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rose_chocolat @ Re[1]:2015年my映画ランキング:元気にしています(01/02) みえこ55さん こちらこそレス遅くなりす…
2010.10.04
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カテゴリ: 洋画(さ行)

原題: 12 ANGRY MEN

監督 : シドニー・ルメット

製作・出演 : ヘンリー・フォンダ

製作・原作・脚本 : レジナルド・ローズ

出演 : リー・J・コッブ 、 エド・ベグリー 、 E・G・マーシャル 、 ジャック・ウォーデン

TOHOシネマズ午前十時の映画祭『十二人の怒れる男』ページはこちら。


<Story>

ニューヨークの法廷で殺人事件の審理が終わった。
被告は17歳の少年で、日頃から不良といわれ、飛び出しナイフで実父を殺した容疑だった。

12人の陪審員が評決のため陪審室に引きあげてきた。
夏の暑い日で彼らは疲れきっており、早く評決を済ませ家に帰りたがっていた。
第1回の評決は11対1で有罪が圧倒的、しかし、判決は全員一致でなければならなかった。
無罪は第8番(ヘンリー・フォンダ)ただ1人。
彼は不幸な少年の身の上に同情し、犯人かもしれないが有罪の証拠がないといった…。

十二人の怒れる男 - goo 映画
十二人の怒れる男 - goo 映画







本当はこれを鑑賞する予定じゃなかったんです。 別のを観るはずだったんですが、
それがポイント鑑賞ダメと聞きまして。

スクリーンはかなりの人の入り。 平日朝10時でこれだけお客さん入れば上々です。


一昨年鑑賞した、 『その土曜日、7時58分』 のシドニー・ルメット監督初の劇場映画です。
密室劇ということで、12人の陪審員の評決の様子が余すところなく
描かれています。
1人の少年の殺人容疑の裁判の評決、それは(何故か)白か黒か、という言い渡しで、
有罪=死刑、有罪でなければ無罪、というとても極端なものです。
ここがまず、?と思ってしまいました。
50年前のアメリカの司法制度まで調べる気はないのですが、有罪なら何故死刑しかないのか?
これは大いに疑問です。 懲役刑でもよいと思うのだけどね。
この、極端な選択肢しかない状況がストーリーを作り出す要因にもなっているので、



確かに、密室劇で2時間、トークのみでこれだけのあらすじを展開させることについては
素晴らしいとは思います。
ですが、そこに至るまでに裁判はあったのでしょうし、
その中では反論したり、意見陳述したりする機会はなかったんでしょうか。
(陪審員は黙って座っているだけということが決まりなら仕方ないですが)



・・・とツッコみはじめるとキリがないですが、
初めからこれは、人間模様を見せるためのネタじゃないか? と思い始めたら
割り切れそうです。
人には様々なタイプがある。 頑固者、素直な者、自分を持たない者、
その中で意見を1つにしないといけない。
早く帰りたいからさっさとしてくれ、それだけの理由で物事を決める者もいる。
それが1人の運命を決めるという重みがわからない愚かさも、この映画の中には提示されています。
特定のことに対しての偏見も、物事の真理を見極めることの大きな障害になっている。
そこには「何故?」という根拠もなく、論理もない。 
つまり「自分が心地よい」ことが思考の中心だから。


この人の思考は偏っているんじゃないか? と思った時に
「あなたは間違ってますよ」と正面突破で崩そうとしても、うまくはいかない。
その思考の何が矛盾しているのかを考えて、展開していく方法。 それを何通りも編み出していっている。
賛成する空気になっていく様子、聞きたくない意見に対してのリアクション、
このたった1つの部屋の中で、議論が進んでいく緊迫感が描かれている。 しかも、
12人のキャラクターに偏りがない。
それぞれのバックグラウンドや、弱点までもがあぶり出されている。


日本でも裁判員裁判が開始されて、このような映画も少しは実感を持って
鑑賞できるのではないだろうか。
評決は全員一致、そこに至るまでのプロセスは、様々な葛藤を生むはずである。
そこに、人の命の重みを鑑みる義務が彼らにはある。 それも匿名でしなければならない。
全く知らない人間と議論をし、意見を合わせる過程には、相応の努力が必要だから。
この映画のように、最初から偏見を持って(陪審員が全員、白人男性というのも、ある一定の方向に議論を導きやすくなる)事件に対処し、
第8番の反論がなかったら確実に有罪になっていたケースも、過去には多々あったと推測する。
その偏見を取り除くことは容易ではないけれど、
心を白紙にしない限り、真実は見えてはこない。


最後のシーンが印象的でしたね。
初めてあの場面で個人がクリアになる。 
あの激しい議論の最中に、一切名前を知らないというのは規則だけど、
とてもそうは思えないくらい、互いが真剣に己を戦わせている迫力がありました。







今日の評価 : ★★★☆ 3.5/5点














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Last updated  2010.10.05 20:33:29
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