがありますが、一番の理由として、 自己理解のできていない発達障害者に就活をさせている ことを挙げることができます。
A事業所では、発達障害者に対して自己理解を促すプログラムがあります。一番大事なのは自分の「障害特性」の理解です。得意なことと苦手なことや、他者のサポートがあればできること、必要な合理的配慮などがあります。自分の「障害特性」を理解するためには、どれだけ自分の障害を理解ができるかが大きなポイントです。
発達障害者の多くは、苦手なことはたくさん挙げることはできても、得意なことや合理的配慮をして欲しいことに関しては、なかなか思いつかない方が多いような気がします。恐らく、そのような発達障害者に「あなたはどんな合理的配慮が必要ですか?」と質問しても、「特にありません」と答えがちです。これはたとえ、 自己理解の プログラムが用意されていても、回答は個々で考えなければならず、回答が見つけられない人はそれで終わってしまいます。 自分で気づくのが難しい人 には、 就労移行支援事業所が全面的にバックアップして 見つけてあげる努力が必要と思われます。
驚くことに、A事業所では、自己理解のできていない発達障害者に就活をさせています。これが「 発達障害者の就活不振 」の理由の最たるものです。まだ、オープン雇用(障害者雇用)ならともかく、ひどいケースでは、クローズ雇用(一般雇用)に応募している利用者がいます。傍から見ていても、大変気の毒に見えて心が痛みます。たとえ運よく就職が決まっても、自己理解がきちんとできてないと、残念ながら、すぐに退職に至るケースが多いように思われます。
障害者が障害を隠してクローズ雇用(一般雇用)した場合の1年後の定着率が30%程度の統計もあります。(2017年4月障害者の就業状況等に関する調査研究 障害者職業総合センターP21参照) 自己理解のできていない人の定着率はさらに低いと思われます。本当に、利用者本人のことを考えての就活指導とは到底思えません。A事業所のスタッフは全員反省をして、発達障害者にもっと寄り添った就活指導に改善をして欲しいものです。
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A事業所への回想録20 2022年12月02日