ぼたんの花

ぼたんの花

2007/09/02
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テーマ: 戦争反対(1197)
カテゴリ: 9.11陰謀説


その時、気づいたのは、同じアメリカ東海岸でも都市によって
9・11とテロ戦争に対する反応はかなり違っているということだった。
世界貿易センタービルがあるニューヨークでは、多くの人々が
事件から受けた衝撃を忘れる事ができずに苦闘していた。
事件当日のことを話しているうちに涙ぐんだり、「アラブ人は嫌いだ」
と明言する人もいた。


妻が日本人、夫はアメリカ人というご夫婦と話したときは、
旦那さんが「あいつら(中東の人々)は、アメリカの豊かさを妬むあまり、
あんな事件をやったんだ」というのに対し、奥さんは「そんな風に思うのは
アメリカ人の傲慢ですよ」と反論していた。


9月11日には、このご夫婦の近所で何人もの人が死んでおり、二人は葬式に
何回も行っていたという。だから旦那さんの言葉は人種差別からの発言というより、
事件の被害者としての発言であると感じられた。


このときの光景は、私にとって、白人系のアメリカ人と在米日本人との
考え方の違いを象徴しているように思えた。ワシントンDCもニューヨークと同様、
9.11テロ事件の攻撃を受けているが、ニューヨークの反応がどちらかというと
ヒューマンなものだったのに対し、ワシントンで見聞きしたものはもっと
政治的な反応だった。私が2001年11月にアメリカを訪問した目的の一つは、
本書に書いたようなテロ戦争の裏側にある流れについてアメリカの人々が
どう考えているのか確かめたいということがあった。


ニューヨークで話した人々の中には「政府が裏側で事件に関与していても
不思議はない」と考えていた人が何人もいたが、ワシントンの人々から受けたのは
「君が考えているような陰謀説は間違っているよ」という反応だった。

中略


連邦政府が置かれているワシントンDCでの人々にとって政府が大きくなる事は、
仕事が増え、米国内での自分達の地位が上る事を意味していた。

軍関係などの共和党系の人々だけでなく、民主党系のシンクタンクの人々も、
冷戦時代に作ったアメリカの世界戦略に関する「ソ連」という文字を、
「イスラム原理主義」に変えて仕立て直した新戦略を打ち出して張り切っていた。


中にはクリントンが八年かけて黒字にした財政を、「ブッシュは四年間で
自分の系列の産業界に向けて散在し、大赤字に引き戻すつもりだろう。
アメリカは暴力団に乗っ取られた企業のようなものだ。」

と批判する人もいたが、全体的にはワシントンは「テロ戦争バブル」に
踊っているように見えた。




「仕組まれた9.11」 田中 宇(たなかさかい)著 PHP研究所  1400円+税
(2002年4月9日発行)より引用



***************

田中宇さんが書かれているように白人系アメリカ人と在米日本人との違い、
アメリカを妬んでいる、というふうに思ってしまうことが
本当にアメリカ人の傲慢さを表している。


ところが日本在住の日本人、れっきとした日本人でも
アメリカを妬んでいるからテロが起こると解釈している人が
稀にいるのに驚く。




アメリカに憧れることはあっても、妬むことはない


と私は思いますが。



私は、アメリカに憧れも抱かないし、妬みもしない

白色系アメリカ人の日本在住の方も、イラクからの報告会へ
来られるかたもいますが、質問の仕方や答え方に傲慢さがチラホラ
見受けられます。

それに対し、イラクの方々はとても謙虚に質問に答えます。
この”謙虚”という感情が、まったく不足している米国人。

こういう時、日本人もイラクの人も、米国人に対し強くは反論しません。
あんな悲惨な状態のイラクから日本にいらしていても
とても謙虚です。



良いと思います。


去年、9.11の真相究明国際会議へ行ったとき、私の隣に座った若い女性は、
9.11の時に父親の転勤でイギリスの高校へ通っていたそうです。

その時に、何故か、クラスメイトに、日本はお金だけ出して派兵しない、
と批判的な言われ方をしたそうです。


日本には憲法九条がある、というところまでは、知らない人が多かった
ということで、その若い女性は、他の誰よりもマメに一言一句、
ノートにメモしていました。


英語は、スラスラと話せても、そういう基本的なことを知らなく
悔しい思いをしたので、今、必死に勉強しているそうです。







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Last updated  2007/09/03 12:03:43 AM
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