E★C★E ♪アメリカ幼児教育とゆかいな子供たち♪

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Early Head Start


働き始めた場所である。
ここは大学の管轄下ではあるが、その地域全体から大学に関係の無い家庭の子が
生後6週間から3歳になるまでを過ごす場所だった。

“愉快な子供たち”の“最強カイリー”のページでも述べたように、
ここにほとんどが、Children At Risk(問題のある子供たち)だった。
“問題”というのは、あまり裕福でない家庭の子、片親だけの子、
10代のお母さん、両親ともいない子、障害者、などが当てはまる。

そう言った家族のため、政府がサポートしてお金を出してくれているので、
そこのデイケアには一切のお金を支払わなくていいのだ。
毎日の食事(朝ご飯とランチが出る)、おやつ、オムツや洋服、その他
必要な物は全て支給される。
中には家庭でほとんどお風呂に入れてもらってない子供もいて、
そう言うのを見つけたときにはシャンプーなども私たちがしていた。

それは、今まで私が働いていた裕福な家の子供ばかりと最高の設備を兼ね備えた
デイケアに比べて、あまりの違いに色んな意味でショックを受けた。
もちろんそう言うことは比べるものではないけれど・・・。

またこのデイケアは、Parent Involvement(親御さんの参加)にも力を入れており、
彼らはいつでも好きな時にここに来て、ボランティア(手伝い)をしたりする事ができた。
その他にもよく、ペアレント参加型のミーティングやパーティーなどが催されていた。

このデイケアは決して広いとは言いがたい、こじんまりとしたビルの中にあった。
大きな窓も無く、日当たりも悪く、雨の日でも子供が思い切り走り回れるほどの部屋も無かった。
プレイグラウンドもただ砂場が1つあるだけで、夏は熱いし冬は寒いしで環境的にはあまりよいものではなかった。

クラスは2つあり、それぞれ8人づつ子どもがいた。
先生は1クラスに2人、そしてアシスタントが1人の3人。
先生:子供の比率は1:4であった。
生後6週間から3歳になるまで、ほとんどの子供がずっとここで過ごしている。

私は学期ごとに2つのクラスを行き来していたので、お陰で全ての子供を知る事ができた。
どこへ行っても子供はみんなかわいいのは同じで、特に小さな赤ちゃんが多くいた。
複雑な家庭(みんながみんなではないけれど)に育った子も、
問題を抱えた子も、みんなここが大好きであった。

私も慣れてくるにしたがって、このこじんまりとした、みんながみんなと仲の良い雰囲気の職場が大好きになり、
子供たちと会えるのが毎日楽しみだった。
そして私もいつのまにかアシスタントの中では一番長く働いている存在になり、
デイケアのオープンからクローズまで全てを信頼して任されるようにまでなった。
結局ここでも約2年間、毎日働いて色んな子供たちの世話をしてきた。
以前働いていたデイケアとはまた違った、貴重な経験をする事ができた。





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