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失敗の科学 失敗から学習する組織、学習できない組織 [ マシュー・サイド ]
読書以外も含めて、価値観が変わるほど衝撃を受けたのはいつ以来だろうか。
読書ではもしかしたら初めてかもしれない。
本当の本当に読んでよかったと思える1冊だった。
「人や企業は自尊心や保身のためになかなかミスを認められない。それだと失敗と向き合えずに成長できない。知性も才能も努力によって伸ばせるという考え方で失敗と向き合うことで成長できる。具体的には累積淘汰やマージナル・ゲイン、RCTなどデータを取ってフィードバックを得ることが重要だ。」という内容だ。(140字要約難しい)
どうすれば失敗しないで済むかという本かと思ったら、失敗から学ぶための本だった。
むしろ恐れずに失敗をすることで成長するのだと失敗を推奨するような内容だ。
Amazonでの評価が高いというだけの理由で、何の情報もなく読み始めたのだが本当に読んでよかった。
失敗に対する考え方が180度変わった。
今までの僕は(無能なくせに)完璧主義だし、ミスは隠すしでこの本が言う成長できない側の人間だった。
しかしこれからは失敗を恐れずに挑戦して修正していこうと思う。
失敗は成功の元なんて言葉が昔からあったが、( ´_ゝ`)フーンとしか思っていなかったことを後悔している。
この本を読まなくてはずっと失敗を恥だという価値観で生きていただろう。出会いに感謝。
勉強になるだけでなく、それぞれの失敗例や成功例が面白くて読みやすい。
2章の人間心理に関する考察は興味深いし、4章では統計学の凄さに唸った。統計学の本も読みたくなる。
5章の「非難で事態は好転しない」ということは、SNSの発展で我々一般人の声が大きくなった今、もっと啓蒙されるべきことだろう。
僕も、叩いたりはしないがニュースを見ててこいつが戦犯だなどと単純に決めつけていた。
物事を単純化してはいけない。
一番衝撃だったのは、3章の質より量という話。
特に趣味で創作をしている身としては、陶芸作家のグループでの比較実験が一番実感できた例で目から鱗が落ちた。
今までの「量より質だろ」という考え方が否定され、清々しささえ感じたほどだ。
これからは自分でもジャンジャン書いて失敗から成長していきたい。
それとは別で、これまでは面白いものからしか勉強できないと思って、映画でも小説でも評判のいいものしか見てこなかったが、つまらないものからどこがダメかを学べれば自分で書く時に修正できるかもしれないなと思った。
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