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2023年01月25日
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カテゴリ: 坂田 博昭
水曜日の担当は、坂田博昭です。

 もう随分前のことになってしまいましたが…(汗)
 先週の 名古屋競馬 の開催リポート
 取材に出かけたのは、先週の火曜日・1月17日です。



 この空の色……
​「ナゴヤブルー」​

 海の近くのこの場所に移ってきてから、天気のいいときにはこのような晴天、文字通り「雲ひとつない青空」に出会えることが多くなったような気がします。


 まずは、先週の開催から短期移籍で騎乗を開始した、この方から。



 陶文峰騎手 42歳
 岩手がシーズンオフになり、およそ1ヶ月の短い期間ではありますが名古屋に短期移籍してきました。

「今年は怪我で休んだ時期(5月から8月にかけて)があったので、シーズンが終わったあともレースに乗りたいと思っていたんです。名古屋で懇意にしているジョッキーに頼んでみたところ、受け入れてもらうことが出来ました。」

 この笑顔が、彼のトレードマーク。
 最近、私自身出かける機会がなくなってしまったけれど…岩手に取材でお邪魔したときにも、いつもこの笑顔で迎えてくれていました。



 取材に出かけた日、1月17日
 3レース セリガチで見事1着!



「前回、シーズンオフの短期移籍に出たのは…震災の年ですね……」

 その時の様子を、ありありと語ります。

「笠松に短期で行っていて、震災のその瞬間は笠松競馬場で(発走を待つ)ゲート裏でした。揺れたのがわかって、あたりの柱とかもグラグラしているのが見えました。『大きめの地震だな~』と思いながらそのままレースが始まって、上がって来てみたら大変なことが起きてると。ビックリしました。残してきた家族にも、数時間の間なかなか連絡がつきませんでした。」

 その時の話って、それぞれにみんなありますよね。
 何してたかとか、そのあとどうなったかとか。
 彼には彼の「その時」の様々なことがあったみたい。

「幸い、その日のうちに家族とは連絡がついて、無事だと。帰ることも出来ないから、そのまま笠松に留まっていました。所属の調教師からも『いま戻ってきても競馬はないから、そちらにいてはどうか』と言われ、長く滞在したのを憶えています。」


 まずは1勝あがってホッとした様子も見せていました。



「特に『目標』とかがあるわけではないけれど、先々のためにも、名古屋競馬の関係者とか、あと馬主の方とかとの交流を深めていきたいですね。」

 名古屋の地で、この真っ赤な勝負服とともに、彼なりの華々しい活躍を見せることを期待したいです。
​ 

 もう一人、フロム岩手。
 短期移籍で滞在中の笠松から、この人が乗りに来ていました。



関本玲花騎手  22歳
 こちらも、わたくし的にはちょっと久しぶりにお目にかかりました

「去年は、短期移籍に出なかったんですけれども、岩手で開幕に備えて調教に乗り始めたら、身体が全くついてこなかったんですよね…ですから、今年はシーズンオフにも乗っておきたいと思って来ました。でも……」

 でも?

「……笠松、意外と人(騎手のこと)が多くて。門別とか金沢の方が先に来ていて『あとから来た感』がありますし、成績上位の騎手の方も短期で来ていますから、言われているほど調教もレースも馬が集まらなくて。」

 と、なんだか浮かない表情。
 でもこの日は、たった1頭頼まれた馬に乗りに、初めて名古屋の新競馬場に登場となりました。



 騎乗合図を受けて、たまたま隣り合わせになった王者・岡部騎手と一言二言。


 岩手での活躍のことについても聞いてみました。

「まず、通算100勝出来たのは、よかったと思います。でも……」

 でも?

「最近、きっかけがあって聡哉さん(山本聡哉騎手)に色々教えてもらう機会が多いんですけれども、少しわかったことがあるんです。」

 ほう、何でしょ?

「聡哉さんに、『馬のリズムを大切にして乗るタイプだよね』って言われたんです。それ、全くその通りで、盛岡では馬のリズム重視の競馬になるのでいいんですけれども、シーズンの最後にコース形態の違う水沢に開催が替わったら、全然ダメで。」




 2022年の関本玲花騎手コース別成績

盛岡 (19-24-24-297)
水沢 (16-20-28-279)  ※年明け1月3日まで入れました

 数字的に、極端に水沢が悪い、というわけでもなさそうなんですけど……

「私、位置取りが苦手で。水沢では差して届かず2~3着、みたいなレースばかりです。聡哉さんみたいにうまい人は、両方できるじゃないですか。見習って、そういう騎乗が出来るようになりたいです。」

 これは、数字以上に、プレイヤーの「感触」「手応え」みたいなことが大切な部分。
 水沢では、うまくいっていない。
 この本人の感覚が、これから先どう変わっていくか、とても興味があります。

 笠松も、水沢ほどではないけれど、位置が取れないと厳しい競馬場。
 レースを重ねれば、きっといい修練になるのではないでしょうか。



 この日の騎乗馬を管理する沖田明子調教師と、レース後の「感想戦」
 レースの結果以上に、大切なやりとりの時

 このあと、一昨日23日の笠松競馬では、沖田調教師が笠松に連れて行った馬の騎乗依頼を受けて、見事勝利!!こういう「縁」も大切ですよね。
 あ、昨日24日も沖田厩舎の馬で勝ってる。

「何とか1つぐらいは勝って帰りたいです……」

 …と話していましたが、その「目標」?は既に達成したので(笑)。
 自らのテーマをもって、何かを掴んで帰れるかどうか。
 1つと言わず、もっと活躍してアピールして行って下さい!


 短期移籍と言えば…
 先週の開催までで、この人の移籍期間が終了となりました。



阪野学騎手  34歳
 短期移籍期間中、131戦して8勝の成績でした​

「こちらにいる間ずっと、自然な形で仕事が出来ていました。本当に、余計なことは何も考えることなく乗れました。これが本当に有り難かったです。」



 これで門別に戻って……気になるのは、阪野学の「これから」
 名古屋で、何かを掴んだのだろうか。

​「どうなんでしょう。これもプロセス。物事の『途中』ということなんじゃないでしょうか」​

 うーん、深い。

「名古屋でデビューして、名古屋でちょっと勝ててたけれど、その後門別に行って、自分の中では『うまく乗れていない』という印象しかないです。気持ちの面も身体の面も両面ですね。ずっとかみ合わない感じで来ていて、取り組んではいるけれど結果は出ておらず、手応えがない。だからまたあれこれやって、うまくいかない感じで…」

 負のスパイラル…そんな言葉すら出ました。

 今回の短期移籍で名古屋に来たばかりの時、彼はこんな風にも話していました。

「動いていれば、必然的に色んなことが変わっていく。」

 その何か「変わっていくこと」を探る彼の「旅」は、まだまだその途中なのかも知れません。



「『普通』に乗れれば、いいんでしょうけれどもね。その『普通』が難しい。自分が思い描いているレベルが高すぎるのかも知れませんけれども(苦笑)。」

 これも同じ。
 数字だけではわからない、スポーツのプレイヤーとしての「手応え」の部分。

 久しぶりの名古屋で、阪野学が何を見たのか。何を感じたのか。
 その答えは、たぶん…春からの門別で表現してくれるのではないかと。

 また、かの地での彼の姿にも、引き続き注目していきたいです。


 さて、この日のメインレースは、 3歳馬の重賞・新春ペガサスカップ (1700m)



 このメンバーの中だと……
 やっぱり、実績が違うこの馬の力量が、まさっていました、



 すみません…ド逆光で(汗)

 番手を取った リストン が、逃げた ブレイブゾロ (写真一番右)を勝負所で交わして出ると、あとは後続を寄せ付けませんでした。

 追い上げた エムエスドン (写真中)も、脅かすところまではいかなかったな……。



阪野学騎手
 短期移籍最終開催で、見事重賞制覇!!

 しかも、このリストンは、門別に在厩していた2歳時には田中正二厩舎の所属。阪野騎手が自厩舎の所属馬としてデビュー時から手綱を取っていた馬でした。



 勝利騎手インタビューの模様は、​ 名古屋競馬オフィシャルYoutube映像 ​でご覧下さい。



 阪野騎手が 「門別にいたときと比べて、ずっと落ち着きがありました。坂路を使っていた門別の調教パターンがこちらにきて変わって、いい方に出たのかも知れません。」 と話せば

 管理する 荒巻透調教師 (写真左から二人目)も 「聞いていたよりこちらでは大人しい。」 と。
「(この3歳世代には)一頭別格の馬がいますから。馬の様子と番組を見極めながら、使うレースを選んでいきたいです。」 とのこと。

 やはりね。
 どうしてもセブンカラーズを巡る争いになりますよね。

 ただ、このリストンも相当な素材であることは確か。
 今後の動向が注目されます。



 さて……次はどこの競馬場に行きましょうかね……。





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最終更新日  2023年01月25日 08時07分07秒
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