EMILIVE(feel relaxed)

EMILIVE(feel relaxed)

7/16-17



16日夜、友人よっすぃ~と待ち合わせて浜松町から竹芝桟橋まで歩く。
途中で主催者のルパンにばったり会って、一緒に歩く。
スタッフさん(ルパン、ユッキー、ヒトミン)はものすごいおっきなリュックを背負い、かつ両手に荷物。
たいへんそう・・
連日の暑さでへろへろになりながらも、東京タワーを背中にして、夜をゆく。

竹芝桟橋に着くと、小学生6人と大人8人と見送りのご家族が集まっている。
キャンプネームを決めて、ガムテープに書いて胸に貼る。
わたしはここでベッキー命名により「エイミー」になりました。
ピンクのペンで「エイミー」って書いて、着ていたイルカのTシャツに貼る。
子どもたちは、イラストつきで、いろんな色のペンでかわいく書いたのを胸に貼っている。
わたしは子どもと、どう話していいのか全然わからなくて、何も話せない。

10時過ぎに、かめりあ丸が出航。ボーー
デッキに出て、見送りの人たちと手を振り合う。遠く遠く。
船の旅立ちって情緒あるな。いつも思う。

隣の男の子が「ねーねー、アリってさぁ、歩いてるの見るとつぶしたくならない?」と聞いてくる。
うーん。ならない。
胸に「ルカ太ろう」って書いてあるから、なんで?って聞くと
イルカのイを取って「ルカ太ろう」なんだって。
子どもは天才だ。

子どもは元気に駆け回る。
大人はビールもってデッキで輪になる。
12時頃就寝。毛布にくるまって揺られて眠る。

+++

★子どもになる

17日早朝、5時過ぎでしょうか? 御蔵島に到着。
眠い目をこすって眩しい桟橋に降り立つ。
風が強く吹きつけて、体がよろめく。
見上げると、まあるい島が緑色をしてそそり立っている。
振り返ると、とっぷりした青い海が動いている。
眠いけど笑顔になって、息をいっぱい吸う。
これからここに滞在するんだ。

宿の方が車で出迎えてくれる。
島の人たちは、真っ黒に焼けていてTシャツに短パン、ビーサンというラフな格好でいい笑顔。
一つしかない港から、一つしかない里へ、急な坂道を車が上っていく。
さっきいた桟橋がどんどん下になる。遠くまで海が見晴らせる。
三宅島がぼんやりとたたずんで、山の上から白い煙が立っている。
子どもたちは、バンガローへ。大人たちは民宿へ。

御蔵島は人口280人で、民宿も7つしかないそうで。
こじんまりとした「島」の暮らしがある。シンプルであたたかい。

宿に着いて、とりあえず皆、布団を敷いて眠る。
女子部屋は6人で、布団をぎっしり敷き詰めて合宿みたい。

昼頃に水着に着替えて、子どもたちのいるバンガローのあるキャンプ場まで歩く。
子らの作ってくれた即席麺を食べる。
子らが先に食べていたとき、一つだけ余分によそることができて
誰か大人の人一人どうぞと言われて、わたしがもらうことになった。
一緒の木のテーブルについて、一緒に麺をすする。
なじんでる・・

子どもに対してお姉さんのように、お母さん、お兄さん、お父さんのように
接することができるほかの参加者の人たちを見ていて
わたしはどうしていいかわからなかったけれど、
このとき、わたしも子どもになってしまうことに決定しました。

+++

★イルカ

ついに舟へGO!
イルカに会いにゆきます。
小さいボートに乗って、ゆらゆらの海を行きます。
舟に乗るとき、あまりにびびって、舟と降りるはしごの間に右足をはさんでしまった。
実は帰るまでずっと痛かった。ほんとわたし、どんくさい。

御蔵島には砂浜が一個もない。
海へ入るには、どこもドボンと飛び込まなければならない。
だから、海が汚れなくてイルカが住んでいるのかもね。

島の周りを舟で走っていて、初めてイルカの背びれが見えたとき、
歓声が上がって、みな飛び込む準備。
イルカの通り道に先回りして、いざドボン。

そこに、イルカがほんとうにいた。
冷たい静かな海の中で、すぅーと泳いで行った。
潜れる人は潜って近付いていたけど、わたしはウェットスーツを着て
海面でばしゃばしゃしてました。
ら、子ども連れのイルカが横目でニヤーとわたしを見ながら
ゆっくり通り過ぎて行きました。
「ままー、あの人溺れてるの?」
「そうね、おもしろいね」
っていう顔だった。

言葉もなくて音もなくて(子どもたちは別の舟でイルカの声を聞いたらしいけど)
深い青の中を、イルカは群れで滑って行った。
わたしは海面から、イルカの顔や背中の傷やなめらかな体をじっと見下ろしていた。

舟は揺れました。
それはそれは目が回りました。胃が回りました。
よっすぃ~に「すっごいブサイクになってるよ!!」と言われるぐらい、わたしはやばいことになりました。
即席らーめんが、きつかったです。
アヤちゃんママの、ふぁいあーさんが「出しちゃえ出しちゃえ」と言ってくれて、言われた途端ラクになった。
母ってやっぱすごい。涙(←本気で泣いてた)。お世話になりました。

陸地に上がったとき、コンクリに仰向けになって「陸~~!!」と叫んだ。
海をナメていた。海ってやつは恐ろしい。でかい。こわい。キモチ悪い。
それが初日の感想。

+++

★鳥と星

初日の夜は、宿で手作り感あるあたたかい食事をしました。
みんなで「いただきます」をするのはあたたかく、楽しい。

そのあと、急きょ車を使えることになったとかで、山へ行くことに。
「オオミズナギドリ」の鳴き声を聴きに。
オオミズナギドリは「カツオドリ」ともいう渡り鳥。
御蔵島で子づくりするらしい。

山へ少し入ると、そこはもう真っ暗な世界です。
車のライト以外は何もない。
でも雲があって空の星は東京程度にしか見えない。

山道を車でうねりながら進むと、道ばたに鳥の死骸。
ありゃりゃ。
しばらくまた行くと、いきなりオオミズナギドリに遭遇。
茶色い鴨みたいな姿で、ペンギンみたいな足でぺたぺた歩いてる。
これじゃぁ車にひかれちゃう。気をつけるんだよ。

また進むと真っ暗な森の中から「キキー」と鳴き声。
彼らは上手く飛べないから、高い木に上って滑走路のかわりにして飛ぶらしい。

山の頂上付近で、車を降りて全員道にねっころがって星を見る会。
雲がもわーと流れては星を隠すので、きらめいては曇る。
それでも雲が晴れたときには満天の星があった。
小学校以来ぶりに、天の川を見ました。
モモさんが星座のことをいろいろ教えてくれた。
流れ星もひとつ見た。
子どもらもぎゃあぎゃあ言っている。

そのあと、みんなで手を繋ぎ輪になって、目を閉じました。
風のゴウゴウいう音以外は、何の音もしない。目を開いても閉じても真っ暗。
隣の人の顔も見えない(だれかは、なんとなく人影でわかるけど)。
輪になって、ルパンがなんかいいこと言った。忘れちゃった。
「御蔵島にこうして、たまたま集まった皆さんと過ごせる時を大切にしましょう」
とかだった気がする。
両手からあたたかいものが流れてきた。
両手の先にも両手があって、その先にも両手があって、みんなが丸くつながってた。
あれは素敵だった。

帰りに車に戻る時は、あまりに暗くて片足どぶに落ちました。
どしてあたしだけ?

そして、宿についてすぐ眠る。倒れ込む勢いで就寝。



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