ここらのやがてのあかるいけしき

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2008.05.24

コカ・コーラを見習え

カテゴリ：しごとの話

「困ったもんだ」
と思ってたアルバイトＭさんが辞表を提出。

「ぃイーヤッホウイ！」

と思った悪魔的な私だったのですが、悩みが一個出来ました。

Ｍさんクビにしよ、と思ってたときに、
「私が見ますからしばらく待ってあげて」
と言ったＬさんがキツい、と言う理由でＭさんは辞める。

辞表を出して、それは白い封筒にタイトルなしだったもんで、
私に渡しながら、

「あとでお電話します」

と言って帰っていったＭさん。
やっぱりこの人は空気読めないスペシャリストなので、その日は電話をかけてこず、
次の仕事日の準備に忙しい時間に電話をかけてきた。
全然「あと」の範囲を超えてるし。

そして、Ｌさんの悪口を言い出した。

「辞表には５月いっぱいまでと書きましたが、Ｌさんが酷いのでやっぱりもう今日から行きたくありません」

死んでしまえと思った私を神様許して。

とりあえず準備中であったことだし、（仕事時間の私はゆったりモードであるが、準備時間の私はハツカネズミのように動きが活発である。仕事を持ち越すからだが）
母親に近い年齢の女性が人の悪口を言ってるのなんて聞くのは真っ平ごめんであるから、
その電話は早々に切り上げさせてもらった。
「また落ち着いたらお電話ください。Ｍさん、体調も良くないし疲れていらっしゃるから。
しばらく休んで、５月の間、もし来れそうならぜひいらしてくださいね」
なんて言ったが、もう来んでヨシだがねー。

まー、給料のこともあるし、そのうち電話もかけなきゃいかんのですが、
あんまりＭさんがお子ちゃまなのだが、そのＭさんを一応はかばって悪者になっているＬさんとの関係は修復するのが私の仕事だろうな、と思う。
Ｌさんがキツいのには理由があったのだから。
その前にＬさんにも一応話を聞いとかなきゃいけないし。
Ｌさんがキツいのは知ってるけど、もともとクビ要員だったＭさんに対してはそれで良かったけど、他の人に対して暴れん坊将軍であるとちと困る。
そこらへんはちっちゃいクギを刺しつつＭさんには、

「実は俺、あんたのこと前から・・・」

と、クビにしようとしていたことも言わねばなるまい。Ｌさんの名誉のために。

しかし、母親みたいな年齢の女性が、自分の子どもにちょっと毛が生えたような私に、
「クビにしようと思ってた」
なんて言われたら、自殺もんなんじゃなかろうかと思うと、
これは伝え方も考えなければならない。
死んでしまえと思ったのは確かだが、私のせいで自殺されたら私のアカシックレコードが汚れてしまうではないか。もうだいぶと黒ずんでそうだが。

自宅でクビをひねっていた私に、だんなさんがコカ・コーラ社の話をして来た。

「こないだ聖火リレーでコカ・コーラは宣伝カーを走らせる予定だったんだけど、
ほら、チベットのこととかで色々ごちゃごちゃしてて、そこに宣伝カーを走らせると宣伝どころか却ってマイナス、みたいな雰囲気だったでしょ。
だけどここで「中国ヤバそうだから宣伝カーやめとく」とは言えないじゃん、立場的に。
中国にもコカコーラはあるんだろうし。

日本の聖火リレーってがっちりガードが固くって鉄壁とか言われてるくらい警察が取り囲んでたじゃん。
だからそれを利用してコカコーラは、
『この長い隊列のリレーに宣伝カーを走らせても意味ないからやめとく』
ってすっごくビジネスライクなコメントを発表したんだと。

中国がどうとか、細かいこと抜きにして『仕事にならん』て鮮やかに言ってのけたところが凄いよねえ、ってヤフーかなんかに書いてあった」
「ふむ」
「コカコーラくらい、ビジネスライクに徹することだよ」

私はコカコーラになれるんだろか。