サルサを踊って、ワインを飲んで、Human Resource Managementを考える

サルサを踊って、ワインを飲んで、Human Resource Managementを考える

2009.12.19
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カテゴリ: HRMを含むもの
カール・マルクス『賃労働と資本』(岩波文庫,460円)は、この時代を生きる人間にとって大変刺激になる。後学のためにここにその一部を、紹介したい。



「資本と労働力は利害が一致しているか」
会社の利益が増えれば、社員の給料が増えるというのは、一方で会社の利益が減れば、社員の給料が減るというのも、何となく日本における常識のようになっている。「だから、会社と社員は一体である」という論理が表層においては、成り立つように見えるが、マルクスはこれについて、思考の階層のより深く広い部分に下っていき、以下のような分析をしている。

■資本の増加は、プロレタリアート(労働者階級)の増加である。
(1)資本は、労働力と交換されることによって、賃労働を生み出すことによってのみ増殖される。
(2)一方、賃労働者の労働力は、資本を増加させることによって、すなわち、労働力を奴隷のように使う機能を強大にすることによってのみ、資本と交換されうる。

■労働者と資本は、お互いが存在条件である点で利害が一致している。
(1)労働者は、資本が労働者を雇わないと滅びる
(2)資本は、労働力を搾取しないと滅びる


労働に対する需要が拡大すると、労賃が高騰していく。
労賃の高騰は、生産的資本の急拡大に通じる。
こうして、社会的享楽は拡大するのである。


ここまでは、資本と労働力の関係が「平和」なように読めると思う。しかし、本当に資本主義という社会システムがいいと思うか、ということを次の議論で呈している。


■個々人の得る享楽(社会状態)の比較
上記の議論には、落とし穴がある。
享楽が拡大するといっても、労働者の享楽は資本家の享楽に追いつくことはない。人の幸福感には他人と自分との相対的な比較が絡んでいるから、労働者が相対的に満足感を得ることは困難になる。

■労賃の商品価格との比較
労賃については、商品の価格との比較、すなわち、名目賃金と実質賃金の考え方にも触れている。
すわなち、労賃と(資本の)利潤の騰落の相互関係の一般法則は、「反比例」である。
資本の分け前たる利潤が増えれば、その分労働の分け前たる労賃は減る。


■利潤と労賃の好景気状態における分析
ここでも相対的な考え方を前提とする。
すなわち、利潤が30%、労賃が5%、それぞれ増えた場合、名目賃金と実質賃金の考え方から労賃は実質的に減少している。このメカニズムが、資本家と労働者の差を拡大するのである。
労働者にしてみれば、好景気状態で、物質的には改善しているが、社会的状態はその環境の中で犠牲になっているといえる。





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Last updated  2009.12.20 09:29:25


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