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恋愛体験小説風をご覧下さい
「やだよ。別れたくない」
まだ、何も聞いていない。彼女って何なの?
あたしと付き合い始めたときからいたの?
いつから?
何で?
あたしは必要じゃない?
感情があふれ出てくるのに
言葉が出てこない。
涙が出てくるのに
それを拭く敦君の手は冷たかった。
敦君はあたしを落ち着かせようとして背中をさすりながら話した。
彼女とは別れたり、戻ったりしながら、もう3年も付き合っているということ。
「ナツはまだ高校生だし、新しい彼氏探しなよ。」
そうも言った。
嫌だった。何もかも。嫌だった。
他に大切な彼女がいるなら、やさしくなんてしないで。
二股かけている相手に同情なんてしないで。
あたしは必要とされていなかった。
なんて馬鹿なんだろう。
どうせなら、もっと馬鹿でいい。
敦君ともっと一緒にいたかった。
「二番目でいいから。」
自分でも信じられないことを言った。
でも、その通りだった。
今までのやさしさが2番目に対するものだったのなら
2番目へのやさしさで十分だと感じた。
あたしにとっては、1番以上のやさしさだった。
「すきなんだもん」
声が震えた。必死でいった一言だった。
敦君は、
あたしを抱きしめてくれた。
「いいよ。やさしくなんかしなくていいよ。
どうせ別れるならもっとひどいこと言ってよ!」
二番目でもいいと言ったくせにつじつまが合っていないあたしの言葉に
「おれもナツがすき」
涙がどんどん出てきた。
「あいつとはもう別れるから。
今までごめんね。本当にごめん」
こんなことで許してしまったのは惚れた弱みだろうか。
あの時は、敦君が暖かく抱きしめてくれているだけで
何もかもがどうでも良くなってしまった。
敦君を信じた。
いや、信じたかったのかもしれない。
あたしの前で、彼女のケイタイ番号を削除してくれた敦君を。
高校2年の秋。
あたしは、会ってしまった。
次回へ!!!