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2021年11月11日
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カテゴリ: 横川典視
​​​​​​​​​​​​​ 木曜担当のよこてんです。今回は荒谷牧場訪問記・後編、青森から産駒を送り出すウインバリアシオン、そして今年からそこに加わったオールブラッシュのお話を中心に。

 ところで金沢JBC。JBCレディスクラシックにサルサディオーネが出走しましたね。3番人気に支持されたのですが結果は残念ながら10着。先週のこのブログでも少し触れましたけども、見た感じ、確かに右回りはね・・・という印象を受けました。




★JBC金沢2021でのサルサディオーネ

 左回りの南部杯とか来年の盛岡JBCとかで見てみたいですけどねえ。ただ既に7歳、来年8歳とあって繁殖入りも見えてきているようで、来年の今頃まで現役を続けているかどうかはなんとも・・・なようです。

 さて、荒谷牧場に戻りましょう。お相手は前編に引き続き荒谷栄一さん。




★荒谷さんとウインバリアシオン。放牧地を牝馬が使う時間だったので、離れた裏の方で草を食んでいるところ


★美味しいんだからじゃましないでよ!


ウインバリアシオンという種馬の良さ。どんなところだと思われますか
「オンとオフがきちんと分かっている賢さのある馬。そしてなにより馬格があるのと同時に身体が柔らかいんです。筋肉とか関節とかがね。悪い言い方をすれば“甘ったるい”という事にもなるんだろうけど、そこが柔らかさに繋がっていると思うんです」

身体が柔らかい?
「種付けの時なんかでも、牝馬が暴れたりして体勢が崩れて“あ、このままだと転ぶ!”と思った所からグッと立ち直ってくるんですよ。普通の馬ならひっくり返ってしまうような所からね。そんなバネを何回も見ている。そういうのはトレーニングとかじゃない、生まれ持ってきた物だろうからね」

産駒にもそういう良さが伝わっているんですね
「品のある馬が多いと思いますね。ごつい感じの馬より品のある感じの馬の方が動くんじゃないかな。ドスハーツも小さい時から品があったものね。バリコノユメもそうだったし。身体の、筋肉の柔らかさが品の良さとして伝わっているんじゃないかと感じます」


★JBCの日の金沢4Rで走っていたマブアロンジェもウインバリアシオンの産駒。青森・野々宮牧場の生産馬


ウインバリアシオンと言えば、G1勝ちこそないものの何度も2着に来ていた実績馬。種馬として青森に来るという話は亡くなられた松橋さんも一緒になって熱心にまとめられたのは聞いていましたが、当初はこれだけ走る馬を出す様になるとは正直思っていませんでした
「ウインバリアシオン自身は芝だけで活躍したけど子供はダートでも動く・・・というのがまず今の成績の良さに繋がっていると思いますね。産駒全部がコンスタントに走るタイプかというと、そうはならないだろうけども、というかどちらかと言えば当たり外れはあるタイプだろうとは思う」

自分が見ていてもむっちりがっちりしている産駒がいるかと思えばちょっと頼りない感じの産駒もいて、印象の幅が広いのかなと思ったりします
「ウインバリアシオンは芝の重・不良馬場が得意だったし、走っている姿を見ても地面の捉え方がダートの方が良いんじゃないか?と思うんだよね。盤の捉え方が芝馬のサッサッとした感じじゃなくてグッとくわえ込むような。ダートでももっと走る馬が出てきていいはずです」




出そうな気配はありますよね


そんなタイトルに近かったのがオタクインパクト(※注・インタビューは道営記念の前でした)です。同馬も荒谷牧場の生産ということでお話をうかがいたいのですが、こちらにいる頃のオタクインパクトはどんな馬でしたか
「身体が垢抜けていて“バリアシオン”ぽかった。それでいて馬格もありましたね。生まれた時から期待馬として考えていて、うちにいる時から買いたいという引き合いもあったんですが、セリに出して勝負してみたいから・・・と待っていただくような事もありました」

お母さんのネオベリーフェズという馬は?
「ショウナンカンプを受胎してオークションに出ていたのを落札したんです。それで生まれたのがエクセルチェイサーでした。こちらでウインバリアシオンを種付けして生まれたのがオタクインパクト。向こうに置いてきた仔(※ライズインザノース。2018年のジュニアグランプリにも来盛)も活躍していましたね。今オタクインパクトの全弟がいますよ」




★放牧場にてネオベリーフェズ。荒谷さんの気配を感じて遠くから走ってきた



★オタクインパクトの半兄にあたるライズインザノース(18年ジュニアGP)


そして今年からオールブラッシュも加わりました
「スプリングファームの佐々木君のところに前々から話をいただいていました。サンデーが入っていない血統でね、ウォーエンブレムの仔で、Mr.Prospectorのクロス、3×3でちょっと強烈だけど。実馬を見たらウォーエンブレムに似ている。似ているからこそ種付けは心配したんだよね。来た最初の頃なんかも馬っ気を感じさせなくてね。でも種付けになると毛色に関係なく興味を持ってくれたから良かった」

心配は杞憂だったんですね
「そしてなおかつ受胎率がいい。凄く良い。これも最初の精虫検査の結果が思わしくなくてね。いろいろ気を揉んだんだけど、最初の種付けで受胎してならば問題ないと。今年は17,8頭付けたんだけど不受胎は3頭かな」




★オールブラッシュ。引退からそれほど時間が経っていない事もあって競走馬っぽい表情を見せる

“種牡馬オールブラッシュ”の印象はいかがですか
「実馬は芝でもいけそうな感じがしますよね。血統的な事からダート中心になっていったんだろうけど、柔らかい感じで“バリバリのダート馬”という印象はない。いかにもスピードがありそうで実際グレードレースも逃げて勝っているからね」

何度か盛岡に来ているので見ていましたが、馬格の割にダート馬っぽくない身体つきでしたよね
「あと、おとなしい顔をしていていきなり噛みに来る事がある。引き馬している時なんかでもいきなりカツッと来る事があってね。本気で噛んでやろうとしてやっているわけではないと思う。悪さをするつもりじゃなくて、なにかこう、時々湧き出る抑えきれない気持ちみたいな物を持っているんだろうね」




★現役競走馬時代のオールブラッシュ(19年南部杯)


凄くアメリカンな血統が面白いです。産駒が楽しみですね
「自分がミスプロが好きなのもありますし、サンデーが入っていないのもいい。だからバリアシオンの仔に付ける事もできる。そうやって青森の種馬で重ねていける。なによりやはり、ウインバリアシオンやオールブラッシュの仔が八戸市場で買えるとなれば市場も目を惹く様になると思う。そうして青森の馬産を盛り上げていければいいなと思っています」

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 ちょうど先日、ホッカイドウ競馬最終日に行われた道営記念でオタクインパクトが2着に食い込みました。ここまで重賞タイトルにはまだ届いていないですがかなり近づいているのは間違いないと思わせる2着。今後の活躍が楽しみですよね。来年の種付けシーズンに間に合うような所で朗報が届けば・・・と都合のいい事を思ったりします。
 ウインバリアシオンの生産馬はほとんど全てが青森産で、オタクインパクトは荒谷牧場の、産駒中の現時点での最高賞金を獲得しているドスハーツも青森の清水貞信さんの生産馬。ここにオールブラッシュの産駒も加わっていって、そしていつかウインバリアシオンの仔とオールブラッシュの仔の、“オール青森”な血統の産駒が大活躍する・・・。そんなシーンも想像してみたいですね。


★来客をふんふんするオールブラッシュ君。話を聞いているので自分もこれ以上は近づかないの
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最終更新日  2021年11月12日 13時01分15秒


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