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2011.05.12
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カテゴリ: 映画/西部劇

「感謝の言葉もありません・・・」
「ロホスたちが追って来る前に行け」
「なぜ(私たちに)親切にして下さるのですか?」
「昔、あんたのような女がいた。だが誰も助けなかった」

急激な衰退を見せた西部劇は、90年代に入って古き良き西部劇へのオマージュとも取れる作品を、ケヴィン・コスナーによって次々と発表された。
だがどうだろう。
評価はもう一つだったような記憶が残っている。
そもそも西部劇というのは、比較的歴史の浅いアメリカが、そのフロンティア精神を物語にすることで、アメリカ建国のいわば“古事記”にしようと試みたものだった。

だが西部劇そものが風化してしまっても尚、現代映画のアクションモノやSFモノの中に活かされることで機能しているのだ。
60年代、そんな西部劇に脚光を当てたのは、なんとイタリア人監督のセルジオ・レオーネであった。
いわばマカロニ・ウェスタンの登場である。
しかしセルジオ・レオーネという監督は、日本の黒澤作品に傾倒しており、そのサムライ文化に大きな衝撃を受けたという経緯があるのだ。
さらには、映画人として生活のために稼がなくてはいけないという使命もあった。
そんなハングリー精神は、見事に功を奏した。
本作「荒野の用心棒」は、そんな中、誕生したのだ。

アメリカとメキシコの国境近いとある田舎町。
そこはロホとバクスターの二大暴力集団が横行する、無法地帯だった。
ある日、アウトローのジョーが酒場にやって来る。
人の好い店主から町の荒んだ状況を聞かされ、「悪いことは言わないから早くこの町を去れ」と助言される。

ジョーは拳銃を持たせたら、早撃ちの名手だったのだ。

さすがの吟遊映人も、若きクリント・イーストウッドのカッコ良さにグッと来た。
しかしながら、イーストウッドのポンチョ姿にくわえ葉巻といういで立ちには驚いた。

いくらなんでもアメリカ人がポンチョを着るというのは、どうなんだろうか・・・。
それはまるで西欧人が、日本映画には必ずニンジャが登場すると思い込んでいるようなものではないだろうか。

だがラスト、ポンチョを脱いだところで「なるほど、そういうわけでポンチョが必要だったのか」と納得する。
全体を通して、名作と言われる所以をそこかしこからかもし出してくれる、マカロニ・ウェスタンの金字塔なのだ。

1964年(伊)、1965年(日)公開
【監督】セルジオ・レオーネ
【出演】クリント・イーストウッド

また見つかった、何が、映画が、誰かと分かち合う感動が。
See you next time !(^^)





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最終更新日  2011.05.12 06:23:42
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