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今さらですが、『アンパンマンのマーチ』歌詞を紹介します。
大人気の有名な曲ですし、大人が聞いても深い歌詞だなーと思っておられる方も多いと思います。
作詞はアンパンマンの作者やなせたかしさん。
そして作曲は三木たかしさんです。
そうだ うれしいんだ
生きる よろこび
たとえ 胸の傷がいたんでも
なんのために 生まれて
なにをして 生きるのか
こたえられない なんて
そんなのは いやだ!
今を生きる ことで
熱い こころ 燃える
だから 君は いくんだ
ほほえんで
そうだ うれしいんだ
生きる よろこび
たとえ 胸の傷がいたんでも
ああ アンパンマン
やさしい 君は
いけ! みんなの夢 まもるため
なにが君の しあわせ
なにをして よろこぶ
わからないまま おわる
そんなのは いやだ!
忘れないで 夢を
こぼさないで 涙
だから 君は とぶんだ
どこまでも
そうだ おそれないで
みんなのために
愛と 勇気だけが ともだちさ
ああ アンパンマン
やさしい 君は
いけ! みんなの夢 まもるため
時は はやく すぎる
光る 星は 消える
だから 君は いくんだ
ほほえんで
そうだ うれしいんだ
生きる よろこび
たとえ どんな敵が あいてでも
ああ アンパンマン
やさしい 君は
いけ! みんなの夢 まもるため
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
やなせさん自身も把握できていないほどのたくさんのアンパンマングッズ。
子どもには大人気だが、私はテレビアニメでは見たことがない。
もちろん、我が子もアンパンマンのグッズは好きだが、それは絵のキャラクターとしてであって 、絵本では、もっぱら原作のほうを読ませている。
そしてこの「アンパンマンのマーチ」の歌詞。
「子ども向けの歌?」って歌詞ですよね。
この歌詞が出来上がる背景には
やなせたかしさんの弟の存在をご紹介しなければなりませんね。
弟さんは見た目も器量も良くて、子供時代はよく比較されたとのことです。
その弟さんは、海軍に志願して、特攻隊として飛び立ち、戦場で生涯を閉じました。
やなせさんが54歳の時に「あんぱんまん」は誕生しました。(ちなみに当時はひらがなで「あんぱんまん」です)
テレビ放送されたのが69歳。
確か今年で89歳ですからアンパンマンというヒット作に恵まれたのは遅咲きと言えるでしょう。
なかなか才能の芽が出ず、悶々とする日々を送る若きやなせ青年、
その傍らで輝きながら飛び去り消え行く天才たち。
その若き優秀な才能を持つ弟の命をたやすく奪う戦争とは。
なぜ自分が生まれてきたのか?
なにをして生きていくのか?
答えらないなんて、そんなのは嫌だ。
正義とは何なのか、何のために戦うのか。
アンパンマンのマーチの元タイトルは「なんのために生まれて」だとのこと。
特攻隊として飛び立った弟さんは、自分がもう二度と母国に戻れることは無いとわかっていた。しかしながら胸の痛みを感じながらも生きている喜びを感じていただろう。
戦いに行くのは自分一人だけでいい。戦場に仲間はいらない。愛と勇気だけを連れて行ったのだ。
時は過ぎ、微笑みながら任務をこなした。
まるで光る星が消え行くかのごとく。
弟さんは、涙をこぼすことなく、また恐れることなく、みんなの夢を守るために飛び込んで行ったのだ。。
『本当の正義は、決して格好のいいものではなく、正義を貫くために当の本人も傷つくもの』と
絵本のあとがきで書いていることからもわかるように、
やなせたかしさんの考える"正義の味方"の理想の形が、
自らの身を削って人助けをするアンパンマンそのものだったのです。
絵本を読んでいて、アンパンマンが自ら頭をちぎって中のあんこが見えたシーンを始めて見たときの驚きは今でも覚えています。まさに自己犠牲による愛と勇気です。
やなせさんがある番組のインタビューに応じていました。
「究極の正義は、飢えに苦しみひもじい人に食べる物を分け与えることだ。」
やなせたかしさん自身も、戦中戦後の食糧危機に直面し、苦しい思いを体験されたとのことです。
アンパンマンの原形作品は
オナカが空いた人々へアンパンを届ける役目の人だったこと。
すごく前にやなせさんの対談記事を新聞で読んだことがありますが
アンパンマンのマーチの歌詞だけでなく、
子どもがちょっと難しい意味の歌詞だなと思っても
繰り返し口ずさむことで体の奥に記憶していて、
やがて大きくなって、再びその曲を思い出したときに
「あ、こういう意味だったんだ」と思うことができれば良い と思います
・・・というようなことを言っておられたと記憶しています。
アンパンマン図鑑みたいな本があるとのことで本屋さんに行きますと、確かに分厚い事典のような本がありました。
その本の帯に「作者のぼくも、この 図鑑
を見ないとわからないくらいです。 」と書いてありました。
アンパンマンがアニメでひとり立ちして、大人気になってしまったキャラクターになり、原作とはずいぶん違うものになってきているのではないかとも思いますが
愛と勇気をもって、困っている人を助けるアンパンマンのスタイルは、戦争体験が根源にあることを忘れてはならないと思います。
やなせたかしさんのことはそんなに詳しいわけでもないし
アンパンマンが取り立てて好きな絵本でもないのですが
子どもが最近よく「アンパンマンのマーチ」を歌うなーと思って、日記に書いてみました。
個人的にはドキンちゃんが好きです。はい。
あ、また長くなっちゃいましたね。
なんにせよ子どもが大好きなアンパンマンですが
ついつい趣味の児童文学論に走ってしまい熱くなってしまいますね。
最後にもひとつ!
やなせさんの有名な作詞の『手のひらを太陽に』。
『手のひらを太陽に透かしてみれば、
真っ赤に流れる、僕の血潮。
ミミズだって、オケラだって、アメンボだって、
みんなみんな生きているんだ、友達なんだ。』
・・・・・これもまた奥深い歌詞ですね。
ではでは、おやすみなさい。