出版の世界では、雑誌 (特に広告のページ) で比較的よく取り入れられているわけですが、本の場合には、奥付やその裏の自社広告のページに小さく入っていることがあるぐらいで、本文中で使われている例はほとんどないように思います。
でも、本とICTの融合の一案として、アナログ媒体からデジタル空間へと広がりを持たせ、読書を楽しくする、より読者の理解を深める仕掛けとして、読書を阻害しない程度の数とサイズでQRコードを本文中に配置するということも考えられます。
安易な例となりますが、QRコードを読み取ると、
・写真 ⇒ その動画を見ることができる
・クイズ問題 ⇒ 解答が現れる
・序文や後書き ⇒ 著者から読者へのメッセージ映像が流れる
といったものや、
・QRコードで部分的に隠された、文章やイラスト ⇒ 隠れた部分の正体が現れる
といった仕掛けが浮かびます。
もちろん、これらのことは、電子書籍ではQRコードではなくリンクを設定するだけでできてしまい、読者もケータイのバーコードリーダーを立ち上げる必要もなく、クリック一つで済んでしまうことではあります。 でも、既存のツールをうまく取り入れる、組み合わせることで、本のもつ可能性はまだまだ広げることができると思います。
“読書を楽しむのに、ケータイも開く必要がある” ということは、読書のスタイルとしては現実的ではないと考えられてしまうかもしれません。 でも、そうしたちょっとした仕掛けが読者の理解を深める、楽しませる、ワクワクさせることにつながっていくのであれば、その試みもありなのではないかと思っています。
ここ数日は、責了間近の数冊の編集作業に追われ、まさにお尻に火が付いた状態でした。脂がのった私のお尻は少しばかり焼き焦げた感もありますが、何とか間に合わせることができて、今はホッとしています。 この週末は、久しぶりにのんびりできそうです。
新しい取り組みに向けて 2011.07.10 コメント(1)
紙の書籍と電子書籍の同時発売のこと 2011.06.25
何事もチャンスを大切に 2011.06.12