実りの秋はお菓子に使えるフルーツがたくさん出回ります。生のフルーツは、加熱しなければほとんどの種類をお菓子に使うことができますが、私は生で使うよりタルトに焼きこんだり、パイにしたりバターケーキに散らし入れるなどオーブンで焼きこんでしまうフルーツのお菓子が好きです。
今の時期、私の教室では旬の生いちじくを使ったお菓子をさまざま作ります。オレンジで煮たいちじくのオレンジ煮。いちじくとアーモンドクリームを焼きこんだタルト、いちじくのショートケーキなどです。いちじくは生のみならず、ドライ、セミドライは様々な焼き菓子に使っています。このあたりはまた何時か、詳しく書きましょう。
昨年から、蓬莱柿(ほうらいし)という種類のいちじくに限ってお菓子を作っています。関西より西の地域ではポピュラーなようですが、関東では今まで見かけなかった種類です。種の部分が多くて甘さがあり、実も水っぽくないみずみずしさがあってとても美味しいのです。
私はいちじくの美味しさを、イタリアのアマルフィーで知りました。 アマルフィーはナポリの南、断崖絶壁の岩場にリゾートが広がっています。レモンなど乾燥した気候に向くフルーツが名産ですが、いちじくもたわわになっていました。
ホテルの朝食に出るいちじくは、白い粉をふいたようなうす緑で、ピンク色の種がぎっしり詰まってとても甘いのです。蓬莱柿はちょうどそのいちじくに味が似ています。
蓬莱柿を使ったオレンジ煮は、日通りが早くきれいなオレンジ色になり実の味が濃くて美味しくできあがります。アーモンドと焼きこんだタルトは、いちじくが煮詰まったように更に甘さや味が深く濃くなりアーモンドに負けない香りもでます。
いちじくは、「無花果」とも書きます。ちょうどプチプチとした種のようなところが花で花が見えないところから無花果となったようです。この漢字で書くいちじく素敵です。
いちじくのオレンジ煮
砂糖30gを小金色に焦がし、オレンジ果汁150cc、りんごジュース60cc、レモン汁50ccを加えて、皮をむいたいちじくを5個並べます。蜂蜜を少し加えて甘みを調節し、いちじくに透明感が出るまでことこと煮ます。汁ごと良く冷やして味を含ませます。
いちじくを煮た汁は、ゼリーを作ったり、水で割ってジュースで飲んでください。
