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2005.11.28
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カテゴリ: 徒然なるままに
週末は妻と連れ立ってアンティーク家具屋めぐりをした。

きっかけは妻がフリーペーパーで見かけた家具特集の記事で、とても素敵な感じの椅子が掲載されていて、一度実際に実物を見てみたいということになったのだ。

虹橋路を真っ直ぐ動物園方面に進み外環線との交差にその店はあった。

敷地に一歩踏み入れると、すぐに膨大な古い家具群が目に飛び込んできた。

近づいてみる。それらは皆等しく土埃を深く被っている。

椅子やら棚やら机やら装飾品やら、その他なにやら用途が知れないような物まで、夥しい品数だ。

それらは幌を天井につけただけの粗末な納屋の中、むき出しの土の上に横たわっている。

地方のそれなりの旧家(だと思う)から信じられないくらいの安さで仕入れてきたであろう沈黙のアンティーク家具達。

中には据付が悪くなったり、扉の取っ手がなくなったり、つまりは極控えめに言っても「家具としての機能を失っている」としか言いようのない物も多数あった。



かつてコミュニスト達がコミュニスト然とした時代が確実にあった。そしてそれはそう遠くない昔だ。

そのような暗い時代(僕はこの国のコミュニズムは失敗だったと言い切れる)、彼らは時に暴力の影が主の生活に差し迫ろうとした時にも、或いは慎ましき清貧さでもって結ばれた家族の団欒においても、ただ物言わず黙々と自らの責務を全うしてきたのだ。

彼らは彼らなりの歴史を持っていて、

僕はその過去を知ることはできない。

やがて家具屋の小姐が、僕らに気付いて伺いにやってくる。

妻は雑誌の切抜きを彼女に見せる。

切抜きの椅子は、磨かれて修復されていて綺麗だ。だけれど深い時の洗礼を受けたアンティークの存在感を放っている。

やがて小姐に連れて行かれた場所には、記事と同じ椅子が数脚あった。

だけれどまだ磨かれず、直されず、最初の役目を終えたままの姿で佇んでいる。

僕と妻はその椅子を二脚とバティックをかけるための梯子のようなものもオーダーする。

椅子はイメージよりもいささか背が高かったので、10センチほど足を切ってもらうことにする。



次回会うとき、彼らはセカンドライフに向けての心準備を終えているだろうか?

コミュニスト達の手によって作られた椅子を引き継ぐ。

僕や妻が年老いたとき、僕らは過ぎ去った上海時代の思い出を、そのような椅子に腰掛けながら、昔話に華を咲かせているのかもしれない。





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Last updated  2005.12.01 12:42:37


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