世界大会日誌(その2)

【世界大会日誌(その2)】



 7月4日(火)

 多分この日に、カメラマンの古川君が僕たちの部屋に合流。古川君とは最後まで同じ部屋でした。彼は世界大会に3回も出場していて、JBAの人たちにも顔が知られている為に、自然とカメラマン以外の業務もかなり請け負う事になり、大会期間中一番睡眠時間が少なかったのが古川君だったと思います。(古川君本当にお疲れ様でした)

 これくらいからは、僕とよっしゃんが駅担当。トギーさんと古川君が旭川空港担当で海外選手のピックアップ業務が忙しくなります。

 僕は、アメリカのウイルソン選手。アメリカ人の団体4,5名(女性のジーンさんを含む)オーストラリアの家族3人。同じくオージーのロブ・クロウ選手、イタリアの選手団6名らを駅まで迎えに行きました。

 ※多分ウイルソン(アメリカ・山男)だったと思いますが、この頃部屋割りがぐちゃぐちゃで、彼に、アレックス(ドイツ・ビーモーション)とステーブ(アメリカ・風神)と同室だってのを告げると、 「OH! COOL!」 と言ってもの凄く喜んでいました。(今なら彼がCOOL!と言った理由が分かります!(^^ゞ)

 空港に、山下さんがエリック・ダーネル夫妻を迎えに行っていた時、偶然、いつ来るか不明だったグレッグ・スノファーを発見!しかし、2人の荷物が多すぎて車に乗せることが出来ず、先程駅から戻ったばかりのトギーさんが空港まで走る事に、、。

 このあたりが混乱のピークだと思っていたのですが、、

 7月5日の夜、明日からたくさんの日本人スタッフが来るので、コレで一安心だね~とみんなで話し合っていたその時、、

 フロントから「トギーさん、トギーさん、来てください!」との声が、、

 トギーさんは何か作業をしていて、まず古川君がフロントへ走り、僕もその後を追ってフロントへ走ると、、

 そこには、今日来るはずの無いスイス&ドイツの選手たちがうじゃうじゃと、、

 僕も古川君も呆然自失、、

 と言うのも、この日は最高に部屋の割り振りが大変で、やっとの思いて全員の部屋割りを作成し、、とにかく、寝る場所が無かったのです、、。

 あとから来たトギーさんも、ぽか~んと口をあけた状態。

 この状況を察したオーストラリア人のおばさんが、僕に向かって「ヨーロピアンはいつもトラブルの元なのよ!」と吐き捨てて行きましたが、、(いつもなんか、、)(いつもなんや、、)と思考は空回り状態、、

 とりあえず、時屋亭の支配人に、力なく笑ながら 「明日来る予定の選手が、8人も今日来ちゃいました、、」 相談したところ、

 「大広間で寝てもらいましょう」と、言って頂き、なんとかなりました。

 だけど、時屋亭のご主人は、色々とご無理を聞いて戴きましたね、、とにかくいつも 「あっ、いいですよ」 と言ってくれて、、感謝感謝です。

 サッカーのワールドカップを見たいと言う、選手の為に、パソコンルームでTVを見る事を許可してくれたり、、(まだ一般のお客様もいらっしゃったのですが、、)とにかく、そのおかげで、ドイツVSイタリアはかなり盛り上がった模様です。

 日本人スタッフで見ていたのはよっしゃんだけですが、よっしゃんによると、ドイツが負けた瞬間、フロストがスリッパを放り投げたそうです。さらに、アメリカ人たちはなぜだかイタリアを応援していて、ステーブなどはテープで、即席のイタリア国旗をTシャツに貼り付けていました。

 ステーブの 「ビバ!イタリー!」 の声をにらみつけるジャーマン達って構図がず~っと続いていたとの事。(笑)

 この頃、トギーさんがダウン。睡眠導入剤を飲んでとにかく眠ろうと努力をしていましたが、なかなか上手く行かなかった様子でした。

 選手の送り迎えやいろんな用事が忙しくて、僕もトギーさんも殆どブーメランの練習が出来ず。

 朝、選手たちをフィールドに送ってから、迎に行くパターンが多かったかな、、昼過ぎに来た選手を宿舎に連れて行き、そこからフィールドに行って、その選手と一緒に1時間くらい投げれた日が3日ほど、、

 「早めに行ってたら、3日間くらいはブーメラン投げ放題ですよ!」とのトギーさんの思惑は、完全に外れちゃいました、、。

 5日の夕方くらいに、トギーさんが「今から1時間でも投げに行きませんか?」と誘ってくれましたが、僕もその時、疲れ果てていて投げに行く元気がありませんでした。

 あと、もうひとつのトラブルは、、

 大会運営のスケジュールやサークルの数なんかを見たベテランのポールさんが、色々とアドバイスをしてくれて、、これがまた、話しが長いのですよ、、。ポールさんの提案(と言うかこうしないと難しい云々)が次から次へとで、、その場にいない人たちとの間に入ったトギーさんはかなり困惑されていました。

 結局、ポールのプログラムを使うことになったのかな、、

 とにかく、海外の選手が多数派だった6日までは、本当にさまざまな用事や問題が次々と噴出し、 「HGは来た?」 ってのを聞くだけでゲラゲラ笑い転げる様な異常な精神状態でしたね~(^^ゞ

 山下さん&イーファンさんも、大活躍の為に疲労困憊。イーファンさんは英語が堪能なためにポールさんに捕まる事が多く、「助けて~」と叫んでましたね~(^_^;)

 とにかく、6日までは、毎日何かトラブルが起こっている感じでしたが、、なんとか切り抜けましたね~(^^ゞ

 つづく

「世界大会日誌(その3)」 へ!



© Rakuten Group, Inc.
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: