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2008年11月08日

小錦と僕

(12)

カテゴリ：カテゴリ未分類

めったにない東京出張、

めったに乗らない新幹線。

　自然と歌が口に出る。

　♪　びゅわぁ～ん　びゅわ～ん　走るぅ～。　　速い　ひかりの　超特急ぅ～～

　知らず知らずにワクワクしている自分に気付く。

指定席も一週間前からおさえたよ。

ウキウキしながら、席に近づくと

あれっ？　小錦？　　しかも女性。

生まれはたぶん海の向こう。

英語の新聞を読みながら声を上げてゲラゲラ笑ってる。

前の棚には、飲み干した空のペットボトルが２本と　空になったでっかいプリンの容器が散乱している。

　これだけ、喰ったのか。

　　　　　やっぱり、小錦や・・。

konishiki

隣のシートとの境界線を示すはずのひじ掛けは、その大きなお腹のため格納され

そして大きなお尻が、僕の座るべきシートの半分を占拠してるやないの。

　　どうしよう・・

覚悟を決めて座ったよ。

　　　　うっ　　せ・狭い・・・

やっぱり通路に立とうか。

いや、どうして僕が立たなければいけないのか。　立つべき人は別だろう。

密着している僕と小錦。

寝たふりするしか仕方がない。

少し女性の良い香りがするのが、逆に悔しい。

僕と彼女の指定料金は　たぶん同じ。

これって　なんだか・・・

　　彼女がまた、新聞を読んで　笑う。

　笑う度に　シートがギシギシと音をたてる。

　その横で寝たふりする僕。

ＪＲ東海さん、指定料金の払い戻しは　ダメ？

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