つまずく石も縁の端くれ

つまずく石も縁の端くれ

全て | 徒然 読書 | アート |
2009年08月27日
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カテゴリ: アート
卑弥呼の書.jpg


どのコーナーでも、心臓がわしづかみにされ、ドクドクと
胸が張り裂けんばかりであった。

三輪休雪と聞くと、あの厚手の白いぼったりした中に
激しい亀裂の入る萩焼の茶碗という印象しか浮かばず、
この当代の作品のことは、まったく知らなかった。

だからこの展覧会のチラシを見たときには、萩焼の陶芸家と
似たような名前の現代アーティストだなぁとまったく
勘違いをしていたのだ。


40年の軌跡を展示する。

一風変わった茶碗や水差しなど茶道具は、前衛的な味付けが
ミックスされているもののやはり、伝統的な陶芸作品
だなぁと思ったのだが、異様なオブジェの数々には、
ただただ圧倒された。しかも心地よく。

棺に眠る般若や若女。ブッダ。そして作者夫妻のオブジェ。

黒のソナチネ.jpg

人間シリーズの奇怪な顔の一連のオブジェ。心の中の
抑圧されたものが吐き出されている。おぞましくもあり、
神秘的でもある。

摩利耶.jpg

女性のセミヌードをかたどった摩利耶シリーズ。生々しい
乳房の裏から忍び寄ってくる「死」の気配。どんなに美しい


やわらかい海.jpg

やわらかい海のシリーズ。人間の器官の生々しさを感じ
させるオブジェ。ここにも気持ちの悪さと美しさという
相反するものが同居している圧倒的な存在感がある。

しばらくは、人間シリーズの顔が夢に出てきそうだ。
絶対に行かねばならない展覧会であると思う。





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最終更新日  2009年08月28日 00時33分36秒
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