2005年08月04日
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テーマ: 創作論(8)
カテゴリ: 創作論
本日、代々木アニメーション学院で特別講師として呼ばれて
3時間ほどだけだが、講師をしました。

自分が長い間,研究してきた事を人前で発表する事がこれほど刺激的で
楽しい事だとは知らなかったので今晩は眠れそうにありません。
(;^_^A

というわけで、いったい、どのような講義をしたのかを復習とともに
ここで書いてしまいましょう。

まあ、ついでに今日からこのページで創作論を始めて行きますので
創作活動に興味がある方はどんどんこのHPに遊びに来てなんか書いていってください。



。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

まず、始めに、一番大事なことですが
クリエイター、アーティストと言うのは千差万別。
これが一番良い方法論と言うのは存在しない。

人それぞれ、自分の一番良いやり方と言うのがあって
それを模索して自分なりに何かを表現できれば良い。

それが出来なかったらアーティストともクリエイターとしても
本物ではないと思います。

このHPでこれから書かれる創作論では
「私なりに一番いいというモノ」を表現していきたいと思いますが
それがBESTであるはずがありません。


聴いて頂けると嬉しいです。


。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

1・基本的な作品の作り方

※「核となる部分」 




まあ、簡単に言いますと、あと数時間で自分は死んでしまうかもしれない
その時、一番大事な人に伝えておきたい大切なメッセージ

愛してる恋人でも、片思いの相手でも、まだ生まれてきていない自分の子供でもいい。

なんでかというと、最高の作品と言うのは究極の「ラブレター」だからだ。

ですから「核」である「メッセージ」が出来てしまえば
あとは簡単であるとも言えるほどです。

それに肉付けしていく事が出来て、作品が生まれるわけです。


。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

2・資料の集め方

スクラップBOOKを作る。

新聞や、雑誌の記事でも、広告のチラシでも
とりあえず自分の琴線に触れたものはどんなものであれ
切り取って、かごの中にでも入れておく。

切り取れないものは、メモしておいてあとでコピーするのも良い。
本一冊とか、特集とか長すぎる記事のものは駄目。

どうしても入れたいなら、自分なりに短い文書にしてカードにして
スクラップブックに入れる。

そのうち、スクラップブックがカードのフォルダーみたいになりますが
そうなるとかなりいろいろなことに役立ちます。

カードのトレードや、後でお話するアイデアジェネレーターの製作にモロに役立つのです。

最近では100円ショップで名刺入れや、ポストカード入れなんかが売ってますから、アイデアや琴線に触れた様々なものを、ジャンルごとに分類して、いっぱい作ると良いでしょう。

これはユーミンが実際に作曲に使ってた方法ですが、日常生活中になにか素敵な音楽が思いついたら、「自分の家の留守番電話に鼻歌で記録しておく」と言うのがありました。

創作論でも同じです、なにか良いアイデアがひらめいたら
自分のパソコンに、携帯でメールを送っとくという方法があります。


「なにかアイデアが浮かんだら携帯からパソコンに送る。」

これだけを毎日やってるだけで、かなり素敵なアイデアファイルが出来ていきます。

そして、それを家に帰ったらスクラップBOOKのカードにする。

カードにしたら、3日に一回くらいは分類する。

なぜ、カードにしなくてはならないのか?

実はパソコンはスクラップにはあまり使い勝手が良くありません。
なぜなら、分類作業や修正が便利な所もあるが、便利すぎて
自分の心の中まで染み渡らないのです。

スクラップブックにすれば、すぐに手にとって読むことが出来ます。
編集し直すことも出来ます。

人間と言うのはどうやら、めんどくさい事に情が湧く生き物なのかもしれません。
作品と言うのは【情の塊】のようなものですから、パソコンはそんなに依存しない方が良いのかもしれません。


ですから、「アナログ的思考」で行った方が、良い作家になれると私は思います。

毎日、ペンを持つこと、汚くてもいいから自分の字でものを書くこと。
書きながら考える姿勢が大事。

なるったけ大きな、大きな紙一枚を、大きな机の上に置く。

そこに思いつくまま自由になにかを書いてるととても役立つ。

これは、自分の脳みその中になにが起きてるのかを鏡を観るような感じで
分析できるからです。

後でも言いますが、大きな机は必要です。

実際はそんなの無い人がほとんどですが、無い時は無いなりに考えるのがクリエイターというものです。


ベッドの上に、大きなベニア板なんか載せるのもいいかもしれません。

あと、自分が興味があって調べたいものがあったら、TVの特集番組、ビデオ屋、友人から借りるとか、(そういう意味で、友人はいろんなジャンルにたくさんいると楽です。もちろん、漫画家仲間じゃなくても良いし、そうじゃない方がいろいろ後々問題になりません。大事なのは借りた本はもちろんちゃんと返さないといけませんし、なんらかの恩返しもし無いといけないです。)彼らが、自分のブレーンになることもあります。

本だったら、BOOK OFFとか、図書館で探します。

国会図書館では、今まで出版されたいかなるどんな本もありますので一度行ってみるのも良いでしょう。貸し出しはできませんが、複写はOKです。

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3・新人賞の取り方

まず、自分の作品がどんな雑誌のカラーに合うのかを把握して
おかないといけません。

締め切りに向けて、作品を作るわけですが、とにかく一番近い締め切りの賞から狙うのがコツです。

半年先とかだと、気迫がなくなります。

私は3日で書きました。

「サクセスナイトストーリー」と言う話で、主人公がヒロインにフラれるところから物語が始まります。

これはその当時、かれこれ20年も前の話ですが、実際に私が体験したことが
ベースになってます。

彼女にラブレターを書きたかった。
全国中継のラブレターを書きたかった。


【鉄は熱いうちに打て!】と昔から言いますが、作家の今の熱い思い
情熱が物語を作ります。

20代で書ける作品は、20代でしか書けません。
30代になっても書けるだろうと、出ししぶってると
永久にかけなくなる可能性大です。

今日、自分が書ける事を、力いっぱい書きましょう。

これが、一番大事なことです。


ここらへんで、約15分くらい。

(三時間の授業でしたからまだまだ続きます。)

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

4・ 企画書の書き方

浦沢直樹がやってる方法だが、映画の予告編のようなものを作ると面白い。



5・ 原稿料。印税。

本が出たら、末締め、翌月X日に銀行振込が主流です。

新人賞で賞金が出たものに関しては雑誌が発売されても原稿料は発生しませんが
単行本になった時は、印税がでます。

大抵、新人の原稿料は大手の場合、3000円くらいからです。
連載が続くと毎年上がっていって、3500円、4000円、4500円、5000円と言う感じで
上がっていきます。

インターネット関連のコミックの原作ですと
安いのだと、原案参加で一本30000円というのもあります。
まあ、自分の力を伸ばすためにはそういう仕事もないがしろにしてはいけません。

単行本印税は、10万部刷られると約250万くらいは入ります。




6・ 実際の連載中によく困る事

仕事の注文はイキナリやってきます。
すぐに形にして持っていかないと仕事はこなくなります。

牛丼屋ではないですが、スピードは重要です。
三日なり一週間なりで書いてくれということは結構あります。

そういう意味でもカード作りが一番重要です。
カードをいっぱい作っておけば自分の得意なやり方で様々な作品を作ることが出来るからです。

で、書きあげた作品をファックスで送ったり、パソコンで送ったりしますが
ま、一回で通る事はまれです。

量が多いね。
30ページに入らないかな?
と言う感じで、無茶な注文を言ってきます。

ここら辺からが腕の見せ所です。

先程の大きな机が役に立ってくるのです。

出来上がった原稿大きな机の上に全部並べます。
すると、どこを削ったら良いのかが解かって来ます。

自分の伝えたいと思ってる大事な所は絶対に残すために
他の部分で調整すれば何とかなるものです。
コマ単位でのダイエットが必要になってきたりもします。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。


後は、この日記は10000字までですので、明日の日記で発表します。



東板前ニ

ルイジ






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最終更新日  2005年08月04日 23時39分35秒
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