西新オレンジ通り日記

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がんにならない食生活①


「実践的 がんにならない食生活」という小冊子が出ていて
お客さまのご希望に応じて、差し上げているのですが
じっくり読んでみたこともなかったため、手にとってみると
最初のページに「食生活診断テスト」なるものがあり、その14番目の質問に
「ワラビ・フキノトウなど発がん性の知られている食物はあまり食べませんか?」
というのがあって、ギョッとした。

いやいや!困った!
ワラビもフキノトウも大好きです。
それほど、日常的に大量に食べるものではないので
「そうか!」と頭に入れておくだけでいいと思ってはいますが
こう、はっきり書かれると嫌なものですね~!
なんか、食べるときには開き直って食べなきゃならないような悲壮感や、
家族に食べさせるのも、後ろめたさが漂ってしまう。
「百害あるけど、一利ある!」とタバコをやめない
昔の上司の顔が、なぜか浮かびました。

私は昭和34年生まれなので、DDT散布の記憶はありませんが
A・F2など、使用禁止になった食品添加物は
しこたま食べているに違いない、と確信しています。
耳掻き一杯で、広島型原爆の放射能を浴びたのと同程度の奇形率
などと、TVでやっていたのを見たこともあるし
「34年生まれは平均寿命41歳」という説を唱える本もあった。

しかし、どうなんだろう?
私はもう、43歳になった。

人間の体は60兆個の細胞から成り立っていて
その細胞のどれにも、がんの遺伝子は存在するのだという。
1個のがん細胞が大豆粒ぐらいの大きさに増殖して約10億個。
1個のがん細胞が10億個になるまでに、20~30年。
がんが発症するまえに、寿命が来て亡くなる人も多いらしい。

確かに添加物のようなものは、<発がんイニシエーター>と呼ばれ
眠っているがん遺伝子を目覚めさせ、活動させる働きを持つことがわかっている。
しかし、人間の体はそうそう単純なものではないはず。
何を食べたかで、寿命が決まるとも思えないし
何がよくて何が悪かったかなんて、その時にはわからないことも多い。

昔、夫が「何を食べるか?より、誰と食べるか?のほうが大切だ!」
と言っていたけれど、確かにそれもあるかもしれませんよね。
その時々の季節を感じながら、旬のものを、みんなでワイワイ食べること。
好きな人と、楽しく語り合いながら食べること。
家族がそろい、同じものを同じ場所で一緒に食べること。
どれも、体にも心にも栄養がゆきわたりそうな食事ですよね。
健康な食生活とは、健康な精神状態で食事ができることかもしれません。

朝食を必ず食べるとか、よく噛んで食べるとか
腹八分目を心がけるとか、「がんにならない食生活」に載っているのは
結局昔から言われてきた、当たり前のことばかり。
だったら、昔から食べているものを、今さらやめなくてもいいはず!
季節を感じながら食べてきた、つくし・フキノトウの佃煮も
ワラビたっぷりの山菜そばも、やっぱり美味しくいただこう!
と、わたしは思っているのですが・・・。




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