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2007年04月24日
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カテゴリ: 外国映画 あ行


要所要所にでてくる笑いのつぼが、なぜおかしいのかわからなかった。登場人物たちが群れてけらけら笑うのだが、なぜなのか、なにがおかしいのかわからない時が何回かあって、これはやはり、アメリカ人じゃないとわからないんだろうなと。しかも、この映画みごとに白人しかでてこない。

昔は、面白かったアメリカ映画が最近は、時代の流れとともに、アメリカという国のあり方が世界的にも反感を買うことが多くなったことや、実際のアメリカ国内の人種による階級格差の現実をしるにつけ、なんでも夢のかなうアメリカという国が所詮アメリカの中の白人社会に限定された話だと思うに付け、見ていてしらじらしく感じられるようになってしまった。
アメリカ人じゃないとわからないような部分が多かったように思える。

『プラダを着た悪魔』 でも、成功を目指しているのは、白人の女の子だし、この映画でも、見事に白人だけの町。どのシーンにも白人以外の人種が見られなかったように思える。それとも、でていたのだろうか。

それでも、映画通、音楽通には、面白い部分があるらしいのですが、私は、あまりその辺りは詳しくないのではまりませんでした。

それでも、今までの映画では見たことのなかった、大会場を借り切っての葬儀の告別式のシーンなんか、すごく以外。ピンクのドレスのおばさんはいるし、みんな黒い服も着てないし、まるで、結婚式とみわけつきませんでした。

ところで、この中で、主人公ドリューの母親と父親が知り合ったのが、28年前の東京。二人ともそれぞれに婚約者がいたのに、それを振り切っての一目ぼれ。ふたりは、そのままディズニーランドに行ってしまったのだそうだ。

えっ?

東京ディズニーランドはこの時まだ出来ていないはず。

ということは二人がいったのは、東京ディズニーランドではなく、カリフォルニアのディズニーランドなのか?

なかなかトリックなエピソードですね。作中「オレゴン」に住んでいるはずの主人公ドリューの家族に対して、エリザベスタウンの人たちがなんども、「カリフォルニア」という。母親の故郷がカリフォルニアで、その後彼らはオレゴンに引越したらしい。それでも、父親の故郷エリザベスタウンの人たちは彼らの住まいを「カリフォルニア」といって、通す。
もしかして、東京で出会った二人はそのまま、母親のふるさとカリフォルニアディズニーランドに行ってしまったのだろうか。
それぞれに婚約者がいたのに、カリファルニアに父親ミッチ連れて行ってしまった母親に、エリザベスタウンの人たちがよくおもっているはずはないと、思っている母。でも、そんなことはなかったようだ。母親のセリフの中で突然二人の出会いの場が東京というとっぴな場所であったことには、東京と、カリフォルニアと二つのディズニーランドを使ったトリックが隠されていたんだと思う。

仕事の失敗から、自殺をしようとするドリューを助けたのは、父の死を知らせる妹からの電話だった。この時のドリューは、それほど絶望しているようにも見えないし、悲嘆にくれているようにも、うつになっているようにも見えない。それでも、自殺を止められるのは、家族からの「貴方が必要だ」という言葉なのだろう。そして、父の葬儀のためにエリザベスタウンを訪れたドリューは、クレアにであう。この女の子すごく素敵。ドレスがかわいいなあ。自分の失敗を打ち明けたドリューに、「そんなことたいしたことじゃないわ。」とクレアは、あっけらかんと言う。

クレアは機中であった時、ドリューに一目ぼれしたんだと思うんだけど、すごく積極的だ。話しかけて、自分の電話番号を教えたりする。でも、だからといって相手の気持ちを無視して自分の気持ちを押し付けるようなごり押しはしない。

ホテルの部屋で携帯に向かってなってくれと祈るドリューは、心底さびしかったのかもしれない。クレアと電話しながら、何度も入るキャッチホンのあいだ、ドリューは決して、クレアとの電話を切らないし、それだけ、携帯でまたされても、クレアは怒り出さない。ドリューがどうしても彼女との電話を続けたいと思っていることを察して、朝まで続けようよと言う。森の中で再会した二人は一緒に夜明けをながめる。

ドリューの絶望を知って、彼のためにオリジナルトリップのための地図を作る。これはたぶん、想像するよりはるかに大変な作業だったはずだ。葬儀の後、ドリューは、クレアのつくった地図の通りに旅をする。10億ドルにも及ぶ損失を出して、会社をクビになり、死を考えたドリューのために、彼の失敗の載った雑誌を見せて、現実を直視させて、キング牧師の最後の場所やカーネル・サンダースの墓を見て、偉業を成し遂げた人たちの人生に思いをはせて、ファーマーズ・マーケットで、実際に彼の失敗作の靴が売られているのを目にしてもらう。ファーマーズ・マーケットでは、赤い帽子をかぶったクレアが待っていた。こんな風に相手の気持ちを汲んで心に沿うように救い上げてくれる女の子っていいな。

クレアもまた、彼の母と同じように、ドリューを夢の旅路に導いた果てに自分の下に導いてしまう。彼らの恋は両親とおなじなのだろうか。両親の恋とドリューの恋がきれいに重なってシンクロする。

さわやかで軽快に描かれているために重さ、暗さを感じさせないけれど、ビジネスでの失敗で自殺するアメリカ人は多いのだろう。日本もだけど。家族や恋人が救いなってるんだよ、なりたいねというそんな部分もありな映画なんでした。

ファーマーズ・マーケットもやっぱり、アメリカの夢と希望と魔法の場所なんですね。




エリザベスタウン@映画生活











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最終更新日  2008年02月24日 07時45分29秒
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