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2025.09.05
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カテゴリ: 旅行専科
ↈ世界遺産 ●ヴェルサイユの宮殿と庭園


ↈ世界遺産




●ヴェルサイユの宮殿と庭園  
国:フランス  登録:1979年






フランスを代表する人気観光地で、1979年に世界遺産に登録されました。







ヴェルサイユ宮殿



ヴェルサイユ宮殿はフランス絶対王政時代を象徴する壮麗な宮殿です。
ブルボン王朝の王ルイ14世が、自らの宮殿として建造しました。

内部の豪華な彫刻や室内装飾は壮大な建造物を引き立て、バロック様式の
建築と造園が見事に調和した傑作です。

この宮殿は当時のヨーロッパ社会に大きな衝撃を与え、オーストリアの
女帝マリア・テレジアの『シェーンブルン宮殿』やプロイセン王
フリードリヒ2世の『サンスーシ宮殿』など、豪奢な王宮が各国で
建てられていくなど、その影響力は絶大でした。

世界に覇を唱えるため、膨大な富を投入して豪壮な宮殿を築き、
各地の王たちをこの宮殿に招き、貴族たちを移住させて住まわせ、
庭園を庶民に開放して王の力を世界に知らしめたのです。




ヴェルサイユ宮殿の構造



ヴェルサイユ宮殿には、700以上の部屋があります。そこには王や王妃、
王族だけでなく、臣下や召使たちが生活していました。

宮殿には2つの翼棟があり、3階建てとなっています。2階の王の大居室や
王妃の居室などの主立った部分が見学可能です。壁や床、天井は大理石で
できており、金銀の豪華な装飾が施されています。




鏡の間(鏡の回廊)



ヴェルサイユ宮殿を代表する部屋が、鏡の間(鏡の回廊)です。回廊の
名の通り、人々の通路や待ち合わせの場所にもなっていたそうです。

また、儀式や外国からの賓客をもてなし、謁見することもありました。
1871年にはドイツ皇帝ヴィルヘルム1世が即位式を行い、第一次世界
大戦後のヴェルサイユ条約を調印した場所でもあります。

17のアーケードは357枚の鏡で装飾されており、シャンデリアと燭台の
光で空間を演出したそうです。この回廊は全長が73mあり、丸天井には
ル・ブランが絵を描きました。




王の大居室



王の大居室は7つの部屋からなってます。最も豪奢な造りになっているのが
アポロンの間で、ここには玉座も置かれたそうです。

その他、ヘラクレスの間、豊穣の間、ヴィーナスの間、ディアナの間、
マルスの間、メリクリウスの間があります。




王妃の寝室



王妃が日常の大部分を過ごした場所です。元々はルイ14世王妃マリー・
テレーズのために造られました。当時の王妃の出産は公開であったため、
ここで歴代の王子たちが生まれたといいます。




王室礼拝堂



宮殿内でいちばん神聖な場所です。ミサが行われたり、ルイ16世と
マリー・アントワネットの婚礼もここで行われました。




戴冠の間



三方の壁にそれぞれ巨大な絵画が飾られています。一枚は、部屋の名前の
由来にもなったダヴィッド作「皇帝ナポレオン1世と皇后ジョセフィーヌの
戴冠式」です。




オペラ劇場



1770年に完成した当時のヨーロッパで最大のオペラ劇場で、建築家
アンジュ=ジャック・ガブリエルによるものです。建築技術や装飾に
おいても傑作であり、多くの演劇や議会討論がここで繰り広げられました。
現在も使用されています。

戴冠の間にあるダヴィッドの作品は、作者本人による複製で、
もう1つはパリのルーヴル美術館にあります。描かれている
女性のドレスの色が違うそうで…見比べてみると面白いですね!




ヴェルサイユ庭園の成り立ち



ヴェルサイユ宮殿の裏側に広がる約100万㎡の大庭園は、宮殿に
劣らず見ごたえ満点です。

ルイ14世自ら「庭園案内の手引き」を書くほど自慢した庭園で、
ルイ14世の統治時代に造園家アンドレ・ル・ノートルの指揮の
下に造営、彼の死後マンサールに引き継がれ何度か改修され、
1661~1700年までの約40年という長い歳月をかけて完成されました。

ヴェルサイユ庭園はフランス式庭園の最高傑作といわれています。




ヴェルサイユ庭園の構造



ヴェルサイユの庭園は非常に広大で、水と緑をふんだんに使用した
美しい風景を随所に見ることができます。




泉水



ヴェルサイユの庭園といえばまず泉水です。数が多く、ほぼ神話に
基づく名前がつけられ、それにちなんだ彫刻が設置されています。




ラトナの泉水



オヴィディウスの「変身物語」がモチーフとなった彫刻が飾られており
(マルシー兄弟作)、先ほど修復が完了したばかりで、再び美しい姿を
見ることができます。




アポロンの泉水



ルイ13世時代には白鳥の泉と呼ばれていましたが、ルイ14世が改修し、
王の象徴である太陽神アポロンの彫刻を飾りました。




バッカスの泉水、ケレースの泉水、サトゥルヌスの泉水、フローラの泉水



バッカスの泉水が秋を意味し、夏を意味するケレースの泉水と対を
成しています。また、サトゥルヌスの泉水は冬、フローラの泉水は
春を意味し、対を成しています。この4つの泉水で四季を構成して
います。写真はフローラの泉水です。

その他、鏡の泉水、ネプチューンの泉水、ドラゴンの泉水、ニンフの泉水、
ピラミッドの泉水があります。




大水路



宮殿から見渡せる大水路の全長は1670mあります。多くの水上の
祭典が行われ、夏には船を浮かべたり、冬には凍った水面で
スケートをしたりもしたそうです。




水庭



2つの長方形の泉水が特徴で、この水面が宮殿の鏡の回廊のファサード
(建物前方部分)を照らすようになっています。




散歩道



幾何学的・格子状に設けられた散歩道には、剪定された並木道が
続いており、ところどころに彫像が飾られています。




王の散歩道



中央に緑の芝生が配されていることから、「緑の絨毯」とも
呼ばれています。全長は335m、幅は40mあります。12の彫像と
壺を対にして配置しています。

このほか、水の散歩道や、泉水と同じ名が用いられ対応した
フローラとケレースの散歩道、バッカスとサトゥルヌスの
散歩道があります。




オランジュリー



温室の役割をしており、オレンジやレモン、ザクロの木が
植えられています。夏は屋外に出し、冬は屋内に入れる
ようになっています。

3haの花壇には芝生が植えられ、円形の池があります。
17世紀には季節の色とりどりの花々が植えられていました。




木立ち



様々な工夫を凝らした木立ちには、泉水や散歩道、彫刻が
一体となって配置されています。




ロカイユの木立ち(舞踏場)



アフリカ、マダガスカルの海岸から持ち帰ったという貝殻を
敷き詰め、その間に水を流して滝のようにしています。




列柱廊



ジュール・アルドゥアン=マンサールによって建造された、
32本の柱を擁するイオニア式列柱廊です。中央には、
「プルトンに連れ去られるプロセルピナ」の群像が
配置されています。

宮殿と庭園を合わせるととてつもない広さになりますが、
すべてに当時のフランスの最高の技術が用いられています。

季節限定の場合もありますが、大噴水ショーが開催される
こともあるので、ぜひそのときを狙って行ってみては
いかがでしょうか。









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最終更新日  2025.09.05 05:00:06
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