旅立ちの朝
旅 立 ち の 朝
朝まだき天は星あれ人皆安息の中にあり
われひとり荒武者のごとく大地にたてば
静けき流転の流れに深き命運を感ず
悪夢のごとき過ぎし日々のなんと
軽やかなむなしき行路よ
ああわが脳裏のありとあらゆる心情は
言葉になりぬ淋しく冷たく暗黙なり
しばし空をみつめてはその明々とした
星座のまぶしさにわれのけなげな一人の
人生を感ずるのみなり
何を恐れることなかれ
この天空に星は消え朝靄に
つつまれし時われは出発する
それが流浪の旅であろうとも
いま感ずべき生新たるひとつの
勇気を秘めて果てしなき旅にたつ
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