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energizer_akira

2007.11.21

赤い男、黒い男。

(11)

カテゴリ：暗証番号

暗証番号（Responsibility）

ひとりの青年が公園のベンチで

タバコをふかしながら葛藤し続けていた。

そこへ突然、
全身真っ赤な服で身を包んだ男が現れた。

その男は髪も赤かったが、
なんとも言えない魅力的な顔をしていた。
驚いた青年が言葉を失っていると、

その赤い男は

と叫んだ。

青年は
『あ・あなたは一体誰なんです？』

赤い男は
『わしか、わしは、挑戦の神じゃ』

『挑戦の神って・・・神』と
聞き返しているうちに、姿が消えてしまった。

疲れているせいだろうか、、、

きっと、そうだ！

家に帰って少し寝よう。

部屋のベッドに横たわっても、頭はどこか

すると、どこからともなく、今度は上から下まで
真っ黒の服を着た男が、（勿論髪も黒だ）現れ、
青年に話しかけてきた。
『まだ、迷っているようだな！？』

青年は、飛び起きて思わず叫んだ！

何しに来た！警察呼ぶぞ！』

見るに耐えない醜い顔の黒い男はこう答えた。
『俺は、悪意の神だ』

『悪意の神？！そうか、僕の挑戦を
邪魔するためにやってきたんだな！』
といいながらも、
青年は、さっきの赤い男といい、この
黒い男といい、自分の頭がとうとう
悩みでおかしくなったのか！と
自分の頭を疑ってみた。

すると黒い男がすかさず、
『心配するな、お前の頭は正常だ！
そして、いい事を教えてやろう。
挑戦するがよい！！ハッハッハッハ！』
笑いながら消えてしまった。

青年は、怒鳴った！
『どういうことだ？お前は悪意の神だろ！
挑戦しろって、さっきの挑戦の神と
お前がなんで同じ事を言うんだ？！！』

どういうことだァ～！！

悪意の神が挑戦しろってことは、
挑戦しない方がいいよな。。。
いや、挑戦させないために、そう言ったのかも
しれない。アイツ僕の心を読み取る力が
あったみたいだし。
挑戦の神は挑戦しろっていうのは当たり前だよな。
でも神ならば、守ってくれるかな？！。
グルグルメグル堂々巡り。

そこへ、青年の携帯電話が鳴った。
着信音の三百六十五歩のマーチが
青年の視点を現実に引き戻した。

『はい、もしもし・・』頼りない声で
青年が電話にでると、

電話の向う側の声が
『もしもし、僕は五年後の君自身だ。
許されてる時間が30秒しかないから
核心だけ伝えるよ。』

『もしもし！五年後の君自身って、
五年後の僕が今の僕に電話してきたってこと？
ったく！今日はどうなってんだ！
ドッキリか？それても性質の悪い悪戯かい？』

『いいかい？よく聞くんだ。』その声は
確かに、自分にそっくりだった。
しかし、今の自分と違って、
自信と確信に溢れている声だ。

『自分の人生に責任を持つんだ！』

五年後の自分とやらが、そう言って
電話は切れてしまった。

さて、この青年は挑戦したのでしょうか？
挑戦しなかったのでしょうか？

いずれにせよ、自分の人生に責任を持てば、
半ば成功は約束されたも同然だと私は思っています。

何故なら、成功とは
人生に対する態度を指した言葉に過ぎないからです。

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