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※銀魂の2次創作です。( 【男前】(前)
)
【男前】(後)
ようやく部屋に再び静けさが戻ったとき、
高杉は耳を両手で押さえ、ソファに顔を埋めていた。
ゆっくりと起き上がり、振り返った暁には
あの獲物を狩るような目が出てくるかと思いきや、
高杉の表情は至って普通であった。
構えていただけに若干拍子抜けした部分もあったが、
一言謝ると万斉は上着を手に取り、高杉に差し出した。
ところが高杉は、口元に手を当てて何かを考え込んでいるようで
親切心からの上着を受け取らないどころか
もう1度音を出すように指示する始末。
不思議に思いながら、万斉は言葉通りに動く。
室内に音楽が流れるなり、高杉は首を横に振る。
「そうじゃねぇ。さっきの声を出せ」
万斉は言われた通りに自身のラップトップの前に座りなおし、
録音してある声を数十秒巻き戻して先程の応援団員の声を流す。
「そこォ!!遅れるなァァァァァ!!!!!」
高杉はその声ばかりを繰り返させて、考え込む。
こういう時は何を話しかけても尋ねても
まともな返事は返って来ないだろうと初めから諦めて、
万斉はただ高杉の声に従う。
しかし、いい加減万斉自身もウンザリしてきた頃、
「画を出せ」と、高杉が言った。
その録音の声と同じ時刻の画をラップトップの画面いっぱいに引き伸ばし、
万斉の隣に腰を下ろした高杉の方へ向けてやると、高杉はそれに見入る。
高杉の隣では幾つもの視点から撮った観客席の映像が、変わらず流れ続けている。
その時点を再び繰り返し視聴した後、高杉は突然立ち上がり眼下に目を凝らす。
観客席の応援団の中でも最も巨大な軍団に目をやると、
手で画面をコツンと叩きながら、ようやく再び言葉を紡いだ。
「万斉、あそこにいる奴らはコレで見れるか?」
「造作も無いこと」
万斉はそう答えると、室内の設置されていた連絡機器を取り
何やら話し相手に指示を出す。
すると小型TVの画面のうち1つが、ある応援団に的を絞って動き出した。
組織とも言える巨大なその団体を指揮しているように見える
数人の男共が画面いっぱいに大きく映し出された。
「ふはっ」
高杉はそれを見るなり、吹きだした。
前に組んでいた両手を机の上に置き、
その上に突っ伏したかと思うと未だ肩を震わせている。
少し経って顔を起こしたものの、
未だ笑いを堪えられない様子で万斉に問う。
「なぁ万斉。何つー輩だアイツら?」
室内の端の方から申し訳なさそうに聞こえてくる僅かな音色は、
つい先程まで高杉の機嫌を谷底にまで貶めていたものだ。
「『寺門通親衛隊』でござるな。最も勢力のあるファンクラブだ」
「親衛隊ねぇ・・・」
掌を頬に当て、高杉は画面の中を楽しそうに眺める。
揃いのハッピに揃いのハチマキを頭に締め、
声を張り上げる暑苦しい集団の先頭で、
肩に木刀を担ぎ怒鳴り散らしている眼鏡の男がよく目立つ。
「何をそんなに楽しそうに見ているのか、拙者にも教えてはもらえぬか?」
万斉がそう言って横から覗き込むと、高杉はその男を指差した。
「お前は知らないかもしれねェな」
万斉は高杉の指す男を見た。
少年と言っても違和感の無い、若い男だ。
気迫は大した物だと思ったが、別段突出した外見では無かった。
背は低く、顔も平凡。特徴と言えば、顔にかけた眼鏡くらい。
例え何処かで関わったことがあったとしても、
容易に忘れてしまいそうな、そんな印象の薄い外見だ。
「存ぜぬと思うが・・・」
「だろうなぁ」
高杉は横目に万斉を見て微笑むと言った。
「銀時んトコのガキだ」
言葉を失った万斉は高杉の顔から視線をTVに移し、
もう1度よくその顔を見てみた。
だがやはりどうしても思い出せない。
紅桜の件の時、遠目に子供が二人いたコトが
微かに記憶に残っている気がしないでもない。
伊東の件の際も、そういえば居た気がしないでも無い。
だがこの様に怒鳴るタイプの男だったら、覚えていても良さそうだが。
「人ってのァ色んな面があるもんだな。あの人の良さそうなガキがねェ」
高杉が言った。
その視線はTVの中から窓の外に移り、
黒い塊のように見える寺門通親衛隊に向く。
小さくて個々の顔までは見えないが、
その先頭で指揮を執る男の姿は上からでも動きで分かった。
「随分と男前に変わるものだな」
万斉も何処か可笑しくなって微笑んだ。
「じゃじゃ馬姫を助けに来た時の方がもっと男前だったと、俺ァ思うがね」
その後万斉が再びヘッドホンを頭につけ作業に戻っても、
高杉が背後のソファに戻るコトは無かった。
【完】
はい!というわけでワタクシ、え?あれ?ぽっぽさん、晋ちゃんと新ちゃん間違えてる?
っつか、高杉さんと新ちゃんを間違えるって
あり?( ̄□ ̄;)!!
みたいなね!途中までそんなことを思いながら読んでたっていう(笑)
以下、ぽっぽさんの後書き+αです♪
っつか、ぽっぽさん、絵、上手っ!
「部屋のイメージはこんな感じ。
緑のやつが万斉さんのラップトップ。
黒い丸みたいなのが椅子で、それに座ってライブ見れる的な。
きっとソファの奥にもっと部屋が広がってる。
本当に自分だけが楽しい笑」
「高杉さんは絶対お通ちゃんの歌嫌いだと思います。
なのに何故かライブ見る羽目になってた所で偶然聞いた新ちゃんの声を
「何か知ってる」と思いつつ声だけじゃ分からなくて、
映像から知った顔を捜してみたら何と・・・っていう話w
万斉さんは寺門通OF争奪戦で知ってるかもしれないけどまぁ、そこはアレで。
万斉さんは多分、色々とライブの分析をしてるんだと思います。
何処で盛り上がるとか、何が良かったとか・・・
親衛隊長の新ちゃんは確かに格好良いけど、
やっぱり普段の優しい人柄のまま頑張る新ちゃんが1番だ!!
という私の気持ちを高杉さんに代弁してもらいました。
何か高杉さん&万斉さんのSSになっちゃいましたが
最初は新ちゃんを褒めたくて書き始めたものだったんだ・・・。」
高杉さんと新ちゃんって初めて読んだんですが、なんだろう、これ………
想像したこともない組み合わせなんだけど、どうなんだろう、これ………
すげぇいい!☆(≧▽≦)☆!
なんかこうね、銀さんとか高杉さんみたいな捻くれた人達(ぇー)には、きっと新ちゃんみたいな真っ直ぐなコはたまらないんじゃないかな。
大丈夫、新ちゃん!人気投票は8位だったけど、銀魂ワールドの危ない人達(どんなんや)の中ではぶっちぎりの1位だから!!
って言いたくなる罠(笑)
ぽっぽさん、ありがとうございました!☆(≧▽≦)☆!
ぽっぽさんの素敵ブログはこちらです。→ 【popponoblog】
「銀魂」で誕生日SS(※要注意)を頂きまし… 2012年03月31日
【お祝い】<二> ※要注意 2012年03月31日
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