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最近、ブログの更新が滞っていますが、病気で寝込んでいたわけではありません。すこぶる元気でございます。「何故、同じ日に3社も発注してくるのよ?分散して仕事くれればいいのに」という状況になっておりました。贅沢な悩みとはわかっているんですけどね。ところで、このブログのタイトルにもなっているように私は海外生活者で、現在はロンドンに住んでいるのですが、時々、びっくりするようなことを言う人々に遭遇することがあるのですよ。以前、70歳過ぎの老婦人と話す機会があった時のことです。彼女は「あなたは目があまり小さくないから良かったわね」と言われました。なぜかと聞くと、「私の知り合いに日本人がいるのよ。彼はね、目が糸みたいに細いの。だから、周囲を見回す時、頭を左右上下に大きく振り回さないと見えないのよ。いつも、そうしていたわ。だからね、私、目を大きくする整形手術をしなさいと言ったのよ」と彼女はのたまいました。そんなアホな。じゃあ、笑福亭鶴瓶はほとんど見えていないのか?彼女は「日本は中国のどこにあるのか?」とも言っていましたが、先の発言の衝撃度に比べるとたいしたことありませんでした。今後もびっくり発言をいろいろ報告していきたいと思います。人気blogランキングへ
Jan 29, 2007
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翻訳会社Aも私がお付き合いをやめた会社です。私はこの会社から主に英訳の仕事をいただいていました。医薬翻訳者を募集しているということで履歴書を送ったのですが、送られてきたトライアルは機械に関するものでした。しかし、内容的には一般的なものだったので、特に疑問も持たず、翻訳して返送しました。トライアルに合格してすぐお仕事をいただくようになり、取引を止めるまで2年近く定期的に受注があったのですが、その間、一度も医薬分野の案件を発注されたことがありませんでした。主に専門性のあまり高くない経済と法律が中心でした。一応、何度か「医薬分野の仕事を回して欲しい」旨は伝えたのですが、クライアントに製薬会社がいないのか、まったく回ってきませんでした。どうやらクライアントには政府機関が多いらしく、そうなったようです。翻訳レートは低すぎるということはなかったのですが、いつまでたっても医薬分野の仕事が回ってきません。政府機関が翻訳会社に発注する際に行うトライアル翻訳の仕事を集中的に受けるようになったのに、レートを上げてもらえません。それどころか、その後、「この仕事は競争入札で取ったので、通常のレートでは(会社側に)足が出るため、○○円(通常のレート以下)で引き受けてください」と言われる始末です。「そんなの貴方たちの勝手でしょう?」と言いたくなりました。勝手に安い値段で引き受けたのは翻訳会社であって、翻訳者ではありません。その件で翻訳会社に利益が出ようが出まいが、私の知ったことではありません。なぜ、翻訳者に負担を負わせるのか理解できませんでした。他にもその会社は発注書をちゃんと送ってこなかったり、指示が不十分だったりといい加減な点が目に付いたので、これは潮時だと思いました。「予定がいっぱいで、お引き受けできません」を何度も繰り返すうちに、もう連絡が来なくなりました。その会社から仕事の依頼があると、「うれしい」という気持ちよりも先にストレスを感じていたので、お付き合いをやめて正解でした。今は数社の翻訳会社さんと取引がありますが、いずれも信頼できる会社ばかりで、無用なストレスを感じることはありません。でも、なかなかそういった相手を見つけるのって難しいですよね。人気blogランキングへ
Jan 21, 2007
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私は論文アブストラクト(抄録)の翻訳があまり好きではありません。なぜなら、コストパフォーマンスが非常に悪いからです。皆さん、研究者が論文を執筆する際、アブストラクトをいつ書くかご存知ですか?私の知る限り、アブストラクトは最後に書きます。私もそうでしたが、それは本文を書き上げて何度も推敲し、あらゆる重要な情報が頭に入った時点でエッセンスを凝縮した1パラグラフ、つまりアブストラクトを書くのが最も効率が良いからです。そして、読者もアブストラクトを読むのがその論文の全体像を把握するのに最も効率が良いと考えます。それは間違った考えではありません。しかし、そこには落とし穴があります。まず、すべての研究者が要約の技術に長けているわけではありません。また、アブストラクトは文字数制限があるので、どうしても必要最低限のことしか伝えられません。研究者は専門家であり「自分がわかっているので、読者もこの程度の専門知識は持っていて、何が言いたいかわかるはず」と幾分省略してしまうこともあります。また、レビューアーもその分野の専門家なので、「このアブストラクトは説明が多すぎる」と訂正を求めることはあっても、「もうちょっと詳しい説明を望む」と言うことはあまりないでしょう。実際、論文を執筆したことがあり、自宅に研究者がいる私にとって、これは常識の範囲ですが、クライアント(私の場合、製薬会社)や翻訳会社がこういった事情を理解しているかはわかりません。なので、5~6本のアブストラクトを「明日までに訳して欲しい」と言われるとちょっと大変です。翻訳量はたいしたことないので、クライアントや翻訳会社としては「問題なし」と考えているのでしょう。しかし、私は全部の論文を最後まで読んで、アブストラクトを翻訳し、推敲するというプロセスを1日でこなさないといけないわけです。場合によっては、参考文献にも目を通さないといけないのです。クライアントがアブストラクトの部分しか提供してこない場合はしょうがないのですが、ご丁寧にも全文を「参考にしてください」と言って提供された場合(この方が多いのです)は、読まざるを得ないでしょう。でないと、アブストラクトなんて翻訳できませんから。私は特に医学論文の場合、英文を読むとすぐに日本語訳が出てくる状態なので、全文を読んだのに翻訳料がもらえるのはアブストラクトの部分だけなんて、なんて割に合わない仕事なのだろうと悲しくなるのです。なので、論文全文の翻訳依頼をしてくださるクライアント様は大好きです。人気blogランキングへ
Jan 17, 2007
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私が翻訳業を始めた頃、かなり低いレートで発注してくる翻訳会社からの仕事も引き受けていました。やはり仕事の絶対量が少なかったので、「来るものを拒まず」という感じでした。もちろん、私の専門分野でないものは受注しませんでしたが、レートに関してはかなりストライクゾーンが広かったような気がします。私の場合、専業になって1年が経過する頃には次々に仕事が舞い込むようになりました。その頃、お付き合いのあった翻訳会社から提示されるレートの中で、最高レートと最低レートでは1.5倍以上の差がありました。そうなると、どうしても最低レートの会社の仕事をするのがストレスになってくるわけです。最低レートの会社は翻訳料の銀行振込手数料を翻訳者負担にするというせこい会社でした。当然、こういった会社の仕事は引き受けたくなくなります。なので、発注があった際、レートを引き上げてくれるなら受注できる旨伝えました。すると、その会社からメールが来て、私の希望レートは「登録歴10年くらいのベテランにしか払えない」と言われました。私は「そのレートは実際、私が他社から支払ってもらっているレートなので、それをはるかに下回るレートでは今後の取引は難しいとお考えください」と返事をしました。私としては、「さあ、もうこれであの会社から仕事の依頼は来ないし、気が楽だわ」と思っていたのですが、その後数回にわたって打診がありました。それも同じレートで。その度にいちいち、説明しなおさないといけないのは時間の無駄でした。コーディネーター間の連絡も上手く行っていない会社なのでしょう。当時、某外資系企業Xはその翻訳会社にプレスリリースの日本語訳を継続的に発注していましたが、まあひどい日本語訳でした。街頭でティッシュ配りをするよりも低い対価しか翻訳者に支払ってないんだから、当然と言えば、当然ですね。私が逃げ出したくらいですから、もっと上手な翻訳者さんはそんな翻訳会社とは最初から取引しないのでしょう。この話には後日談があります。“FT Global 500”に入るような企業からは高いレートの翻訳会社を通して仕事をもらっていたので、「やっぱり超一流企業は違うわ。Xは資金がないのね」と思っていたのですが、昨年以来、高いレートの翻訳会社からXの仕事を受けるようになりました。さすがにあの日本語訳にはまいったのかもしれませんね。人気blogランキングへ
Jan 16, 2007
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私はアメリカに行くと体調が悪くなります。それもこれもすべて食事のせいです。なぜ、1ポーションがあんなに多いのでしょう。ロンドンに比べて食事が非常に安いので、値段を考慮してメニューを決めるととんでもない量の食事がやってきます。うちの夫はチーズケーキファクトリーというチェーン店が好きなので、アメリカに行くといつも行きます。そこで一度、前菜としてナチョス(8ドルくらい)を頼んだのですが、日本女性なら7,8人で分けても十分な量のパーティーサイズ級のナチョスが出てきました。メインも「私、牛じゃないんですけど」みたいな量です。サラダを注文しても、ギトギトのドレッシングがかかっている上、サイドにバターたっぷりのガーリックトーストが付いてきます(これはこれで美味しいんですけどね)。ブロッコリースープを注文しても、チーズとクリームがこれでもかと入っていて油分でドロドロ状態になっていたりします。「健康のために野菜が食べたいわ」と思っても、これでは何にもなりません。サンドイッチバーに行っても、ろくな飲み物が置いてありません。私はコーラやセブンアップといったソフトドリンクが嫌いなので、アイスハイビスカスティーを注文したのですが、これが「子供用咳止めシロップの原液ですか?」と聞きたくなるような甘さで吐き出したことがあります。アメリカで10日間ほど外食が続いた時は、赤いきのこのような血豆が舌に発生しました。あんなの後にも先にも見たことがありません。触るとプヨプヨと動き、痛みはないのです。とても、怖かったです。その他にも便秘にはなるし、ずっと胃もたれは続くしと最悪でした。そんな数々の健康被害にあった経験のある私が最近読んでいるのが、「デブの帝国」(グレッグ・クライツァー)。ちょうど半分ほどまで読みましたが、面白いですねぇ。尋常ではないおデブさんたちを目の当たりにして生じた「なんでそこまで太れるの?」という私の疑問について答えてくれる本です。ここイギリスでも、肥満は国会で取り上げられる社会問題です。飼い犬も同様に肥満らしくて、先日、犬用肥満薬の発売がニュースになっていました。ちなみに、アメリカ人看護婦(相撲取り並みのデブ)に「あなたみたいにガリガリに痩せた人見たことないわ。病気よ!」と言われた私ですが、日本に帰ると試着室で「こんなきっついジーンズ、入らない!」と下半身をよじってます。「あんたが病気なのよ」と言ってやりたかったです(怖くて言えなかった)。人気blogランキングへ
Jan 15, 2007
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私はいつも日本人経営のヘアサロンで店長に髪を切ってもらっています。カットとブローだけですが、代金は日本円にして軽く1万円を超えます。別に店長は有名なカリスマ美容師とかいうわけではありません。それにしてはかなりのお値段ですよね。でも、彼は高い技術を持っており、私はその技術に対して1万円以上払うことに「もったいない」とは思いません。実際、知人や友人だけでなく、街中で美容師と称する人からも、「どこで髪を切っているの」とよく聞かれます。うちの夫はいつも近所で一番安い2000円くらいの所に行きます。イギリスでは日本のように理容師や美容師になるための国家試験がなく、誰でもなれます。知識も何もないそうです。そして、夫の髪型はいつも左右非対称。後ろのラインがまっすぐではありません。耳の中は毛がいっぱい。ある時はうなじを傷だらけにして帰ってきました。剃刀がまともに使えない美容師に切られたそうです。私ならそんなところ、無料でもお断りです。でも、夫は「髪の毛が短くなればいい」くらいにしか思っていないらしく、店を変える気はないようです(出血までしてるのに)。美容師と同様に、翻訳者も技術を売ってお金を稼いでいるわけです。私も私の技術に対して対価を支払ってもらっています。ですから、反対に私も高い技術力に対してそれなりの代金を支払うことに躊躇しません。でも、そうでない人もいるわけですよ(例:夫)。翻訳業に置き換えると「日本語になりさえすればいい」と思っているクライアントとか。前出の店長によると予約なしでやってきて、「ここをちょっとカットして欲しいんだけど、いくらになる?」と聞く客がいるそうです。そして店長が料金を伝えると、「ええっ?そんなにするの。あそこの店ではもっと安かったのに。それぐらいにならないのか?」と値切り交渉をしてくるそうです。店長は「安いのが良かったら、そっちに行ってください。うちではできません」と追い払うそうです。それでも、店長のサロン、繁盛しているんですよね。予約が取れない日もあるし。いつも品の良い、お金持ちそうなおばさんや、パリッとスーツを着こなしたビジネスマンを見かけます。私も高い技術力を身に付ければ、彼のようなスタイルで仕事ができるようになるのかなと思います。人気blogランキングへ
Jan 13, 2007
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その昔、私はインタースクールの通訳科に通っていたことがあります。別に通訳者になりたかったわけではありません。留学を考えていたので英語を勉強しに英語専修コースに通っていたのですが、この過程を修了してしまい、次に通訳科か翻訳科を選ばなければならなかったのです。それで「ヒアリングとかスピーキングもしたいし、通訳科にするかぁ」と安易な気持ちで通訳科を選んでしまいました。バカでしたね~、私。通訳科というのは通訳になるための特殊な訓練をする場所で、サイトトランスレーション、シャドウィング、ノートテーキングといった技術を学ぶコースなのでした。とりあえず、学費も振り込んでしまったので通学は続けていたのですが、ご存知のとおり、インタースクールは授業が厳しいことで有名です。宿題も半端ではありません。それで結局、「通訳になるつもりもないのに、こんなことしていても意味がない」と途中で止めてしまい、イギリス人講師に個人レッスンを受けるようになりました。通訳科に通って良かった点はまず、私に通訳の素質はないことがわかったことです。私、日本語の発音が悪いらしいです。A~E段階評価でCをいただきました。先生曰く、「声がこもる」「お風呂に入っている人と電話でしゃべっているように聞こえる」とのことでした。普通、日本人通訳者は外国語から日本語の方向へ通訳するので、日本語の発音が悪いのは致命的でしょう。放送通訳者の中にはボイストレーニングに通う方もいるそうです。翻訳学校に通わなくても翻訳者になれると思いますが、通訳者は学校で特殊な訓練を受ける必要がある気がします。訓練を受けた人と受けていない人ではパフォーマンスに大きな差があるのではないでしょうか?私は「通訳には訓練が必要だが、その訓練を受けていない」という自覚があるので基本的に通訳の仕事はしません。昔お世話になった会社の方々がミーティングで欧州方面にいらっしゃる際は例外的に引き受けますが、それは私がその業務内容をよく知っていて、話の流れが予測できるからです。それ以外は怖くてとても、とても...。通訳って身だしなみにも気を使わないといけないし、大変なんですよね。翻訳だとパジャマで仕事してようが、顔にパックしたままだろうが、全然OK!ですもんね。こういう面でも私は通訳に向いていないのかもしれません。人気blogランキングへ
Jan 12, 2007
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皆さん、ベビースリングってご存知ですか?赤ちゃんをだっこするための布製の道具です。アメリカ人の小児科医によって開発されたそうで、最近日本でも人気のようです。お子さんがすでに大きいお母さんや、男性にはなじみがないものかもしれませんね。先日、某スリングの取扱説明書(翻訳されたもの)を読んでいた時、びっくりするような日本語が目に飛び込んできました。「貴方は今まさに親をする事のスタイルを始めようとしています」「親をする事のスタイル」ってどういうこと?具体例は何?全く意味がわかりません。そして第2弾。「赤ちゃんの体を組み立てて調整します」赤ちゃんの体って組み立て式なのか?ってことは分解できるのか?かなり売れているスリングなので多くの人がこの翻訳文を目にしていると思うのですが、皆さん、何も思わないのでしょうか?それ以前に翻訳会社やクライアントはこの翻訳で取説を出すことに躊躇しなかったのでしょうか?「クライアントがケチって未経験の翻訳者をものすごく安い値段で使ったのかも」とか「翻訳者を外注せずに、社内で英語ができる人が辞書片手に訳したのかも」とか、いろいろな想像をしてしまいました。私も国際結婚して海外に住んでいるので、かなり神経は図太くなっていると思いますが、こんなレベルの翻訳を納品するほどではないです。「こんな訳で納品したら、もう次の仕事はないな」と思います。私は翻訳会社に勤めたことがないのでわからないのですが、チェッカーさんやコーディネーターさんはこういう翻訳によく遭遇されているのでしょうか?私にとってはちょっとびっくりした出来事でした。人気blogランキングへ
Jan 11, 2007
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アメリカは夫と共に年3回以上行くのですが、一度3ヶ月ほど滞在したことがあります。その時、住んでいたフラットでは80チャンネル以上の番組をケーブルテレビで見ることができました。料理が趣味の私は"food network.com"のチャンネルで朝から夕方まで料理番組をつけっぱなしにして仕事をするようになりました。30分ごとに次から次へと違う料理番組が放送されるのですが、中でも私が仕事を中断にしてメモを片手に真剣に見ていたのが、Giada De Laurentiisの"Everyday Italian"でした。彼女はその他大勢のおデブちゃんシェフとは異なり、スリムで「女優でもやればいいのに」と思えるくらいの美貌の持ち主です。そして、そのレシピは「これ、普段に使えるわ」と納得がいくものばかりです。私の夫は食べ物とワインが美味しいヨーロッパ大陸某国の出身で、食べることに関してはうるさいのですが、彼女のレシピで作った料理についてはかなり評価が高いです。彼の一番のお気に入りは"Penne with Vodka Sause"。我が家ではこれにパンチェッタを加えて作ります。Giadaのレシピは私の「よく行くページ」の"Everyday Italian"で見ることができます。料理で使われる英語の表現も勉強できて、なかなか楽しいですよ。人気blogランキングへ
Jan 9, 2007
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今日は原稿をデータ化する時に、私が使用しているソフトについて紹介します。前にも書きましたが、私は翻訳に翻訳支援ソフトを使用しています。その際、まずデータ化された原稿が必要です。私の場合、主にテキストファイルまたはワードファイルの原稿を使用しています。翻訳会社から提供された原稿がワードファイル、パワーポイントファイルである場合や、テキスト変換できるPDFファイルならそのまま使えて問題がないのです。問題は紙原稿の場合、もしくはワードやPDFでもスキャナで取り込んだ画像として原稿が貼り付けてあり、テキストファイルに変換できない場合です。これはもう、プリントアウトして(紙原稿の場合はそのまま)、スキャナで読み込んで、OCRでテキスト変換という非常に時間と手間のかかる作業をしなければいけないわけです。私のスキャナが遅いのかもしれませんが、大量の原稿をいただいた場合にはデータ化だけで半日終わってしまうような感じでした。原稿に番号処理がしてある場合など、最悪で「こんな非効率なことをしていていいものだろうか」と悩んでいました。そして、ネットを検索した結果、見つけたのが「読んde!!ココ 」でした。「ちょっと高いな」と思ったのですが、「翻訳する時間が1日分増える」と考えると、元が取れる思い直し、買ってしまいました。まさに救世主という感じでした。テキスト変換できないワードファイルやPDFファイルの原稿も、番号処理がごちゃごちゃされていたとしても、さっさとデータ化できてしまいます。まずファイルの読み込みが早い。OCRとは比べ物になりません。最近は紙ベースの原稿をもらうことはないのですが、テキスト変換できないPDFファイルは相変わらず多いのでとても役に立ってます。これは原稿をデータ化する必要性がない人にとっては、何の意味もないソフトですが、「翻訳支援ソフトを使って翻訳するのに、原稿がデータ化されていない。困った!」という場合には、必須アイテムだと思います。人気blogランキングへ
Jan 8, 2007
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私がまだ大学院生として勉強していた頃、支出を抑えるため、質素な生活を送っていました。日本で働いていた時の貯金がありましたが、転職がうまく行くか、その前にマスターがちゃんと取れるのかもわからなかったので、できるだけお金は残しておきたかったのです。食生活も質素で、毎日ホモスというヒヨコ豆のペーストを付けた茹でた野菜だけとか、卵と葱のおかゆ、キムチと卵の中華麺ばかりで、肉とか魚は滅多に口にしませんでした。そんな時、スーパーで目にしたのが、ハインツの缶入りミートソーススパゲッティでした。確か80ペンス前後だったと思います。ついつい、「美味しいかも」と思って買ってしまいました。「今日はいつもと違うものが食べられるわ」と思い、わくわくしながら家に戻り、缶詰の蓋を開け、レンジで温めるためお皿に出しました。どんな匂いがしたかはもう忘れましたが、視覚的な記憶はいまだに鮮明に残っています。ブヨブヨに膨れ、見るからにアルデンテには程遠く、10センチくらいの長さにぶちぶちと切れたスパゲッティがミミズの大群のように、赤いソースとともにドローンと這い出してきました。一瞬ひるんだのですが、「形と味は別物だし」と1本つまんで食べてみました。激マズ。「温めたら、味が変わるかも」とレンジでチンしましたが、もうどうしようもなくマズい。「味付けしなおしたら、何とかなるかも」と思い、フライパンに移し、塩コショウしたり、チーズを入れてみたりしましたが、食べられたものではなく、結局、全部ゴミ箱に捨ててしまいました。これが私を苦しめた缶詰です。人類に対する犯罪と言っていいでしょう。時々、これを料理(?)して子どもに食べさせている親をテレビで見るのですが、そのたびに、「イギリス人の舌の細胞は生まれながらに麻痺している」と思わざるを得ないのです。日本には売っていないと思いますが(たぶん、売れないでしょう)、チャンスがあれば、話のネタに食してみてください。私は二度と食べませんけど。
Jan 8, 2007
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1ヶ月ほど日本に里帰りしていた時のことです。その日も私はダイニングテーブルで仕事をしていました。日本の自宅もLANなので場所を問わず仕事ができます。ロンドンではデスクトップをメインにしているのですが、夫の同伴で海外に行く時などはセカンドマシーンのラップトップを使っています。しばらくして、母の妹から電話がかかってきました。母の声が聞こえます。「うん、ツマコ、帰って来てるの。毎日、仕事してるわよ。」ここまではいいでしょう。次に耳を疑うようなセリフが聞こえてきました。「楽そうよー。なんか、パソコンの前に座ってパチパチやって。それだけ。あれで、1日数万円にもなるなんて、楽な仕事見つけていいわね。みんな、もっと大変なのにね」おいおい、「楽な仕事」って。傍から見るとそう見えるのでしょうか?確かに私は医薬翻訳が好きで、本当に楽しんでやっているので、苦しそうな顔をしてうなりながら仕事はしていませんが、楽だと思ったことは一度もありません。日本の女性週刊誌を読む速さで英語の医学論文が読めるようになるまで、2年ほどかかったと思います。特に、マスターコースが始まった当初は論文がなかなか読めなかったので、土日も休まず文字通り毎日論文を読み続けました。その時はかなり辛い時期でした。「自宅で空いた時間に翻訳」というお気楽なイメージがあるので、志望者が後を絶たず、翻訳教育会社が儲かるという仕組みができあがったのでしょうか。在宅翻訳者を紹介するメディアを見ても、たいていきれいな部屋で優雅にパソコンを打つ姿しか写ってないですよね。私の友人や知人も面と向かっては言わないだけで、「楽して稼いでるよね」と思っているのかと考えると、「なんだかなぁ」という気持ちになりました。翻訳は楽しい仕事ではあるのですが、楽な仕事ではないんですけどね。人気blogランキングへ
Jan 7, 2007
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私は自他とも認めるヘビードリンカーです。といってもアルコールではありません。お茶です。紅茶、日本茶、中国茶、フルーツティー、ハーブティーと自宅の戸棚には「スーパーマーケットかよ」(夫曰く)というぐらい、多種多様なお茶が並んでいます。仕事をする時は必ず、なみなみとお茶が注がれた大きなマグが手元にあります。これがないと落ち着きません。まさに中毒者...。これまでスーパーで売られている安いお茶から、ハロッズ、フォートナムメイソンといった高級店のお茶までいろいろ飲みましたが、私のベストワンは「フォートナムメイソン クィーンアン」です。ミルクにとても合います。必要以上に渋みがなく、でも濃厚で、はまってしまいました。紅茶はハロッズよりもフォートナムメイソンの方が美味しい気がします。ロンドンではウエッジウッドの紅茶の方が前記2つの紅茶よりも安いのですが、あまり種類がないし、いかにもお土産用という感じなので数回しか買ったことがありません。スーパーで買うお茶もまずくはありません。トワイニングのハーブティーは非常に種類が豊富です。1箱に4種類入っているシリーズもあるので、海外旅行のお土産にはぴったりでしょう。私が一番お勧めするトワイニングの紅茶はローズティーです。これはハーブティーではなくて、ローズの香りがする紅茶です。これは衝撃的でした。ちょっと優雅な気分に浸れます。そして、多々あるハーブティの中で一押しなのは"Duchy Originals Organic Peppermint Herbal Tea"です。「さわやかで、飲みやすい」の一言に尽きます。寝る前に毎日飲んでます。ちなみにこの会社はチャールズ皇太子が設立したそうです。同じ会社から出ているレモンビスケットは本当に美味しいです。食べ物がまずいイギリスにあって、これは例外中の例外です。だまされたと思って、食べてみてください。ご丁寧にも2枚ずつ子袋に密封されていて、食べた時のサクサク感がなんとも言えません。たぶん私は、また今日、買ってしまうでしょう...。人気blogランキングへ
Jan 6, 2007
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私はイギリスの大学院でマスターを取ったのですが、それに先立ち、大学が運営するアカデミックイングリッシュのコースに参加しました。このコースでは英語の勉強しかしないくせに、マスターコースと変わらないぐらい高い学費を請求されました。しかし、値段が高くても質の悪い物しか売っていないイギリスにおいて、このコースは例外でした。まず、先生の質が他とは全く違います。オックスフォードで言語学のマスターを取った先生など、日本の語学学校では間違ってもお目にかかれないような先生たちから英語を学ぶことができました。今日はそんなコースで推奨されていた英文法のテキストブックをいくつかご紹介します。英語で英語を学ぶというやり方はある程度、英語力がある方には新たな発見があって、良いのではないかと思います。1.English Grammar in Use with Answers2.Advanced Grammar in Use with Answers 特に2番目のテキストは英語学習上級者に適しているのではないでしょうか。CAE、TOEFL対策としても使用されているようです。CAMBRIDGE UNIVERSITY PRESSが出版しているテキストはあまりはずれがないと思います。あと、私が個人的に非常に気に入っているのは"A Communicative Grammar of English(www.peasoneduc.com)"という本です。本屋で見つけて読みふけってしまい、その場で購入してしまいました。日本で売っているかどうかわかりません。特に英語を書く時に役立つ本ではないかと思います。人気blogランキングへ
Jan 5, 2007
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さて、昨日の続き。翻訳支援ツールを使用する利点です。4.用語集の作成が容易であること翻訳を進めながら自動的に用語集を検索したり、検索した用語を訳文に取り込んだり、新しい用語をデータベースに追加できます。私はJammingを使用して複数辞書の串刺し検索をしています。これもかなり便利で必須のツールだと思いますが、翻訳しながら新しい用語を追加することはできません。この機能は使用してみると非常に有用であることがわかると思います。5.翻訳に必要な日数や進捗状況が把握しやすいこと原文および訳文はセグメントという単位(通常1文)に分割されて表示され、1から順に番号が付いています。全体のセグメント数から1日翻訳すべきセグメント数がわかるので、どれくらいのペースで翻訳を進めればいいか一目瞭然です。また翻訳し終えた割合も正確にわかります。以上が私が考える翻訳支援ツールを使用する利点です。翻訳支援ツールがなければ仕事ができないかと言えば、そんなことはないと思います。実際、そういったツールを使用せずに多くの仕事をこなしておられるベテラン翻訳者の方も多いと思います。まだ受注が少ない翻訳者さんにとっては、利用機会の少ない高い買い物になるかもしれません。でも、私にとってSDLXはなくてはならない仕事道具であり、本当に優れたツールだと思っているので、ちょっと熱く語ってみました。人気blogランキングへ
Jan 4, 2007
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今日は私が考える翻訳支援ツールの利点についてお話します。1.過去の翻訳をすべてデータ化できて、一瞬で呼び出せることこれはとても重要です。私は翻訳メモリを1つの包括的なメモリとしてと、カテゴリー別のメモリとしてと、2通りに保存しています。ご存知の方もいらっしゃるでしょうが、クライアントによって好みの表現法や訳語が違ってきます。私はクライアントからリピートを受けることが多いため、「A社製品X」、「B社副作用」といったようにカテゴリー別にメモリを作っておきます。こうすることで、クライアント指定、または好みの訳語や表現をいちいち探す必要がなくなります。紙ベースの原稿で仕事をしていた時は時間がかかって大変でした。2.クライアントの要望を最大限に実現できることクライアントが参考資料として過去の原文と訳文を提供し、用語および表現の統一を依頼してくることがあります。そのような時にも過去の原文と訳文からメモリを作れば、あとは機械が新しい原文と照合し、統一すべき用語、表現を見つけてくれます。これによって、クライアントの期待にかなり沿うことができるようになります。ただ、時には明らかな誤訳や不適切な表現が過去の訳文に散見される場合があります。その時は何も過去の訳文をそのまま使用する必要などありません。新たに訳し直して、訳注を付けておけばいいだけです。医薬翻訳はIT関連のマニュアル翻訳と違って、メモリ自体をクライアントや翻訳会社から提供されることはほとんどないと思います。ですので、「マッチ率が高くなって単価が下がる」といった問題とは無縁であると考えていいでしょう。たしかに原文と訳文からメモリを作るのは多少時間がかかりますし、その間は翻訳ができないのですから、結局時間と労力のロスではないかと思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、私は翻訳業はサービス業であり、クライアントの要望を最大限に実現するのは当然だと考えています。そして、それがリピートにつながるのだと思います。3.見直しが楽であること支援ツールを使用した場合、スクリーン上では左側に原文、右側に訳文という構成になります。ご存じない方のために説明しますと、翻訳を開始する前は左側も右側も原文です。右側の原文に訳文を上書きしていくことになります。左側の原文はそのまま残ります。これは必要以上に視線を動かさないので、翻訳の際だけではなく、見直しの際にも非常に楽です。紙原稿の時は、訳文をプリントアウトして、原文と付き合わせてという作業で肩こりに悩まされました。長くなりましたので、続きはまた明日。人気blogランキングへ
Jan 3, 2007
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いろいろな翻訳者さんたちのHPやブログを見ていると、翻訳支援ツールの導入に肯定的ではない方も結構いらっしゃるようですが、私にとって翻訳支援ツールなしで仕事をすることはもはや考えられません。翻訳支援ツール否定派の皆さんの意見は概して「翻訳の質が悪くなる」というものですが、それは翻訳会社から提供された翻訳メモリをそのまま使用した場合に起こり得ることであって、自分で一からコツコツとメモリを蓄積していく場合には該当しないのではないかと思います。私が使っているのはSDL社のSDLXです。以前に入会していたアメリアで翻訳支援ソフトを比較した記事を見つけ、トラドスよりも廉価で使用が容易であったことから試用版を使ってみて、購入に至りました。明日はまた、翻訳支援ツールを使用する利点について書きたいと思います。人気blogランキングへ
Jan 2, 2007
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初めまして、ツマコです。医薬分野を専門としているフリーランスの翻訳者です。在宅で仕事を始めてから3年が経ち、今では毎日予定が埋まるほど、途切れずに受注をいただけるようになりました。さて、このブログを読んでくださっている皆さんは、多少なりとも翻訳業にご関心がおありかと思います。すでに翻訳者としてご活躍の方もいらっしゃるでしょうが、「翻訳者ってどういう人がなってるの?」とお思いの方もいらっしゃるかもしれません。今日は初回として、私が翻訳者になった理由を簡単にお話ししようと思います。そもそも、私は翻訳者になりたかったわけではなく、自分の置かれた状況や条件を考えると、お金を稼ぐ手段として、医薬翻訳しかなかったのです。日本で数年働いた後、大学院へ留学し、外資系コンサルティング会社に転職と考えていたのですが、院で今の夫と出会って結婚したので、出張残業が多い激務のコンサルはあきらめました。かといって、無職ではいられません。物価が非常に高いロンドンで夫婦共働きは当然で、専業主婦でいられるのは夫がよほど高給取りの場合か、逆に低所得でベビーシッターを雇えない場合でしょう。夫は国際会議や共同研究で海外出張の多いドクターなので、私が同伴する機会が多々あり、フルタイムでの会社勤めは難しいと感じました。かといって、パートタイムでは稼げる額なんてたいしたことありません。「英語で論文がかけて、医学系のマスターを持っている」という点を最大限に活かせる仕事はないかと、ネットでいろいろ調べてみたところ、行き着いたのが医薬翻訳という仕事でした。それから仕事を獲得するためにいろいろ本を読みましたが、特に役に立ったと思われるものをいくつか紹介しましょう。1.稼げる実務翻訳ガイド実務翻訳とは何かについて全体像が把握できました。また、翻訳会社へのアプローチの仕方、トライアルの受け方などを学びました。私が4年ほど前に上記の本を購入した際には発売されていなかったのですが、「医学薬学の翻訳通訳完全ガイドブック」というのも現在手に入るようです。2.翻訳とは何か翻訳者山岡洋一氏の著書です。翻訳とは、「子育てが一段落したから」、「英語を使った仕事がしたい」、「自宅で空いた時間に働きたい」とかいったふざけた理由でする職業ではないのだということがよくわかりました。時々、再読して怠惰な自分に喝を入れています。人気blogランキングへ
Jan 1, 2007
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