吟遊映人 【創作室 Y】

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2010.01.13
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「それは違う。人は皆選択する。・・・あなたもだ」

久しぶりにサスペンスの王道に出会ったような気がする。
本作はすでに冒頭から視聴者の心を掴むことに成功している。
これから何かが起きる・・・そういう憂鬱で陰気なムードが画面いっぱいに広がり、“つかみはO.K.!”と言ったところなのだ。
さらに、作品のクライマックスとも言えるN.Y.グッゲンハイム美術館内での銃撃戦はどうだ!
ややもすれば知的でハイソな客と、何千万単位の名画が所狭しと飾られている館内で、突如として銃声が鳴り響くのだ。
この緊張感は、同時に臨場感も与えてくれる。
これほど完成度の高い作品のメガホンを取ったのは一体誰なんだろうと調べたところ、なんとトム・ティクヴァ監督であった。

そうかなるほど、と納得した吟遊映人なのだ。

ルクセンブルクに拠点を置くIBBC銀行は、テロや民族紛争につけ込み暴利を貪っていた。

インターポール捜査官のサリンジャーは、ニューヨーク検事局のエラと共にIBBCの不正行為を暴くため、情報を収集していた。
ところが確証に近づくにつれ、漸く現れた証人や同僚らが次々と不審な死を遂げていく。

様々な捜査妨害に遭いながらも、サリンジャーはIBBCを追及していくことに命を懸けるのだった。

本作「ザ・バンク」は、劇場で観た方がより一層楽しめそうな気がした。
単なる謎解きで終わらず、役者陣が必死で己の領分を守ろうとする見事な演技に脱帽なのだ。
ニューヨーク検事局のエラ役に扮したナオミ・ワッツは、さすがに花がある。
これだけの重厚な脚本にあって、仕事をひたむきにこなしていく女性としての粘り強さ、したたかさを厭味なく演じている。
サスペンスらしいサスペンスと向かい合いたい時、必ずこの作品が満足感をもたらしてくれるだろう。
正統派ミステリーの指南者役、トム・ティクヴァ監督作品なのだ。


【監督】トム・ティクヴァ
【出演】クライヴ・オーウェン、ナオミ・ワッツ

また見つかった、何が、映画が、誰かと分かち合う感動が。
See you next time !(^^)





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最終更新日  2010.01.13 08:15:32
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