こまぷろぐ

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2008年05月14日
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ついに、PC用の単体地デジチューナーが発売されました。( Akiba PC Hotlineの記事

また、関係があるのか偶然なのか、ダビング10が事実上延期というニュースも同日に報道されています。( AV Watchの記事

そんなわけで、地デジ(というか、地上アナログ停波とB-CASを用いる暗号化のシステム)について、ちょっと考えてみたいと思います。

その辺の話では必ずといっていいほど「JEITA」という名前が出てきますが、簡単に言えば国内の家電メーカーの団体。
私的録音録画補償金やコピーワンス・ダビング10の話が出てくると、いかにも我々は消費者の味方だみたいなスタンスで出てくるように思いますが、実際のところどうなんでしょう。

アナログ停波、B-CASで実際に儲かるのは他でもない、国内の家電メーカーなのではないでしょうか。

まず、消費者の立場では、アナログ停波によってこれまで使っていたテレビやチューナー内蔵機器が使えなくなる、あるいは極端に限定された使い方になることで、そうした投資が必須になります。また、B-CASという消費者にとっては全くメリットのない暗号化システムのコストは機器の価格に上乗せされるわけです。しかも一般向けの機器はコピー世代管理に真面目に対応するためにこれまでの機器と比べて使い勝手が悪くなっているわけです。


次にコンテンツホルダーですが、消費者は地デジではHDの高画質コンテンツを要求する上、DVDより放送のほうが高画質になってしまうことで放送後のビジネスに影響を与えるという切実な問題に直面しているでしょう。特に、B-CASという脆弱な暗号化システムやアナログのコピーガードの甘さ、HDCPを事実上無効化してしまう機器もあることなどから、そこそこの知識があればHD解像度でコピーフリーの録画もできてしまい、真面目に対応している機器が使いにくいだけで海賊版の防止にもなりません。

また、放送事業者にとっては、デジタル放送が必須になったことで、すでに大幅なコストを支払ってきたことは間違いないでしょう。ついでに、放送事業者はほとんどコンテンツホルダーでもあるので上記の内容もそのまま当てはまります。

そう考えると、唯一甘い汁だけを吸えるのは国内の家電メーカーであるといっていいのではないかと思います。ここ数年は確実にワイドテレビの需要が伸びていますし、今後も当分は勢いを保つでしょう。アナログ機器がただの箱となることでも需要は確実に見込めます。
それに、アナログ放送用機器では中国などの低価格な製品が入り込みやすかったところへ、日本独自仕様のB-CASへの対応と審査が必要なおかげで、中国などのメーカーが参入しにくくなるとか、かなりありそうです。

そういう視点で考えてみると、家電メーカーのDRMだとか私的録音録画補償金だとかに対する姿勢っていうのはずいぶん身勝手な言い分ばっかりじゃないのかなと。結構そういう風に思いますね。

もし放送事業者が結託して、B-CAS不要のノンスクランブルでSD画質でしか放送しない方針とかを打ち出したり、アナログ停波に徹底的に猛反発して停波がやめになったりしたら、一番困るのは家電メーカーだと思うんですけどね。コピーワンスだとかダビング10だとかの交渉の話を見聞きするたび、そういう切り札をなんで出さないのかなと思うんですけど。

本当に消費者が求めているのは、ノンスクランブルでHD品質でコピーフリーなものなのは間違いありません。まあ、実際のところ、放送の録画って主目的はタイムシフト視聴だと思いますし、CMカット(スキップ)されたり後でDVDが売れなかったりというのは放送事業者のビジネス上困るでしょうから、民生機器のコピーワンスくらいは妥当な線かなと思うわけですが。
ただ、DVD販売などの再利用の予定がない番組もあるわけで、そうした番組だけノンスクランブルでコピーフリーの放送にするなり、オンデマンドで将来にわたってすべての番組を視聴できるシステムの構築なんかは必要なんじゃないかなと思います。製作物の活用や、本当の意味での保護という意味では。





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Last updated  2008年05月15日 04時00分18秒
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