花屋な日々

花屋な日々

2025.08.11
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最近 わんちゃんのお悔やみ花が多い。。。

さっきも 若い男性が

うちの子が今日亡くなって・・・と

オレンジ色のカーネーションを買って行った。


最近 わんちゃんのお悔やみ 多いんですよね・・・暑いのもあるのかなぁ

なんて言うと 彼は

いや、うちの子は、亡くなるべきではなかった。。。
とポツリポツリと話し始めた。

まだ5歳、、、手術ミスだったそうだ。

獣医師がそれを認め、この手術は必要ではなかった、と言ったそう。

えぇ!それって・・・医療ミス・・?

そうなんですよね、今年の2月から、手術するように言われていて、
なので僕が、長期休みをとれるこのお盆休みにしようって決めて、
本当だったら今頃、術後のあの子と家でのんびり休みを満喫してたはずなんです・・・
命にかかわるような、大した手術じゃないんです、簡単な手術だって聞いていたし、
そのつもりでいたから・・・
それが、今朝病院で亡くなったって・・・
結局、手術をするって決めたのは僕だし、あの子は望んでいなかったと思うと、、
どうしていいかわからないですよね・・・僕の責任なんです


男性は穏やかに話していたけれど

2月から悩んで、やっとこのお盆休みに手術日を決めて予定をたてていた彼の心情を思うと
胸がぎゅうっと苦しくなった。

思わず「どこの病院?」って聞いた。

え、言っていいのかな、、、〇〇病院です

あぁ・・・あそこは・・・・


ただ、小さいころからあの病院で診てもらってたし、
土日夜間も対応してくれるので、何かあったとき安心かな、って思ってて。
僕の判断ミスです。
あの子は・・・手術なんてしたくなかったんだろうなぁ、、
なんにも言ってくれないから、僕が決めるしかないし。

そうなんだよね・・・飼い主が決めるしかないもんね、、、でも獣医さんの言うことだから
まさかな、、って思っちゃうもんね。

でも、亡くなってから、手術するべきではなかった、って言われても、
どうしていいのかわからないですよね。

そうだよ、、、それ、、言ったほうがいいですよ、、言いづらいけど、、、
動物の医療ミスって、どうしたらいいんだろうね、訴えたいけどね・・・

今はとにかく、僕もいろいろ考えちゃいますけど、
今は・・・あの子のために、心穏やかに 
あの子のために静かに見送ってあげるしかない、って思ってます。

うん・・・

でも、落ち着いたら
先生と話がしたいと思ってます。
なぜこうなったのか、何があったのか。実際、許せるものでもないので。

そうね、そうだね、言った方がいいですよね。
まだ5歳なんて、まだまだこれからだったのに

そうなんですよ、これが、老衰だとか、どうにもならない病気だったならまだあきらめもつくんですけど、
まだ5歳で、ずっと一緒に過ごせるこの休みを楽しみにしていて、いきなり「亡くなりました」なんて言われても・・・

火葬のお花・・このお花、新しいものじゃないから、一緒に入れてあげて。
お花たくさんで見送ってあげましょう、ね、持ってって


と花を包んで渡したら
それまで穏やかに話していた男性は、いきなり顔をしかめて うっと泣き出した。

そんなことされると・・・(涙

いいのいいの、新しいお花じゃないから大丈夫、一緒に火葬に入れてあげて

思わず私も泣きそうになった。
だって、このお盆休みが、想定外の悲しみに包まれてしまった彼の気持ちを思うと
どうしたってつらい。

男性は声にならないありがとうを言って 急いで店を出て行った。

みんなそうだよ、涙を見せたくないから
急いで店を出ていくんだ
その気持ちはわかるから 私はそれを見送る。


大人になると なかなか人前で泣けないのだ。
こらえてるものがあふれてしまうと
人は急ぎ足で立ち去っていく

泣けないって つらいよね
泣いてもいいのにね



花はきっと
どうしようもなくやりきれない気持ちを鎮めるために
必要なんだ
花は 慰め そのものだから

太古の昔から 人は 死者に花を手向けてきたんだもの



悲しい話はそこらじゅうに転がっている
だから花は せめてもの 慰め


会ったこともないわんちゃん
頑張ったね
えらかったぞ
しあわせだったよね
バイバイ





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Last updated  2025.08.11 19:08:55


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