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・・・とまあ、今年は年女の私、午年の幕開けのご挨拶をいたしましたが、アメリカは私が来た昭和39年に比べる事が出来ないほど、めちゃくちゃな政治になってます。あまりにも沢山のハプニング続きなので、又、箇条書きです。恐らくトランプ政権の間は今後もこのパターンが続きそうです。1. まず、あまりにも、トランプが違法な事ばかり続け、訴訟、訴訟が山積み。まずは、トランプの味方をしてくれる弁護士がみつからないので、裁判もはかどらず、うやむやに引き延ばされるだけなので去年だけで2900人の裁判官が辞職しました。2. Pubic broadcasting fund(公共放送、報道基金)を全面的にカットしたので、公共のラジオ、新聞、報道関係は全て断ち切られました。つまり、教育テレビも無くなりました。3. FBIのオフィスも閉めました。これは、FBI が無くなったわけではなく、トランプに味方する役員だけ残して多くの人はくびです。4. ケネディー・センターの会長を追い出してトランプが会長になり、名前も、トランプ・ケネディー・センターと替えました。その為に、ケネディー一家が、猛烈に怒り出しましたが、トランプはさっさとビルディングの名前も替えてしまったので、アーチスト達が出演をこばみ、去年のクリスマスコンサートもキャンセルになったとか、新年のイベントもやらないとか、兎に角とんでもない事になってます。5. ホワイトハウスの舞踏会場は、ホワイトハウス本館の1.8倍の大きさになるので、それをデザインする建築家がいやがって、誰も設計図にとりかかりません。ヒットラーと同じく、舞踏会場の地下には、核戦争の防空壕をつくります。そのために、トランプは「軍隊と話し合っている」のです。でなくて、何故、舞踏会場のデザインに軍隊が必要でしょう。6. 違法移民と称する人達を逮捕するICE役人達の資格があいまいで、ギャングメンバーまでやとってるそうです。しかも、一人捕まえると、$〇〇〇のボーナスがもらえるので、国民でもラテン系の顔をしている人を捕まえて、隔離しています。勿論裁判で彼らは釈放されますけど、なんと、あまりにも大勢隔離されてるので、裁判になる時間も数週間とかではなく数カ月もかかってるそうです。つまり、アメリカ人でも隔離され、仕事をなくしても、政府は弁償をしません。こんな不公平が許されてるのです。7. トランプはワシントンのスミソニアン博物館の展示物まで自分の意にそぐわないものは削除してます。また、人種問題で戦った人々の功績なども全部削除。8. トランプは、パリの凱旋門と同じか、もっと大きな凱旋門をリンカーン記念館前の辺につくる計画をたててます。9. トランプは、ベネズエラの船を爆撃した事はもうご存じでしょうが、調べもしないで、ドラッグ輸送をしてると、決めつけ爆撃。また生き残って、木の破片につかまって浮いていた二人も射殺しました。これは、国際法にもはんする行為です。10. そして、今度はベネズエラの国を攻撃し、独裁者のマドウロ大統領を誘拐しニューヨークの刑務所に夫婦とも留置しました。アメリカに一体何をしてるというのでしょう?「コカインを大量に密輸してるのを止めるためだ」と、トランプはいってますが、証拠は全くありません。そんなに、コカイン密輸を阻止したいなら、何故、400トンのコカインを密輸し40年の投獄になったホンドゥラスの大統領を釈放したのでしょう。反対派の意見では、ベネズエラは、石油の宝庫だそうです。反対派はトランプはそれを狙っているからだといってます。つまり戦争をおっぱじめてるわけです。11. ベネズエラの国民の多くは、マドウロ氏がいなくなって喜んでいるとのことですが、代理の大統領もマドウロの政策に従っており、国民の生活は変わっていないとの話。いくら、悪い大統領だからといって、他国が押し掛けるもんだいではないです。中国とか、ロシアがトランプを逮捕するようなもんです。国民の半分は喜ぶでしょうけど、不道徳ですよね。12. 昨日、トランプ政策に反対する5つの州の連邦援福祉金を全てカットと発表。ということは、カリフォルニア、ニューヨーク、イリノイ、コロラド、ミネソタ州には、母子家庭への援助金、育児補助、育児教育費を全てゼロにすると決まました。13. アリゾナ州の議員で、宇宙氏であったケリー氏が、「いくら大統領命令といえども、憲法違反の命令は軍隊でも無視すべし」と発表したことが、国賊行為であると、国からでる年金をゼロにしました。たとえば、州の問題は州で解決すること。もし暴動が大きく広がりすぎて手に負えないときだけ、国が手を貸す事になってますが、トランプが気に入れないだけで、オレゴン、ロスアンゼルス、シカゴなどに軍隊を送りましたよね。「戦争寸前のきけんさで、州の手に、おえないから」と嘘ついて・・・ケリー氏は、「自分の意見に同意しない州だというだけで、そいういう命令を出すのは、憲法違反かつ不道徳である。」と言ったのですよ。それをトランプは、国賊ものだというのです。14. エプシュタイン報告書がまたまた、1億くらいでてきて、トランプは逃げられないほどになっているから、追い詰められた獣はなにをするかわからない。と、実はトランプ派の人々も怖がっているのです。それで、本音をいえないのですよ。じゃ、今日はこれまで。年の初めから暗いニュースでごめんなさい。
2026.01.07
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Cycle of Life 裸木に 季節最後の 林檎の実 この世の輪廻 教えるがごと a tiny apple clinging to a bare tree branch in the season's end as if to teach all of us a promise of next cycle
2020.01.18
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私は落語が好きで、幼稚園の頃からラジオに噛り付いて聞いてたので小学生になる頃は、全部覚えてスラスラと言える話もいくつかあった。「大人になったら、落語家になるんだ!」と言ったら父に、「バカ、落語家は男の仕事だ」と言われて悔しかったのを覚えている。でも今考えても落語から学んだ事が沢山あるなぁと思い出している。それから80年位経っているから詳細は覚えていないが、内容は覚えているつもりである。『とき蕎麦』は屋台主が客に代金をごまかされる話で、ご存じない方の為に簡単に書くと。屋台で蕎麦を食べ終わった客が「おやじさん、美味かった、いくらだい?」と聞くと「10銭で」と言うので、「ひぃ、ふぅ、みぃ、よぅ、いつ、むぅ」と数えてから一息いれて、「今、なんどきで?」と時間を聞いて、屋台主が「七つで」というと、「やぁ、ここ、とぅ!はい、確かに10銭渡したよ」と、1銭ごまかす。それを木の後ろから見ていた、阿保な男が真似したのはよいが早い時間に食べたので反対に多く払ったという笑い話。これを聞いてから、おつりも誤魔化されないように気をつけるようになった。もう一つ『風が吹くと桶屋が儲かる』という落語がある。現社会では『差別語』と言われそうな可能性があるが、江戸時代の話なのでお許しねがいたい。風が吹きまくって、ごみで目をやられた盲人が増えて━三味線を習いだす人増えたので━猫がへったから(三味線の皮は昔から猫の皮を使うと言われている)━ネズミがふえて━木の桶をかじりだしたので━桶屋が儲かるようになった・・・という実にバカバカしい話だが、チェーンリアクションを面白おかしく語ったもので、これを利用してヒロコ式落語を書くとすると、『タリフが上がるとホームレスが増える』と言うのになるだろうなぁと思ったので書いてみた。***え~本日は、ようこそいらっしゃいました。どちらからお越しで?え?米国?いや~、今はなんでしょ、物価がどんどんあがりっぱなしなんですってねぇ。うちのかみさんの姉さんがカリフォルニアっちゅう所に住んでおりますが、つい先だってもネット電話してきましてね、巷にはホームレスがうようよいて、夜なんぞは怖くて町中を歩けないっていうんですよ。そりゃそうですよね。誰かさんが、タリフ(輸入税)をとんでもなく上げちまったから輸入品でも何でも高くなっちまって、消費者が買わなくなって、店の収益が減る一方だ、そうなりゃ経営者だって人員カットするわけだ!(扇子でポンと床を叩く)ってこたぁ、失業者が増えるってわけですよ・・・ね!だから家賃やローン滞納者が増えますよねぇ。そうなるって~と、家を追い出されるか銀行の差し押さえが増えるってわけですよ。家族や知り合いの家に住ませてもらうなら別だけどね、うん!住むところが無かったらどうなります?ホームレスでしょ?そうでしょ?…という訳で、タリフが上がるとホームレスが増える・・・はい!バカバカしいお笑いでございました。と、まあこんな具合になるが、実際の所笑い話で済まされない人が増えている。その2:消費者が減れば経営者は輸入品を買わなくなる━海外からの輸送が減る━運送トラック屋の仕事が減る━トラック・ストップの店も経営困難で閉鎖が増える━店に商品を卸す微細業者も注文が減り潰れる━失業者が増える━家賃、ローン滞納者が増える━銀行の差し押さえが増える━ホームレスや犯罪が増える。その3:アメリカがイランを爆撃する━イランが狭いホルムス海峡を通る米軍を攻撃する━世界中の保険会社が危険を感じて、どこの国の船にも保険を売らなくなる━石油や農家の肥料の米国への輸入がストップする━石油の値段があがるから農家は高い石油代を払いドメスティックの肥料を買う事になるので━食べ物を含む物価は上昇する━食品もガソリンも買えない人が増える━家賃、ローン滞納者が増える━銀行の差し押さえが増える━ホームレスや犯罪が増える。その4:運送業が減少すれば、トラックが売れなくなり自動車会社も収益が減る━会社は従業員の大幅カットをする━失業者が増える━家賃、ローン滞納者が増える━銀行の差し押さえが増える━ホームレスや犯罪が増える。と、まあ色々なシナリオが頭に浮かぶが、良く考えてみたら、なんだ!どうひっくり返してもタリフが上がれば、苦労するのは我々国民ではないか!
2026.05.02
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トランプ大統領は、戦略もどう終わらせるかの計画もなくイスラエルのイラン攻撃計画を知った時点で、ネタニヤフに先手を取られたくない理由で、衝動的にイランを攻撃したのは皆さまさもご存じのはず。ところが、イランの軍隊を甘く見ていたトランプ、中近東に散らばるアメリカ軍の基地攻撃の連続、多くの死者を出し、ホルムズ海峡の閉鎖で石油のサプライ・ラインをカットされ、アメリカだけでなく世界中にインフレを広げてしまい、アメリカ国民の日常生活をめちゃめちゃにしてしまい、多数派の保守党は国民のサポートを急激に失って、あっぷあっぷしてる状態。憲法で、戦争は『議会の承認』なしで始めてはいけない、というのがあるが、トランプは無視してイランを攻撃したわけで、これ一つでも戦犯だと思うのだが、腰抜けの議員ばかりで、誰一人として議会に持ち出さない。それだけでなく、問題はあれよあれよと言う間にどんどん大きくなって行き、失業者が100万人になり、ローン滞納でホームレスが増えだし、米国民達の怒りで、予備選挙は今まで保守だった地域でも数多くの民主候補者が勝利を獲得。トランプの人気は急激に減っている。慌てたトランプ、あの手この手で終戦に持って行きたくても、イランとの話し合いがつかず、つまりアメリカの要求を無視され、イランの方が強くでてきて、ついにギブアップしたのですよ。簡単に言えば、『お手上げ』なのです。つまり、イランの言いなりになったわけですよ。その条件の一つに、イランのダメージの復興にかかる費用を、アメリカは300ビリオン・ドル出すことになったのです。アメリカがこのバカな戦争に費やした出費の他にですよ。何と言う馬鹿な話でしょう。人を殺し、国を破壊し、アメリカ人はホームレス続出だというのにです。「俺はオバマより話し合いも上手い、絶対にアメリカに不利になる事はやらない。アメリカは負けない」と言った人がですよ。それだけではありません、休戦の60日間だけ通過料無料でも、その後からはホルムス海峡を通過するときにイランに金を払わさせられます・その上、イラン経済にブレーキをかけていた経済制裁解除することにもtトランプは署名したのですよ。完全にイランの勝利です!日本の日本人、又はアメリカに住む日本人の中には、これを勘違いして、平和を望むトランプ様に感謝。すごいですねぇ。りっぱな大統領ですねぇ。などと寝ぼけた事を言う人がいますが、その人達に説明してあげて下さい、トランプが始めた戦争の止め方をしらなくて、日々悪化して行くのが怖くなって、トランプは完全降伏したのだと。彼は、アメリカの評判を下げてしまいました、世界中の信用をなくしました。誤魔化されないでください。
2026.06.19
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なんか、楽天はご無沙汰のしっぱなしですね。生きてます。。。が、84にもなると、私の行動が遅いのか、時の過ぎるのが物凄く速く感じます。つまり、20年前なら、1日であれもこれも、やれた事も、4~7日かかってしまうのです。『光陰矢の如し』という言葉そのものずばり。それとね、年とると何かをやっている途中で、他のやりかけを思い出して道草してしまう。。。それが多くなってます。この数年のアメリカは、政治の嵐の真っ最中。よほどしっかり逃げ道を確保して、目標に向かっていかないと、とんでもない所にとばされるか、命さえ落としかねないので身を引き締めていることも確かです。何を大げさな!と思わないでください。例えば、憲法第一の言論、宗教、報道、集会の自由も危うくなって、大統領の意見に賛成しないだけでも、本人だけでなく家族親戚まで「殺す」と脅迫され、反対意見、または正直な意見を報道するレポーターや、お笑い系のエンターテイナー達は、どんどん大企業の圧力で追い出されてます。この一年を振り返ってみてください。大手のテレビ局にいた、レポーターがどんどんいなくなってるでしょう?コミックのエンターテイナーも個人化してるでしょう?又、イスラム系、ユダヤ系の集会場への暴力、ICEの言語道断な行動は日常茶飯事になり、メキシコ系だとアメリカ生まれでも暴力沙汰で逮捕されたりで、半年前までは『そういう事もあるのだな』位におもっていたのが、ついに我々の知人関係者までが拘留されたりしてます。無防備で罪もない人に8-10人位の覆面したICEがとびかかるのですよ。しかも、その為の予算を我々の税金から取り上げてます。国民全員が覆面であるいたらどうなるのだろう?トランプは国交も破壊したので、アメリカ人はヨーロッパのどの国に行くのも、ビザが必要となりました。外国で、肩身の狭い思いをしなければならない国にしてしまったのです。そういう報道を絶対にしないテレビ局だけしか見ない人は、今自分達が置かれている立場に全然気づかないのですね。學校給食もカット、低所得者用の健保もカット、更に、厚生大臣のケネディーが「ワクチンは危険説」を発令して、ワクチンを打たない人が増えてるために、ハシカがまたぶり返してます。それを吹聴してるトランプ自身は、ちゃんとワクチンを打ってますよ。コロナ陰謀説にも手足がはえて、感染病菌の分野では世界的の権威があるファウチ博士までを罪人扱いにし、裁判にかけるという具合。コロナワクチン拒否者が100万人死んでいるという事実を全く無視した考え方を広め、ナイーブな人々に「ファウチは罪人である」「ワクチンは人を殺す」と信じ込ませてます。それでもワクチンを拒否するのは個人の自由でしょうが、その為に新型のコロナ菌が出来るのだという事を知らない人が多すぎます。新型菌ができたら、また、そのワクチンが必要になるのですよ!天然痘や小児麻痺やハシカのワクチンで、ほぼ、これらの病気は地球から消え去ったと思っていたけど、ワクチン拒否者の為にまた戻って来てるわけです。もう一つ;大統領は元より、彼が選んだ国防長官ヘグセスの軍にたいする無知、無教養さ丸出しで、アメリカの軍隊は可なり混乱かつ低下しています。先ず、戦争は上院の承認なしでは出来ない筈なのを全く無視したトランプは、ベネズエラを攻撃し、次にイランを攻撃。前者は暴力沙汰に他国の石油をのっとり、大統領ニコラス・マドゥロまでを逮捕。後者のイラン攻撃は全く作戦も終戦プランもなく、ただの脅し。国民には「勝ってる。イランは俺の出した条件に降伏したから終戦は時間の問題」と嘘をつき続けて、最高額の兵器を使い果たし、もっと軍事費をだせ!と、国民の金の無駄遣いは終わるところをしらず、すでに$40Trillion(あまりの高額でいくつゼロがつくのか分かりません)の赤字ですよ!という事は、どんどん国民に必要な予算をけずられるか、国民の税金をあげるかですよね。だから、健保や年金が消え去るというのも、たんなる脅しではないでしょう。軍の事を知らなすぎる・という点ですが、トランプが勝手に始めたイラン戦争で、ホルムス海峡に配備された航空母艦リンカーン、前代未聞の250日No Port Call (寄港無し)の為、食品や必需品の補給なし、兵隊は休みなしで、トイレが流れなくなっても、洗濯機が壊れても修理不可能、石鹸も歯磨きもなくなり・・・とまあ、昔の城籠りのような状態で、シャワーも使えないから臭くなり、カビがはえ、狂気寸前の水兵が海に飛び込もうとしたケースもあるのですよ。そんな話も、報道させないようにしてるのです。現在は、Podcastsがありますから、兵隊の家族からの訴えで徐々にバレできたわけで、やっと先週、サンディエゴ目指して動き出しましたけど、これが今の政権です。勿論、こんな話は、序の口、もうくたびれるほど、いやなニュースだらけなので、楽天にも書きたくなかったのですよ。ま、今日はこのへんでやめます。現状をお伝えしました。
2026.08.24
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戦争ならではの話 私の父が育った家は、神奈川近県を一望できる丘の上にあった。太平洋も富士山も良く見えた。森のように木がうっそうと茂っていた千坪の土地に、夏になると蛍が飛び交い、とても幻想的だったという。両親が婚約した頃は、百坪の平屋が建っていたそうで、母曰く「なが~い廊下が両側にある家でね、夜になると、よーいはじめ!って誰かが号令をかけると、息子達が走り回って家中の雨戸を一斉に閉めたの。バタバタ、ガラガラガラ、バッシーンって、それはすさまじかったのよ」と笑いながら言った。兄弟五人、姉妹五人という大家族でさぞや賑やかだったろうと想像する。 その家が戦争で焼け、焼け残った木材や手に入ったちぐはぐな材料を使って家族で三部屋くらいの掘立小屋を建てた。子供達はもう独立していたので、戦後は祖父母と一番下の息子(私の一番好きな叔父)と三人だけであった。従って私の知っている父の実家は、雨が降ると雨漏りのために沢山の鍋やタライや空き缶を畳の上に置かなければならない、あばら家であった。そんな家に不似合いだったのは、やたら大きな門が焼け残っていたことだった。 海軍少将だった祖父は敗戦で国からの恩給手当も無くなったわけで収入がなかったから、土地を半分売り五百坪になっていたが、それでも小学生だった私には広い庭であった。庭師など雇えない時代で、家族は何もしなかったので、どこを見ても私の背丈くらいの雑草がボウボウと生えていて、かくれんぼうをするのに、もってこいであった。「これなぁに?」と、見た事のない赤い実を指すと「これは、ほうずきといって口で鳴らして遊ぶものですよ。教えてさしあげましょう」と、祖母は実を指先で揉んで種を出すところから教えてくれた。「世が世なら、東京のおばあ様は,わたくしなどお話しも出来ないくらいご身分の高いお方でした」と、父方の祖母はいとこ達には呼び捨てでも、私には、さん付けで呼び敬語をつかったのが何故だか理解できなかった。私としては、父方の祖母は大きな土地にボロでも自分の家があったが、『東京のおばあ様』なる母方の祖母は間借り生活をしていたからである。 縁側の前に、小さな畑があり少しの野菜などを植えていて、その横は風通しが良かったので物干し場になっており、そこに立つと横浜港や箱根の山や富士山がみえた。草木が生え放題なので、防空壕も家からは見えない場所に隠れており、ある日その防空壕を覗いてその周りに落ちていた栗の実を集めようと雑木林に入ったら蛇が二匹とぐろをまいていたので、私はそれきり足を踏み入れなかった。疎開先の興津の防空壕は一畳くらいの狭いものだったが、横浜の家のは三畳くらいあって、動物の糞やら埃だらけになった敷布団が、鍋や七輪などと一緒に残っていた。「ヒロコさん、防空壕をご覧になりましたか。今日は面白いお話しをしてさしあげましょうね」といって、お茶とお菓子を出してくれた。「一昨年の今ごろでしたでしょうか、シンセイ(叔父)の洗濯ものを干しておくと、パンツとか靴下が無くなり始めたんですの。考えてみたら、前から何かがなくなってるなと、思う事もあったのですが、おじい様がまだ生きていらしたから男物が多くて、乾いた時きっと自分でとって着てるのだろうと思っていたのです」と、話し始めた。 敷地には梅や柿の木がはえていたので、祖母は干し柿やら梅干をつくり縁側にほしていたが、それも時々少なくなっているように感じたそうだ。おおらかで、のんびりした人だったので、未亡人になって叔父と二人切りの生活になるまで気が付かなかったらしい。「タヌキなども出ますから下着やシャツなどは、そのいたずらか、風に吹かれて崖の下にでも落ちてしまったのだろうと思っていたのです。」 祖母は、いつもそうするように口に手を当てて、「おほほ」と笑った。 ある夕方、祖母が、「おや珍しいこと、蛍がとんでいるわ」と言ったら、叔父が「お母様、この季節に蛍などいませんよ」と言って、懐中電灯をもって庭の奥深く調べに行った。すると防空壕にロウソクの火が灯っており男の子が二人住んでいたのだった。叔父は、心優しく物静かな人だったので、兄弟が慌てて二人で抱き合うようなかたちになったとき、「怖がらなくていいんだよ。どこかで見た事があるなあ」と話しかけてる内に、その二人はいつも駅前で叔父の靴を磨いている子供達だと気が付いた。14歳と12歳の兄弟で、10年近くその防空壕で暮らしていたと言った。 叔父はいつも優しい声をかけて、食べものをあげたり、靴を磨いてもらっても余計に払ったりしていたので、その兄弟は、ある日叔父の後を付け庭の垣根の穴から潜りこみ、防空壕を見つけて暮らし始めたそうだ。それにしても、見つけられた時に14歳と12歳という事は、当時4歳と2歳だったわけで、そんな小さな子二人がよく誰にも見つからないで暮らせたものだと驚き、祖母などは「本当に賢い兄弟でしたね。お兄さんは特に弟思いで責任感があったのですね。」と感心していた。「で、どうなったの?」と私は聞いた。「二人をお風呂にいれてあげ、食事をさせて寝かせ、翌日シンセイが、ちゃんとした孤児院を探して保護してもらいましたよ。」と言った。『事実は小説よりも奇なり』終戦記念日の月を記念して思い出を書いてみた。生きていたら、その弟は私くらいの歳になっている筈である。
2023.07.29
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