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2010.08.16
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カテゴリ: Editor's Life


「結局最後はプリントアウト」 というテーマで、 じっくりと思考を巡らせながらの読解には、 画面を通して直接読むよりも、 それをプリントアウトして読む方が向いている (頭に入りやすい) のかもしれない、というようなことを書いたことがありました。

 パソコンがどのオフィスにも当たり前のように導入された当時、文書の電子化によるペーパーレスの時代がやってきたことが叫ばれ、「これで紙ゴミも減る」 と言われたことがありましたが、実際は、なかなかその通りにはなりませんでした。 それは、人は 「結局最後はプリントアウト」 したものを読んだり、 (文書データの保存だけでなく) プリントアウトしたものも同時に保存する傾向が強かった、というところにあったのでしょう。

 でも、いまの私たちはどうでしょうか。 当時から比べれば、
    必ずプリントアウトして読む、  プリントアウトしたものも同時に保存する 
という行為は減っているのではないかと思います。

 当時は、いま一つ思惑通りには進まなかったペーパーレス (文書の電子化) も、環境や資源に対する企業の意識向上などもあって、それが社員一人一人に徹底 (あるいは、外力として作用) し、浸透してきた感もありますが、それに加えて、一人一人の情報リテラシーの変化もあるのではないかと思います。 (本来であれば、情報リテラシーの “向上” と書きたいところですが、自分も含め、必ずしも皆が “向上している” とは言えないでしょうから、あえて “変化” という表現にしました。)

 私自身は、ペーパーレスに抵抗感がなくなったということと、紙の本ではなく電子書籍でも抵抗感がないということが、何らかの形で関連していて、
   紙に書かれたものを読まなくても抵抗感がない 
   目に見える実体として保存する (棚に並べる) ことに拘らない
ということの背後には、現代人の情報リテラシーの変化も影響しているのではないかと思います。

 そう考えていくと、(もちろん、端末自体の性能の向上もかなり大きな要因だと思っていますが)、電子書籍の登場は別に驚くことではなく、ごく自然な流れであったと言えるのかもしれません。    






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Last updated  2010.08.17 01:55:55
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