ここらのやがてのあかるいけしき

2011.11.03
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カテゴリ: 日記




うちの実家は飲み屋である。
しかも、B級である。
ターゲットが一人暮らしの40~70代までの男性であるし、
安いのが自慢の飲み屋であるから、ご飯がおいしくない。(言っちゃった。関係ないのに)

そんなわけで、娘の私は寄り付かないし、
私が高慢ちきな顔をさらしているとお酒がまずくなるであろうことが実母もよおくわかっているので、
私に店を手伝えとは言わない。
助かる。

そしてそのお店では、ブラジルからフィリピン、ロシア、そして日本人とインターナショナルなお嬢さん方がラインナップ。

もちろん私よりも実母S子は20年以上やっているので、たいがい百戦錬磨なのかと思いきや、
かなり見る目がない。その点、実の娘の私も残念である。なぜかというと、
最初、
「こんな良い子が入ってくれたの。助かってるの」
とウッキウキであるのに、1週間後に「いなくなった」「こなくなった」「音信不通になった」などというのがザラで、
これが実母の健康に害を及ぼすんじゃないかと危惧するからである。


先日、45くらいの女性が入ったとうれしそうに実母は私に言った。
「子どもが大きくてね、でも離婚したいから仕事したくて、ってことで来てくれたの。年のわりには綺麗な人で、
若い女の子よりも、それくらいの年のほうが柔軟で助かるわ~」
などと言っていた。
そして、

などとも言っていた。

その女性が、3日後、
S子のところに鬼の形相でやって来て言ったそうだ。
「もう辞めます!!その前にママさんに言いたいことがあって来ました!!」
驚くS子に、

と続けたそうだ。

ふむふむ、なるほど。
と聞いていた私も思うわけだ。
そういうこなれたところを見込んでの採用であったが、どうやらその人は潔癖症で、お互いにお互いのことを理解していなかった不幸な例であるなあ、となんとなく見当はつく。

「まあ、言いに来てくれただけでも、良かったじゃーん」

と、いつものことレバーを引いて水をジャーと流そうとした私に実母S子が眉をひそめていった。
「でさ、ココちゃん、そのあとその子、なんて言ったと思う?」
「?」
「『うちの父も怒っております!!』って言ったのよ・・・中学の息子がいる45歳が・・・」
「・・・」
「・・・・・」
「えっと、えっと、ほら、離婚するから、『うちの主人も』とはいかないわけか、そうか」
「・・・・・・お母さん、ちょっと笑ったわ・・・・」


実母が妖精を見るような目をしていたのが印象的だった。


ところで、私は仕事をしていて、
自分ではない第三者を出して、
「OOも申しております」の「も」。
自分はこう思うんだけど、さらに誰々ちゃんも、誰々くんも、こうやって言ってるんだからね!という「も」。
大体、ご主人かなんかが出てくる貫禄つけたいっぽい「も」である。
これを社会に出ていて普通に出す人が割といるのにびっくりするのだけれども、
私はそれは、
「お前の母ちゃんデベソ」
と同じくらいのレベルの文言であると認識している。
内容違うけど、言ってる人の頭の中に住んでいる小学生が言わせているのだと思わないと、やってられないのだ。
しかし、割といる。
その「も」を怒りながら繰り出してくる人は、結構いる。
こないだ私の仕事の範囲でもいたのだが、思い出したくないくらい嫌なこととしてまだ消化できてないので、その話はそのうち。







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Last updated  2011.11.03 22:34:42
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