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Jul 18, 2006
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カテゴリ: ☆.゚’+.☆
それは、主人が入院していて付き添いをしている時。

自宅から電話があったから、至急電話するようにとの伝言。
自宅と言っても二人ともここにいる。


病院を出て携帯の電源をONにすると、実家の弟と義妹から
何件も「着信あり」のメッセージ。折り返し電話をすると、
「お母さんが大変なんです!早く来て下さい」
義妹のかなきり声。
救急車で救急指定病院に運ばれたという。


「なんか母が倒れたみたい...ちょっと様子見てくる」
とそんなに大事ではないように言い残し、車を走らせた。



土曜日の夕闇に対向車のテールランプが幾十にも繋がる。

ナビの行く先を示すピンクのラインがまるで

永遠に続くかと思われる程、常に目の端にいる。





「ママ...」

「ママ......」



「ママ~!」






「ママ~~~!!」





気がついたら何度も叫んでいた。





何度も、何度も。






























不意に携帯が鳴る。




出たくない。














少し間があって再び着信。
今度は思い切って出てみる。


弟の涙声。











その後、どこをどう走ったんだろうか。
普段は無視するピンクのラインをぼうっと
眺めながら、その意に従った。




ようやく到着すると、
病院の入り口に弟の姿があった。
お互い、懸命に涙を堪えている。
お互い、声を発することが出来ない。
わたしは弟の手を強く握り締めた。
弟も強く強く握り返してきた。















78年の人生だった。
大動脈瘤破裂で、当日のお昼まで元気に過ごしていた。
散り際の鮮やかさは、美しく完璧主義者であった彼女らしい。



mama001



あれから、今日でやっと4ヶ月。
まだ4ヶ月。
もう4ヶ月。


ナビはずっと封印されている。

命日にお墓に行くのは3度目になる。

母への想いは一生変わらない。












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Last updated  Jul 18, 2006 05:02:57 PM
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