ふつうの生活 ふつうのパラダイス

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2006年12月13日
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カテゴリ: 外国映画 は行


結果、なかなかよかった。意外に見ごたえありました。ただ、ストーリー自体は特に新しさはないかなあというか、やっぱりこういう終わり方になっちゃうのかあというかんじだったでしょうか。

でも、そういうありきたりなストーリーでありながら、見せるし、面白い。製作者側に力量があるんでしょうね。

アン・ハサウェイがすごくかわいくて、きれいで。彼女の素敵なところを見せるための映画かなあ。目はでかいし、口はでかいし、細いし、スタイルいいしね。

アン・ハサウェイ


ジャーナリストを目指すヒロインがそのための手段として人気ファッション雑誌『ランナウェイ』の編集長のアシスタントになる。彼女自身はファッションなんてものにはたいして興味がないから、ださいファッションで出社する。

そういう彼女に対しての編集長ミランダのセリフがすごいよかった。うならされた。

「『私はファッションなんてそんなものには興味ないわ』ということを表現するために着ているその安物の青いセーターのその色は、まさに私たちが企画して流行らせたものなのよ。」というセリフ。実はもっと長くて、そのブルーが流行った経緯をもっと詳しく説明していて、さすがファッションリーダーだなあと思わせられるんだけど、この言葉によってアンディは変わっていくわけですね。

ファッションセンスがサイテーであるにもかかわらず、アンディが採用された理由に、

「今まで雇ってきた子はファッションセンスはよかったけど、みんな頭が悪くて使いものにならなかった。あなたはファッションはひどかったけど、自己紹介のスピーチといい、頭の良さを感じさせた。だから、採用したのよ。」

というわけで、アンディはだんだん変わっていきます。そして、ミランダに認められていく。

ファッションなんて、あとからでも、磨けるのだから、まず勉強すること。頭脳を磨くことが大切ってことでしょうか。

アンディは最初はダサかったけど、それまでに鍛えた優秀な頭脳で、あっという間に仕事を覚えて、鬼編集長ミランダにも一目置かれるようになります。
ファッションセンスもやがてちゃんと身に着けてしまいます。

そののち、同僚や仲間を切り捨ててでも、出世すること、自分の仕事を守ることを優先させるミランダに嫌気が差して仕事をやめてしまいます。

美を生み出す仕事。そのすばらしさに開眼したはずのアンディ。でも、美を作り出しながら、その過程でそのために自分自身が見えなくなっていき、醜くなっていることにも気づかなくなっていくとしたら、怖い。家族や友人を傷つけてまで、仕事にとらわれてしまうことが果たしていいことなのか。美を作る仕事は人を幸せにするためにしているはずなのに、いつのまにか、そのために自分が醜く、汚くなっていくことに気づいた時に、アンディは仕事をやめてしまいます。美しいプラダを着ていながら、その中身が悪魔のように醜くなってしまっているミランダを見るにいたって、彼女は自分もまた、ミランダのように、家族や友人を切り捨て、幸せになるための仕事が自分を知らない間に不幸に追い込んでいることに気がつくわけです。

仕事って本気でやればすごく大変だし、なにかの犠牲を伴ってしまうことは十分ありえる。でも、それをみんなが認めてしまったら、どんどんみんなが不幸になっていってしまう。気がついて、方向修正しなければいけない。人は幸せになるために、いろんな仕事をしている。人のために。自分のために。

そのあとアンディは念願の新聞社に採用されます。

ランナウェイで働いていた時の服はみーんなかつての同僚にあげてしまいます。

でも、きっとそのあと、新聞社で働いてベテランになったころに、アンディはやっぱりブランドのかっこいいファッションを、かっこいいスーツを、着こなしているはず。

ただ、今度は会社から与えられたものではなく、本当に自分の目で見て、自分で選んだ、本当にいいものをさらっと上手に着こなしているはず。

そして、仕事のために家族や友人が二の次になることに嫌気がさした、アンディだけど、ジャーナリストの世界だって、それは同じはず。本気で仕事をしていけば、家族や夫とのすれ違いはかならずあるはず。

その時彼女は今度は本気で悩まなきゃならないはず。そして、今度は本当に逃げ出せないはず。その時彼女がどんな結論を出すのか。



まあ、つまりこの映画は、これから社会に出て働く女性たちに向けたメッセージというところでしょうか。

ファッションばかりに夢中にならずにきちんと勉強すること。
無茶な命令をだしてくる上司がいるのはどこも同じなこと。
使えない新入社員にいきなり取引先からの仕事をさせられないのだから、上司は、まず、自分の私的な用事をやらせてみて、使えるかどうか試してるんだから、私用に使われているなんて思わずに与えられた仕事はきちんとやった方が、早く認めてもらって出世できること。
与えられた仕事はどんなものでも、一生懸命やること。
社会にでるならその場にあった服装をするべきであること。
どんな仕事でも自分の仕事なら、その仕事をきちんと理解して愛情をもって接すべきであること。
仕事が忙しくなっていった時、無我夢中で自分の大切なもの、恋人、友人、家族を失ってしまわないよう気をつけなければいけないこと。
自分を守ろうとして、知らないうちに自分の周りの人たちをきづつけて人間として醜くなっていくことにならないように気をつけること。
自分が本当にやりたい仕事を目指すこと。
一番大切なものが何なのかを忘れないようにすること。

私が社会に出た時、こういうことぜんぶわかってなくて、散々でした。
馬鹿だったなあとつくづく思う。当時このことがわかっていれば、もっといい人生があったかもと、相変わらず無茶なことを考えています。
でも、今だから、わかるんだけどねえ。


ところで、会社の携帯を噴水に捨てちゃいけないと思うよ。
それと、やめるときはいきなりじゃなくて、いつやめるかきちんと会社に通告して、次の人にきちんと引継ぎしなくてはいけません。











プラダを着た悪魔@映画生活











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最終更新日  2015年11月28日 09時14分57秒
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Re:『プラダを着た悪魔』(12/13)  
aki さん
こんにちは、 (2006年12月13日 10時54分29秒)

↑まちがえて1行でアップしてしまいました  
aki さん
いろんな人が評論、紹介していましたがcivakaさんのコメントが一番よかったです★そ~なのよね、今なら分かるってことがいろいろあるんだよね?で、せっかくだから教えてあげようと思って子供にアドバイスするんだけど・・・子供的には「当たり前の大人の意見」で「うるさいな~」って感じ。「あ~そういうことだったんだ!」と分かるのはやっぱり色々通過してからなんだろうな~。亡くなった義父がよく言ってたけど「子育ては厳しすぎてもダメ、甘やかしてもダメ、日々状態も違うから様子に応じてさじ加減を調整しなければいけない・・・」これがほんとに難しい、だから世の中やっぱり 凡人に育つ人が多いんだろうな。っていうか自分自身もまだ通過途中40代をもっとこうすごせば良かったとやっぱり後になって思うんだろうか?やっぱり自分の今現在のことはよく分からない。アドバイスしてくれる人がいたらミミを傾けなきゃとオモイマシタ。 (2006年12月13日 11時15分17秒)

ふむふむ  
ままちり  さん
そういうあらすじなのですね~
なかなか面白そうではないですか。
ワーキングウーマン系の映画って見ていて気持ちがいいものが多いですよね、わたしなんか全然縁がないけど、好きですよ(^Д^;)
レンタルになったら見ようっと! (2006年12月13日 16時12分40秒)

Re:『プラダを着た悪魔』(12/13)  
毎日ミナコ  さん
予告は何度か見ていたのですが、
お話が想像できてしまうので、
見なくともいいかなー?と思っていました。

でもcivakaさんの感想を読んだら、
すぐに見に行きたくなってきたーーー!
青いセーターのくだりが特に!
(2006年12月13日 17時45分43秒)

Re:↑まちがえて1行でアップしてしまいました(12/13)  
civaka  さん
akiさん
こんなにほめてもらってありがとう。とーってもうれしいです。
そうなんですよね。子供って親のアドバイス聞かない。私も、他人のアドバイスうるさがってるので同じです。
いいお義父さんですね。うらやましい。
そうそう。子供に言い聞かせるにも、タイミングは駆らないとだめなんですよね。
私も今言ってもだめだなーと思って、その時は注意せずに済ませちゃうことあります。
でも、その後もなかなかいいタイミング取れなかったり。むずかしいです。
素直にアドバイス聞かなきゃと思いつつ、むかっ腹立てて、うるさいっとか思っちゃうのが現実ですね。
私も反省します。
いつもコメントありがとうございます。 (2006年12月13日 23時04分51秒)

Re:ふむふむ(12/13)  
civaka  さん
ままちりさん
>そういうあらすじなのですね~
>なかなか面白そうではないですか。
★そうなんですよ。案外おもしろかったんですよ。
見ごたえありましたね。

>ワーキングウーマン系の映画って見ていて気持ちがいいものが多いですよね、わたしなんか全然縁がないけど、好きですよ(^Д^;)
>レンタルになったら見ようっと!
★時間かかりそうだけど、ぜひ見てくださいね。
おもしろいから。
(2006年12月13日 23時06分30秒)

Re[1]:『プラダを着た悪魔』(12/13)  
civaka  さん
毎日ミナコさん
>予告は何度か見ていたのですが、
>お話が想像できてしまうので、
>見なくともいいかなー?と思っていました。
★私も見る気なかったんですよね。

>でもcivakaさんの感想を読んだら、
>すぐに見に行きたくなってきたーーー!
>青いセーターのくだりが特に!
★ほかにもいろいろと。
でも、このあたりがよかったですよ。
ぜひどうぞ。
(2006年12月13日 23時11分21秒)

Re:『プラダを着た悪魔』(12/13)  
こんばんわ
先日はありがとうございました。
映画、みたくなりました。そういうメッセージ性を持っている映画だと、何度も繰り返して観る事ができるような気がします。
そして、観るたびにいろんな発見をする事ができそうな気がします。
一度観て「あ~、観た。」で終わる映画じゃない見ごたえのある映画、今は特に観たいです。
(育児中、映画を見に行く時間を取れないという環境の反動でしょうか?(笑))

(2006年12月13日 23時23分59秒)

Re[1]:『プラダを着た悪魔』(12/13)  
civaka  さん
マリールイズさん
こんばんわ!

>先日はありがとうございました。
>映画、みたくなりました。そういうメッセージ性を持っている映画だと、何度も繰り返して観る事ができるような気がします。
★そうです。でも、ただなんとなく見てるとこんなやな上司のしたの仕事さっさとやめてよかった。で終わっちゃうかな。

>そして、観るたびにいろんな発見をする事ができそうな気がします。
★私が見落としてる部分まだまだあると思います。
よろしくお願いします。

>一度観て「あ~、観た。」で終わる映画じゃない見ごたえのある映画、今は特に観たいです。
>(育児中、映画を見に行く時間を取れないという環境の反動でしょうか?(笑))
★そうですね。いろいろ拘束されちゃうから。
でも、今はビデオで見られるだけでも昔よりましだなーと私も思いました。
おしゃれしたくなっちゃうかもです。
(2006年12月13日 23時33分27秒)

Re:『プラダを着た悪魔』(12/13)  
EB  さん
いちいちごもっともで唸りました。
civakaさんのコメントはためになるなあ☆
映画観たくなってしまって困りますよ~^^;
DVD買っちゃいそうです。 (2006年12月13日 23時38分38秒)

Re[1]:『プラダを着た悪魔』(12/13)  
civaka  さん
EBさん
>いちいちごもっともで唸りました。
>civakaさんのコメントはためになるなあ☆
★こうやって書くとなんか説教くさいけど、映画の中では、沢山のエピソードを通して語られていて、こういう押し付けがましい感じはないですよ。
軽快にたのしく作られてるので、逆に見落としてしまうかもしれません。
原作では、もっといやーな上司らしいし。

>映画観たくなってしまって困りますよ~^^;
>DVD買っちゃいそうです。
★うわあ。そこまでいきますか。
でも、よかったですよー。
(2006年12月14日 07時16分19秒)

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