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2022年08月25日
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カテゴリ: 横川典視
木曜担当のよこてんです。

 岩手競馬の“20走ルール”・“15走ルール”、耳にしたことがある方もいらっしゃるのではないかと思います。岩手競馬ファンが長くなった方ならどこかで聞かれたことがあるでしょう。調教師さんや馬主さんなら必須レベルかもしれません。

 地方競馬各場それぞれに格付けの条件があって、それが競馬場毎の個性であり特徴ともなっていて、“馬にとって手頃な転入条件になる競馬場はどこか?”を見極めるのが調教師さんや馬主さんの狙い所・手腕の見せ所でもあります。

 岩手競馬の場合は一般に“20走(ルール)”・“15走(ルール)”と呼ばれるのがそれ。
 例えば今年度(令和4年度)の場合は 在籍馬については『令和3年度第10回水沢競馬初日前日以前15競走における本賞金(15競走に満たないものは、その合計額)』 転入馬については『令和3年度第10回水沢競馬初日前日以前20競走における本賞金(20競走に満たないものは、その合計額)』 がベースとなって、その後に獲得した本賞金額の積み重ねで格付け(クラス)が変動する仕組みになっています。

 ここで出てくる『令和3年度第10回水沢競馬初日』は3月開催の行われた3月11日。なので3月10日までの20走分(転入馬)・15走分(在籍馬)の賞金額で令和4年度の最初のクラスが決まる・・・という事です。

 例としては、ディーエスプルーフという馬を挙げてみましょう。





★今年3月11日の水沢2R。このレースの格は「C2八組」、ディーエスプルーフの前走はA級

 しかし年が変わって3月11日に出走したディーエスプルーフはC2級の九組というC2でも下の方に登場しました。これは“今年3月10日以前”の15戦では金沢時代の5着1回・8万円の賞金のみしかなかったため。そのため前走がA級格付けだった馬がC2級のレースに出てきたわけです。


★3月11日は2着だったディーエスプルーフは3月21日の同じくC2級八組戦を快勝。水沢では7戦5勝2着2回の成績でB2級まで“再出世”しました

 3月頃のC2級ではこのように前走がA級・B1級という馬を見ることが珍しくありません。降級馬を狙うのが馬券のセオリーにもなっているのは皆さんも実感されているとおりでしょう。


 以前は春の開幕時のみにおいてこの“20走(ルール)”・“15走(ルール)”による再計算があったのですが、それだけでは転入馬の条件が厳しくなるという事から、近年は転入馬に限り夏にも再計算のタイミングを作りました。
 昨年度であれば 『令和3年度第5回盛岡競馬初日前日以前20競走における本賞金(20競走に満たないものは、その合計額)』 、つまり2021年の8月22日(令和3年度第5回盛岡競馬初日)の前日までの20走分・・・というところに再計算の機会がありました(※先に挙げた例のディーエスプルーフも転入当初はこちらのタイミングで計算された格付賞金が適用されたものです)。

 さて今年は。

 今年度は、ここまで挙げた「春の特別開催までの20走分(転入馬)・15走分(在籍馬)」、「夏のある時点での20走分(転入馬)」に加えてもうひとつ、新しいルールが設定されました。
“12走ルール”
 以前の夏に設定されたものは転入馬に対してのもの。在籍馬、既に岩手競馬に移籍済みの馬にとっての再計算のタイミングは事実上春先の一度のみ、そこで決まったクラスを基準に1シーズン戦うことになっていました。
 それが今年度から、夏の終わりのタイミングの、それも12走という出走数で、各馬の格付けが再計算されるのです。
 基準日は8月20日。この日までに岩手競馬に在籍している馬はそれ以前の12走分の成績(正確には「8月20日までの12走分」+「5回盛岡開催での賞金額」)をもってクラスが変わります。次開催(9月4日~)からがその大変動。今開催あるいは前回の開催時では例えばA級で走っていた馬が次開催ではC2級に降級している・・・という例が多数現れるはずです。


 これまでは春のセオリーだった“降級馬を狙え”が夏にも重要になってくるという事になりますし、例えば調教師リーディングとか騎手リーディングにも影響が出てくるのではないでしょうか。

 15走あるいは20走となるとクラスによっては2年近くの期間が対象ですが、12走なら早ければ半年。半年間不振が続いたら降級して再出発のチャンス・・・となるのは上のクラスで苦戦している馬にとっては朗報になりますし、厩舎サイド・馬主サイドから見ればちょうどいい条件に当てはまりそうな馬を探すというモチベーションになる面もあるでしょう。

 一方で“都合が悪い馬”も出てきます。岩手競馬は設定する各クラスのレース数を満たすように格付けする一種の相対クラス制をとっており、A級・B級・C級の各頭数がおおむね1:2:3の割合になるよう振り分けられます。
 つまり、上のクラスから下のクラスに下がる馬がいれば下から上に上がる馬もいるということ。12走ルールで降級するA級馬にとっては良いルールになるでしょうが、B級あたりからA級に上がる馬にとっては、そこには普通にA級で好走していた馬が残っているわけで、ありがたいとはちょっと言いづらいですよね。また、降級してみたらまわりは同様に降級した馬ばかり、戦う相手はほとんど変わらない・・・という組み合わせになる場合も起こるでしょう。

 そしてもうひとつ。例年ならこの時期に行われていた3歳馬の古馬編入ですが、今年はこのクラス替えを行う影響で時期が後ろにずれて10月に行われます。






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最終更新日  2022年08月29日 16時05分45秒


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