清浄の草むら

当初は正月特番に因んだ日本人の伝統の由来を紹介して面白可笑しくしていたのが、これが何だか好評だったようだ。

以降、神道で今回が仏教とテーマを絞って企画を組んだみたいだ。

去年のたけしは伊勢神宮だったか、今回は仏教に因んだ高野山を訪ねた。

相変わらず、聖地と言うか霊地と言うか、静謐さを保っていると言う印象だ。

まあテレビだから如何様でもなるんだが。

真言密教だから、建物の彩りは鮮やかそのもの。

赤を中心とした塗り方だからそう見えるんだろうが、チベットだなと言う印象だ。

そういや、チベットも密教だったな。

まあ番組内容は日本人の仏教との関わりをカンニング竹山とおっぱっぴー（小島よしお）を起用して、歴史を再現して追ってく形となっていたが、この敢えて判り易くするやり方が窓口を広めてく上での重要な物になるんだろうと思ったね。

密教は難しい物だから天台宗は解り易いものと紹介されてたけど、最早仏教そのものが難しい物となって仕舞った以上、こうやって紹介される他無いのだなと思う。

以前はハイキンウォーキンが再現してたな。

旬が少し過ぎたサンミュージックの芸人を使ったのが良い。

此れ迄の日本の信仰には厳密な体系が無かったから外来思想の仏教で補強し、それを国造りに役立てたと、まあ此処迄は教科書通りだった。

しかし、疫病が流行ったからその平癒の為に仏像を建てたと言うのではなく、怨霊の所為で疫病が流行り、それを鎮めるべく建てさせたと言うのが本当の理由。

古代の天皇若しくは皇族って、明け透け無くテレビで紹介してたけど、その縛りは無いんだね。

今だったら精神疾患だなんて口が裂けても言えんだろ。

不敬だし、況してや国民が赦さない。

皇室を報道するって言って、スキャンダラスに描いても、国民が付いて行かないのが現状だな。

古の、二人の僧侶を取り上げてたな。

最澄と空海。

丁度歳の差はおっぱっぴーと竹山位。

空海は天才。

最澄は秀才。

空海はサンスクリット語を学び、それにほぼ全ての奥義を習得したらしい。

最澄が1年の唐への滞在期間しか無かったから、残りを空海の下へ弟子入りしたそうな。

抑も二人は腐敗する仏教に嫌気を差して坊を出てったらしいのだ。

エリートコースを投げ棄てて。

二人が袂を別った理由が、空海が最澄に密教を解らないからだと言う理由で突っ撥ねたからだと言う。

それじゃあ最澄の理論は酸っぱい葡萄じゃないか。

それでも、現在でも存在してるから良いんだろうけど。

仏教の仏の種類、そして神々、そこも大まかだが紹介されてたのが良かった。

丸で企画の如く「天」を無理矢理組ませてユニットに仕立てたと言うのも意外だなと思った。

空海の文字は上手いんだよなあ。

弘法筆を選ばず、弘法も筆の誤り、と言う位に書の達人なのだ。

理路整然として、きっちりと端正に文字は書かれている。

嘗て空海展へ行った時、その空海が認めた巻物を見た事あるが、上手くて綺麗なのだ。

丸で生き生きとしている。

来年、もしやるとすればどんな物をやるのかな？

神道や仏教と来たら次はキリスト教か？

正月にキリスト教は似合わんだろう。

キリスト教の圧力で正月特番を組むとか、ねえだろう。

抑も日本人にキリスト教は似合わんし馴染まん。