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カテゴリ: ニュース
10/5に掲載した NHKの受信料不払い督促に対抗するには?(NHKの民事督促手続きへの対策) について意外に反響があった。

どうやら、簡裁の督促や異議申し立ての制度について知らず、すぐさま差し押さえが行われると勘違いしていた人が多いらしい。

このような事は経験者や法律を勉強した人でないと知らないのだろう。

さて、放送法32条は違憲か合憲かというブログが多数あることもあり、質問も多く寄せられた。

ここで、私なりに争点をまとめるが、分かりやすくするためにあえて簡素にする。
(詳細を知りたい方はグーグルで検索すれば山ほど出てきます)


さて、問題となっているのは、放送法という戦後まもなくできた法律の下記の条文である。

放送法32条
1. 協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない。



この条文がはたして有効かどうかを決めるカギは、 NHK放送に高度の公共性が認められるか?


1.なぜ、公共性が問題か?

憲法はすべての法の原則である。

憲法に違反する( 違憲 な)法律は、たとえそれが国会できちんとした手続きの上作られたものでも 無効である。


まず、 日本国憲法は自由の法である

国家権力から個人の尊厳(=自由)を守ることを基本原理としている。

この中には精神の自由や、経済活動の自由が含まれる。

契約の自由は生活において非常に重要な「自由」である。

これが制限されると、パンの一つもまともに買えない。

逆に権力者から、無理な契約を強要されて財産を失うこともある。


財産権も憲法で保証されている。

財産権は、これを侵してはならない



財産権が保証されないと、権力者からいいように家や持ち物を奪われてしまう。


このように、契約の自由、財産権を侵害する法は違憲である。

ただし、 強制契約や、財産権の一部侵害が認められる場合がある。

それが「公共の福祉のため」という場合である。

この公共の福祉という概念、 実にわかりにくい。

正確に公共の福祉を説明しようと思ったら、国語辞典ほどの大論文ができてしまう。

日本国民の多数における正当な利益 』ぐらいに考えてくれてよいと思う。


2.公共の福祉が自由契約や財産権に優先する場合とは

昨年から、ガソリン、石油価格の高騰が話題になっている。

しかし、ガソリンの価格140円として、だいたい90円が税金である。

石油店のに入ってくるガソリン代は50円にすぎず、そのうち儲けは数円。

このように異常とも思える税金も「交通網整備による生活向上のため」「環境保全のため」という、 国民全体の利益のために使われるから (税金の割合の是非はともかく)、 認められている。

これが公共の福祉の具体例である。


3.NHK放送は公共の福祉の条件を満たすか?

放送法は

第1条 この法律は、左に掲げる原則に従つて、放送を 公共の福祉 に適合するように規律し、その健全な発達を図ることを目的とする。

と、公共の福祉を目的としていることを明言している。

しかし、公共の福祉はNHKのお株ではなく、 実は、すべての民放局が持っている。

というより、公共の福祉に適合するような放送局でなければ、国の認可が得られない。

日本テレビ放送網株式会社は(中略) 公共の福祉、 産業と経済の繁栄に役立ち、平和な世界の実現に寄与し、人類の幸福に貢献することを目的とする。
(日本テレビ番組基準)


公共の福祉がNHKの専売特許でないことは、今や明白である。

公共の福祉を目的とする放送局が数多ある時代、NHKだけに公共の福祉による「特権」が認められるか?


さらに、問題は放送法の条文だけではなく、実際のNHKの状態にもある。

すなわち、NHKが公共の福祉という 目的を果たしているか?

そもそも、NHKは公共放送として 「どうしても必要」 なのか?

また、NHKの放送には他局と比較して 唯一かつ高度の公共性が認められるのか?

これについて、議論されるべき時代になった。


NHKは教育や情報番組だけではなく、お笑いやドラマ、スポーツ中継など、娯楽分野も担っている。

こんな番組構成では、はっきり言って、 民放と大差ない。

また、NHKを見ている人のみが、中立で正確な情報を得られ、生活が豊かになっているかというと、 そんなことはぜんぜんない。


さらに、 少なくとも、NHKは水道、ガス、電気などのライフラインほどの必要性はない。

テレビがなくても生活している人はたくさんいる。

そのライフラインにしても、 放送法32条のように「水道栓があったら契約せよ」「電線がつながってたら契約せよ」などという暴論は言わない。

水道法にしても、電気法にしても、あくまで、水や電気の使用を確認してから、使用量に応じて料金が発生する。(水道法など)

だから、我々は納得して料金を支払うのである。


ただ、多少、放送法を弁護すると、TVを見ているか否かは、個別訪問をするでもなければ、少なくとも当時は把握のしようがなかった。

だから、「TVがあったら即NHKを見る意思があるものとして契約せよ」というムチャを言うしかなかったのだろう。


しかし、現在は違う。

2011年の地上波デジタル全面切り替えはもうすぐである。

スクランブル放送も可能になった。

未契約の家庭には、NHKを見れないようにすることもできる。

技術的には安価で簡単であるという。

NHKはスクランブル放送にしておいて、NHKと契約をしたら、アンテナケーブルとTVの間にマッチ箱ほどの小さい装置をかませるだけで、スクランブルを解除できるという技術も完成している。

電気機器に詳しい人によると 数百円 で作れる装置だそうで、十分、放送料の範囲に収まる。


これであれば、TVの保有という財産権の問題も、契約の自由も保証できる。

国民の理解も得られる。

そんな合理的な方法がとれる時代になった。


このような時代に、 放送法32条は今なお合憲なのか?

違憲判決を受けて無効になった法律の条文に、刑法の親を殺した場合は死刑か無期懲役に限るというもの、薬事法で薬局同士をあまり近くに建ててはいけないというものがある。

これは刑法や薬事法が作られた当初は、国民の考え方や、経済の状況に合っていて、公共の福祉に適合していた。(と推察される)

しかし、時が流れ「子供を虐待するひどい親すらいる」「薬局を近くに作ってもそんなに害はなくなった」ということになり、違憲判決が出された。

その後、 これらの条文は消えた




放送法32条が無くなれば、NHKは相当価値のある番組を作らなければならないだろう。

そのような努力をNHKに求めるのが酷という道理は、今の世の中通用しない。

努力なき企業は落ちるのだし、実際NHK(日本放送協会)は一法人にすぎない。

決して国営放送ではない。

前回の国会でも議論されたように、NHKを行政行政法人化して、国営放送化すれば良いだけの話である。

そうすれば、放送料ですったもんだすることなく、税金から運営資金を捻出できる。



時代が変われば、法律の解釈や運用も変わる。

法律は生き物であるからだ。

裁判所が放送法32条について、どのような判断を下すか?

現状の社会情勢、NHKの体たらくを見るに、厳しい結果が待っていると考えざるを得ない。





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最終更新日  2006/10/11 06:39:43 PM
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