つまずく石も縁の端くれ

つまずく石も縁の端くれ

2024年11月05日
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カテゴリ: アート


実は空が絵画に描かれたのは、江戸時代になってからで、
それ以前は空はまさに「くう」として、表現されていな
かった。画家はいかにして空を発見して描くようになっ
たのかというテーマで構成された展覧会。お気に入りの
作家の作品も多く、とても楽しい企画だった。

次の6つの章立てで江戸時代か現代までの日本の作家と
19世紀頃のジョン・コンスタブルの絵を中心とした西洋

1日本美術に空はあったのか?-空の輸入
2開いた窓から空を見る-西洋美術における空の表現
3近代日本にはさまざまな空が広がる
4宇宙への意識、夜空を見上げる
5カタストロフィーと空の発見
6私たちはこの空間に何を見るのか?

1章のコーナーを見ると、なるほど空を積極的に描こう
としたのは西洋画の影響を受けた江戸時代の司馬江漢や
北斎らの浮世絵師だったことがよく分かった。

明治以降の絵画では洋画にしろ日本画にしろ、積極的に
空を描くのも当たり前になっていく。そして写実での空
でなく、表現主義やシュールレアリスムの空に変わって
いく。萬鉄五郎の「空のある自画像」の雲なんて、まる
で、エクトプラズムのようだ。

関東大震災ののちの空の光景、戦中大空の中で敵機を撃
墜する光景、敗戦後の空。そしてチラシにもなっている
抑留生活の中でみた香月康男の「青の太陽」。いずれの
空も美しいのだ。

ホンマタカシの幕張ベイタウンの写真、Chim↑Bomの空を
埋めつくすカラスの映像など、現代作家の作品にも心を
打たれた。(9/25)





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最終更新日  2024年11月05日 21時47分07秒
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