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October 25, 2025
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カテゴリ: お芝居のコト



立川駅内に幟が飾られていたり、立川ステージガーデンへの道にフラッグが飾られていたり、
街中で特別な公演を盛り上げてくれて、ワクワクしてくる。
初日を拝見。

正面の舞台も横に広いが、客席側も縦に長い、とにかく大きな多目的ホール。
この空間を歌舞伎で染める工夫は、年々培われている。
役者もエネルギッシュな若手を中心に、広い空間を熱気で満たす。
パワフルで面白い、ここならではの魅力を、掴みつつあるように感じた。


挨拶と、演目の解説がついて、あまり歌舞伎を見慣れていない観客との距離を縮めて、

舞台に上がると存在が大きくなる尾上右近の、溌溂とした威力が活きた。
所作台を踏む音が良く響き、魔を祓う力が劇場中に満ちるようだ。

今回の「子」は、藤間のご宗家のご長男、小学6年生だそうだ。
右近の若々しく力強い「親」に良く付いて、きっぱりとしっかりと舞う。
崖から這い上がって来る懸命な姿に、親の喜びが大きく発散され、
晴れやかで清々しい前ジテだった。

宗論は、我らが猿弥ちゃんと青虎くん。
すっかりお馴染みになった宗論コンビ、軽快に間を楽しませてくれる。

親獅子となって、ますますパワーアップして右近が登場。
あの獅子の姿は、あまり歌舞伎と馴染みが無い観客にも、特別なものが伝わるのだろう。
ここは劇場が大きい分、花道もずっと長い。

あのスピードで、あの距離に挑んだ、果敢な姿に拍手が沸く。

華やかで瑞々しい若さが満ちた、毛振りの威力に、広い劇場が包まれた。



続いて、「新説 小栗判官」。
三代目の「當世小栗判官」などを元に、藤間のご宗家の脚本、演出、振付。
澤瀉屋では馴染みの物語、團子にとって「當流」への第一歩。


なので、見どころは連なっているけれど、物語的には端折って残念なところもある。
荒馬の曲乗りもちょっと唐突な感があったし、攫われて流転していく悲劇も薄まるし、
見初めが無い分損な役割ばかりで怨念の凄まじさも伝わり難かったし、
やっぱり車を引く場面は重要だろうと思ったり…

とはいえ、そこを埋めるのが、照手姫の中村壱太郎と、三役演じる尾上右近と、
「當流」を知り尽くしている澤瀉屋の手練れたちと、
皆に支えられ懸命に中心に立つ團子の、この一座ならではの魅力。

小栗判官と浪七の二役の、團子。
判官の姿の若々しい事、似合うだろうと思っていたが、とても清々しい。
浪七は、あの大立ち回りがあって大変だろうと思っていたが、
三代目の映像を、今回も繰り返し繰り返し学んで、動きを身に着けていったのだろう。

壱太郎には、いつも助けられているなぁと、今回も思う。
照手姫の物語を濃く鮮やかに魅せて、端折られた部分を補ってもくれる。
病となった判官を車に乗せ道中する場面は、正面で舞踊劇的な描き方をされる。
なので、旅路の長さ困難さまでは伝わらず、あっという間に湯の峰に着いてしまう。
せめて花道から出られなかったものだろうか…

右近のお駒も、その鮮やかな出から、存在が濃い。
お駒の恋の執念は恐ろしいが、でも、判官の迂闊さもあって不憫な存在でもある。
改めて観ていて、現代の観客にはむしろ同情されるように思う。

クライマックスの宙乗りは、白馬に乗った判官と照手姫。
数ある宙乗りの中でも華やかでダイナミック、白馬は足も動いていて芸が細かい。
今回は、熊野大社の主祭神・素戔嗚尊がお出ましになり上手を翔ぶ
(「當流」には登場しない)、ダブル宙乗り。

華やかに賑やかに幕は下り、来年11月の第4回開催も決まっている「立飛歌舞伎」。
暗くなった歩道は特殊なライトで飾られ、見送られる思いがした。


見終えた舞台を反芻しながら、三代目の「オグリ」が観たくなって、
思う事の多い帰路だった。






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Last updated  October 25, 2025 05:41:25 AM
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